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★ヤマハ2015年型YZF-R1 大規模リコールの恐れ

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先日明らかになった2015年型YZF-R1のトランスミッションに関するリコールですが、かなり大掛かりなリコールになり、少なくともアメリカ市場に関してはヤマハがYZF-R1で得た利益を吹き飛ばすほどのインパクトがあるかも知れないとのこと。。対象になるフレームナンバー等まだ明らかになっていないようですが、ほぼ全ての個体が対象になると思っていたほうが良いのかもしれません。

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ヤマハの2015年型YZF-R1のトランスミッションのリコールについて、どうやらアメリカで発売された全てのモデルが対象になるようだ。Asphalt & Rubberが2週間程前に、YZF-R1のリコールについてお伝えし、我々のポッドキャストのエピソード11ではもう少し突っ込んだ話をご紹介したのを覚えておられるかもしれない。

今だにヤマハUSAからの正式な発表が無い事が驚きだが、ヤマハのバイクをカナダに輸入しているカナダの運輸省は、240台のリコールを発表。おそらくアメリカでYZF-R1を所有しているオーナーのもとにも地元ディーラーからリコールに関する手紙が届き始めるだろう。

 

2015年型YZF-R1のオーナーでリコール情報を受け取っていないオーナーは、このリコール情報を受け取る心構えでいたほうが良い。我々が知るところによると、アメリカで販売された全ての2015年型のYZF-R1、YZF-R1Mはトランスミッションの交換が必要になる。

 

リコールの内容、ギヤボックスの設計上の過ちを修正するというヤマハの方針はヤマハのディーラーに伝えられている。それによるとヤマハは合計でYZF-R1のトランスミッション交換として15.8時間を工数として見込んでいる。トランスミッションキット、それに付随する水回りの交換などを含めて(※通常の作業工賃に加えて)$500がさらにディーラーに支払われ、作業工賃は全てヤマハが負担することになる。

 

アメリカのディーラーでの作業工賃は平均して$100/1時間なので、ヤマハにとって今回のリコールは非常に高く付く事になる。見積としては1台のバイクのリコール対策に平均して$2,000ほどかかる見通しだ。これはアメリカのマーケットを考えると、合計で100万ドルにも1000万ドルにもなる可能性がある。YZF-R1の1台あたりのリコールでディーラーに支払うコストが$2,000、おそらくヤマハ自体のコストとしても同程度のコストがかかる事を考えると、今回のリコールはヤマハが2015年にYZF-R1、YZF-R1Mで得た利益を吹き飛ばすインパクトがあると言える。

 

歴史が何かを教えてくれるとしたら、メーカーがこれらの恐ろしいほどのリコールを体験する時、それは逆にチャンスになるかもしれないという事だ。つまりカスタマーエクスペリエンスが良ければ、今回のような不幸なリコールもメーカーとユーザーの結びつきを強めるものとして働くかもしれない。

 

2014年のBMW R1200RTのリコールはこのような教訓を示す良い例だ。この時BMW Motorradは、オーナーにどのようにすればこの問題を解決できるかについて、選択肢を示して対応を行った。ヤマハが今回のリコール対策でどのような評価を得るのかは、時が教えてくれるだろう。

BY JENSEN BEELER 

motomoto.hatenablog.com

Yamaha YZF-R1 Gearbox Recall Affects All USA Units

www.asphaltandrubber.com