★トライアンフ ROCKET BY XTR
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このバイク、一応ベースとなっているのはトライアンフのサンダーバード900のようなんですが、オリジナルとして残っているのはエンジン、フレームの一部、スイングアーム程度で、それ以外の部分はデイトナ675R、スズキのバンディット、ワンオフで作られているようです。こんなバイクがガレージに飾ってあったら最高ですね。 クラシック耐久レーサーのサウンド、その壮観なルックスに抵抗するのは難しい。そしてそれをペーポ・ロセイほど良く知る人間はいない。彼はバイクビルディングに関してはカルト的存在だ。というのも彼は速いロードバイクにビンテージレースの空気感を与えるのが得意だからだ。
この素晴らしいルックスのマシンは”ロケット”と言われる。しかし、タンクに入ったBSAのロゴに関わらず、これはトライアンフの伝説的なTTバイクに命を与えたサンダーバード900の派生モデルだ。
”ロケット”はル・マンのピットレーンがホームと言えるようなバイクだ。エンジンのアップデートも受けている。ペーポは885cc三気筒エンジンのヘッドをポート研磨、DNAのエアフィルターとエキゾーストヘッダーはスピードトリプルのもので、これを加工して付けている。さらにペーポの友人である”スーパーマリオ”の手によって作られたカスタムメガホンマフラーを装備している。
ドミノ製のクイックオープンスロットルがエンジンレスポンスを引き上げ、Tsubakiのゴールドチェーンがパワーをリアホイールに伝える。 オリジナルのトライアンフの伝説的バイクのハンドリングに問題は無いが、ペーポはサスペンション、トップヨークをデイトナ675Rのオーリンズ製のものに変更した。
それに引き続き、彼はデイトナの鍛造アルミニウムホイールを使用、カーフォンファイバーのフロントフェンダー、ブレンボ製のブレーキもそのまま使用している。ブレーキラインはハイエンドのFren Tuboのものを使用。これらがブレンボのラジアルブレーキマスターとDucati1098から流用したクラッチマスターシリンダーに繋がっている。
バイクの後半4分の3を見ると、それが完全に新しいフレームである事がわかる。ドリル穴が開けられたこのフレームはシートユニットを支えている。タンクはわかりにくいがスズキのバンディットのものだ。大きくモディファイが加えられ、ラヴェルダのガスキャップが取り付けられている。スイングアームはデイトナのホイールを取り付けられるようにモディファイが加えられている、コンパクトなYSSモノショックがContiSportアタックタイヤを支える。
Motogadgetのダッシュボードの他に、その他のパーツはXTR Pepoのハードパーツか、ペーポ自身のてによるワンオフ製作だ。クリップオンハンドルとステップはCNCマシンドされたもので、ペーポは自身のブランド(XTR Pepo)の可倒式レバーも取り付けている。
そして最後はボディワークだが、これはダンストール、もしくはケニー・ロバーツやグレーム・クロスビーなどの栄光の時代のものと同様にシンプルで効果的なものだ。美しいフィニッシュはマドリッドの最高のペイントショップであるPintumotoの手によるもの。そしてレースの息吹を感じさせるデカールが貼られている。
”ロケット”は間違いなく我々が望むバイクと言える。もし心が踊り、銀行にいくつかの蓄えがあるのならあなたはラッキーだ。そう、このバイクは売り物なのだ。