★リバースエンジニアリングによって作られたbimota HB1
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オリジナルのオールドbimotaは現在とんでもない価格になっていますが、こうしたbimotaを今の技術で作り直してしまったビルダーがいました。絶対にレストアが必要なオリジナルよりも、こうした完璧なレプリカのほうが良いという声は多いような気がします。bimota、Ducatiなどが今の電装系、ブレーキ、サスペンションなどを使用して、新車のDB1だとかF1パンタだとかを製作したら、間違いなく売れると思うんですが。。。 bimota それはモータサイクルの中でも最も感情に訴える名前の1つだ。ほとんどのイタリアメーカーのように、数々の名声、経営の危機、再建を経験したが、その魅力は少しも失われていない。bimotaのストーリーは1970年代にHB1から始まった。これはCB750のエンジンを使用している。このバイクはリミニの工場で僅か10台しか生産されておらず、9台がキットの形で発送された。
現存するHB1は4台しかないためその価格は高く、オークションハウスのBonhamsは、過去数年に2台のHB1をアメリカドルで70,000ドル(約806万円)近くで売却した。熱狂的なファンのネットワークがあるわけだが、オーナー達がこのバイクにどのような反応を示すかどうかについて不明だ。今回紹介するバイクは驚くような出来のHB1のレプリカで、撮影はRyan Handt、製作はアメリカ人のRob Phillipsによるものだ。彼はニューヨークをベースとするHusky Restorationsでよく知られる人物だ。
近年ロブはヤマハのHL500のレストモッドに集中しているが、彼はチャレンジも好きだ。そこで、彼は過去2年、HB1を写真と図面からリバースエンジニアリングする事に費やしてきた。bimotaは何よりもフレームが特徴だが、このフレームはイリノイにあるFramecraftersが製作したもの。まさに芸術的な仕事ぶりで、限りなく本物に近づけたと言えるだろう。
このHB1には1974年製のCB750Kのエンジンが組み合わされている。このエンジンは完全にリビルドされたSOHC4気筒で、Megacycleのカムを使用したスムーズなロードレースレプリカエンジンだ。K&Nのフィルターが吸気側に使用され、マフラーはマンドレルベント製法によって作られている。サイレンサーのハンガーはCNC加工によるもので、マーニスタイルのメガフォンサイレンサーはハンドメイドだ。
Twinline MotorcyclesのIan Halcottの手によるカスタムタンクにオイルが収まり、ロブはエンジンに向かうラインに合わせて新たなアダプターを製作しており、これにはオイルプレッシャーゲージが組み込まれている。Dynatekのエレクトロニックイグニッションがスパークを強烈にし、これが小型のアンチグラビティーバッテリーに接続される。
bimotaは常に最高峰のサスペンションを使用していたが、ロブはCerianiのGP35Rレーシングフォークを使用。これがカスタムされたオフセットトリプルツリーによって保持されている。リアはマルゾッキのショックを使用し、ブリヂストンのBT45を履いている。ブレーキはブレンボのキャリパーとマスターシリンダーを使用し、CNC加工のキャリパーマウントとHel Performanceのブレーキホースを使用している。ホイールはExcelリムにBuchananのステンレススポークだ。アクセルとスプロケットはワンオフによるもの.
タンクからシートにかけてのボディワーク、フロントフェンダーはカーボンファイバー製だ。これはオリジナルを完璧に複写しており、ペイントとデカールについても同様。タンクがゴム製のストラップで保持されているのもオリジナルと同じだ。既製品のパーツは少ないがよく考えられている。たとえばトマゼリ製のクリップオンハンドル、Tarozziのステップなどがそうだ。またオリジナルのCB750のパーツも使用されており、ヘッドライト、コントロール類、タコメーターなどがそうだ。タコメーターはHB1のダイヤルにカスタムされており、これはDakota digital speedoによるもの。全てはMotogadget m-Unitのコントロールボックスに繋がっている。
このバイクをガレージに所有するのは、最高のレストモッドが施されたbimotaをガレージに所有するということだ。しかし実際のところ、このバイクは新車であり、70年代中頃にオーナーたちが楽しんだであろう体験を提供してくれる。フォトショップによるレンダリング、型にはまったカフェレーサーばかりの昨今において、こうしたオールドファッションのシャーシエンジニアリングと素晴らしい製作技術を目にできるのは素晴らしい。