★Untitled Motorcycles BMW R80のカスタムバイク「UMC-028」
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BMWのR80、R100のカスタムは国内外で色々と見ますが、ここまでセンスの良いカスタムはなかなか見ませんね。全体的な佇まいはオールドーレーサーでありながら、要所要所で最新のパーツを取り込んで、現代でしっかりと通用する性能と安全性を確保しているあたりが素晴らしいですね。じっくり見ないと気づきにくい横出しのエキゾーストや、グリップに仕込まれたウインカー、いかにも剛性が高そうなステップなども良い味を出しています。
Untitled Motorcyclesがレースの血統を持っているという事は疑いの余地は無いだろう。
アダム・ケイ
「このBMWはとんでもなく速いんだよ。シート下から聞こえるエキゾーストノートも最高だね。R80をベースに選んだのは、スムーズで連続性のあるパワーデリバリーが特徴だから。このバイクをレーサーに近い状態に仕上げるのに、まずエンジンのリビルドから始めたんだ。これはもう完全な全バラで、ピストンリングやバルブなども含めて全てに手を加えてある。」
UMC-028は顧客の為に作られたバイクで、1986年型のR80Monoをベースに1980年風の耐久レーサーにインスパイアされて誕生した。エンジンはビードブラスト処理で美しい輝きを取り戻しており、エアボックスがあった場所にはカバー付きのファンネルがあり、Bing製38mmキャブレターに繋がっている。
単純に見た目を良くするだけのパーツは搭載されておらず、全てのパーツがファクトリースペックと言える形でパフォーマンスを最適化する役目を担っている。フレームは無駄な部分を切断され、サンドブラスト加工後にサテンブラックでパウダーコートされている。バッテリーは小型タイプに変更されエンジン下のスチール製バッテリーボックスに収まっている。Mombaerts製のステップは加工され、へイゴン製ショックが搭載されている。
レーシングリヤシートに合わせてサブフレームが新たに作成されており、ユニークな作りのエキゾーストが目を引く。これはシート下を通り、ドラマチックにリヤカウルの横から排気する形になっている。リヤハブは組み直されており、17インチのリヤ、18インチのフロントホイールはブリヂストンのBT45Battlaxを履く。これはアダムによるとハンドリングが素晴らしく、摩耗が均等だとのことだ。
オリジナルのBMWのタンクにモンツァスタイルのレーシングキャップが取り付けられており、バイクにクラシックなルックスを与えている。Ducatiの1970年台のバブルフェアリングに似せて作られたカウルと現代のヘッドライトはカスタムブラケットによってマウントされる。そしてカラーリングはメタリックブルーにゴールドのピンストライプという出で立ちだ。

速いバイクにはよく効くブレーキがいる。そのためブレンボ製キャリパーとEBCのブレーキディスクが奢られ、マシンニング加工によって生まれたトップブリッジがすべてをまとめている。モダンなクリップオンハンドルには1970年のカワサキZ1000から流用されたコントロール類が、現代のマスターシリンダーとともに装備されている。レーシーなコックピットをまとめているのはモトガジェット製のタコメーターだ。
Images by Ludovic Robert