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★ヤマハMT-10 試乗レビュー

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このバイクの発売を楽しみにしているライダーも多いと思いますが、海外での市場レビューをご紹介します。エンジンは中低速寄りにチューニングされ、ダッシュボードでのエレクトロニクスの操作も少し簡易化されているようです。

★ヤマハMT-10 試乗レビュー

これは多くのライダーが望んでいたバイクだろう。ヤマハの究極のMTモデルは究極のスーパーネイキッドでもある。このバイクはヤマハのR1のエンジンを持つネイキッドバイクで、先代のエンジンではなくBSBチャンピオンマシンのR1と同じエンジン、フレームを持つバイクだ。ということはMT-10は脳みそが飛び出すようなハイパーネイキッドなのだろうか?いやMT-10はそれ以上のバイクだ。


★ヤマハMT-10 試乗レビュー

もちろんこのバイクは途方も無く速い。ヤマハはこのバイクにバーハンドルを与えて200馬力のエンジンをそのままにしたというわけではなく、ネイキッドバイクとして仕上げるために出力を160馬力に落とし、より豊かなトルクを与えている。これはBMWのS1000Rでも取られている手法だ。998ccの4気筒エンジンは新しいシリンダーデザイン、新しいピストン、新しい燃焼室が与えられている。ヤマハによるとエアボックスの容量は10Lから12Lに増やされており、エキゾーストパイプはチタン製からスチール製になっているとのこと。クランクの慣性重量は40%高められている。これはエンジンのレッドゾーンが14,000回転から12,000回転になった事を受けて、高回転で回転する必要がなくなったためだ。実際にエンジンの40%のパーツは新しいもので、これによってMT-10にローからミッドレンジにかけての力強いトルクを与えている。これによりピークトルクは81.9lbftとなっている。

★ヤマハMT-10 試乗レビュー

こうした知識を前提にして考えると、4,000回転程度では想像していたほどに凄まじいトルクではなかった。しかしそれ以降では狂気じみたパワーで、7,000回転程度でフロントは簡単に空に浮こうとする。リアスプロケットが41丁から43丁になっていることもあり、全てのギアはショートだ。レッドゾーンが引き下げられているのもあり、1速では112km/hとR1が1速で160km/hは出るのとは対照的だ。公道で乗るには使いやすいギアレシオとなっている。クロスプレーンエンジンのサウンドに関しては少し受ける印象が異なる。ノイズは少しガサツな感じでfacebookページにその音を上げたところ、コメントの中には「スズメバチが缶の中で飛んでいるみたいだ。」というものがあった。これはラップトップのスピーカーのせいもあるだろうが、これはエンジンキラクターによるところもあるだろう。これらの音はスムーズなパワーデリバリーとはマッチしないものと言える。エンジン回転数のロー側ではモンスターのようなエンジンで無いのは幸いで、非常に扱いやすく、回転数を上げるとトルクが高まっていく。新しいエンジンパーツや強力なミッドレンジはあれど、基本的な精神としてはR1がエンジンの中に生きている。


10,000回転でホワイトのギアシフトインジケーターがギアチェンジを促す。速く走るのは簡単で、スリッパークラッチがシフトダウンのバックトルクを逃がすために、減速中でも安定している。現行型のR1に乗っていて、慣性計測ユニット、スライドコントロールなどフルカラーダッシュボードの迷路の中で、エレクトロニクスの使い方がほとんどわかっていないというライダーも多いだろう。これらはMT-10ではかなりシンプルになった。カラーでは無くなったデジタルダッシュボードから、トラクションコントロールと3段階のライディングボードを簡単に操作可能だ。ダッシュボードは洗練されたエレクトロニクスのためのスペースではあるが、そうしたものがないほうがホッとするのも事実で、操作がシンプルなほうがエレクトロニクスのセッティングをいじる代わりにライディングに集中する事を可能にする。


ライディングモードはA、B、スタンダードとなる。これらはスロットルのインプットに対してトルクの出方を変えるもので、スタンダードが中間のセッティングにあたり、Bが最も強力なエンジンパワーを発揮するモードとなる。猛獣と親しむのにいきなり檻を開けるのは危険だと思い、まずはMT-10をスタンダードモードでライディングする事にした。スペイン南部のワインディングで最初の数時間をこのモードで試した。このモードではトルクの出方は非常にスムーズで、非常に操作がしやすい。スロットルの開度を大きくするまでは、ネイキッドのR1を操作しているという事を忘れるほどであった。バイクの操作をリラックスして楽しんだ後、Aモードは飛ばしてBモード、最もアグレッシブなモードを試すことにした


ライディングモードの違いは劇的だ。最初のスロットルのインプットに対しての反応は過激で、スタンダードに戻してみると反応が遅く感じるほどだ。しかし実際にはこうしたモードでライディングのペースが変わるのかどうかは定かではない。一番の違いは最初にスロットルを上けた時の反応に関してで、どのモードでもトルクとパワーはフルパワーであることは変わらない。であるからしてスタンダードはスロットル操作に余裕を与えている形だ。これはコーナーの中でのスムーズさに繋がっているかもしれないし、速いのかもしれない。結局のところスロットルを開けた時にどこまでパワーが出てくるかという違いと言える。

★ヤマハMT-10 試乗レビュー

ハンドルバーの右側にあるボタンはライディングモードの変更用のもので、スロットルが閉じている間に操作が可能だ。少し変わっているのは、イグニッションを切ると一番安全なモードに勝手に戻ってしまうわけではなく、今まで操作していたモードのまま走り始めることが出来るというものだ。ハンドルバーの左側にあるボタンはトラクションコントロールを3段階に調整するためのもので、介入度をゼロにすることも出来る。同様にスロットルを閉じている時に操作が可能だ。しかしトラクションコントロールをオフにするには一旦停止する必要がある。


エンジンと同様にシャーシもMT-10に合わせて最適化されている。ヤマハによるとヨーク、スチール製のサブフレームなどシャーシの60%が改められており、ライダーの乗車位置も51%のフロント荷重を実現するために改められている。重くなったクランクとスチールパイプのサブフレームは車体の重心の中心に近づくようになっているとのこと。最も重要なアルミニウム製のデルタボックスメインフレームはそのままだ。そしてこれがこのバイクにおける最も重要なパーツでもあるだろう。またR1と同様のスイングアームとフルアジャスタブルのKYBのフロント、リアサスペンションが装備される。


R1を近くで見てまず驚いたのはその小ささだ。Mt-10も1000ccのバイクとしては小さく思える。車体は燃料満載で210kgあるバイクとは思えないほどに楽に向きを変える。快晴のワインディングのコーナーを曲がる中で体を移動するのも非常に楽で、ワイドなハンドルバーがカウンターステアリングを容易にし、バイクを素早くリーンさせるのにも役立つのだ。

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