気になるバイクニュース。

世界のバイクニュース、MotoGP最新情報、各メーカーの新車情報などを紹介しているブログメディアです。

★MotoGP2016アメリカズGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

Sponsored Link

遅くなりましたが、テキサス州はオースティンで開催されているアメリカズGPの木曜プレスカンファレンスの全文翻訳となります。今回はアルゼンチンのフラッグToフラッグ形式のレースに対して多くの質問が集中し、バウティスタ選手が決勝でメカニックを轢いたことなどを受けて安全性に関しての質問が多くなりました。ロレンゾ選手のDucati移籍疑惑については本人も何も語らず、ビニャーレス選手も今はスズキに集中するとしています。

アルゼンチンでのFP4におけるレディング選手のタイヤの事故に関してはミシュランタイヤに解決を求める声が多い中、ロッシ選手はタイヤがどんどん固くなるとパフォーマンスとショーとしての面白さが犠牲になるため、Ducatiが問題を解決すべしと自論を展開しています。

※なお今回かなり長めのプレスカンファレンスにつき長文となっております。

★MotoGP2016アメリカズGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

ニック・ハリス

「皆さんごきげんよう。オースティンテキサスでMotoGPの第三戦を迎えています。レッドブル・グランプリ・オブ・ジ・アメリカズでのプレスカンファレンスです。真ん中にチャンピオンシップ1位、5日前のアルゼンチンGPでの勝者、そしてオースティンでは過去3年間優勝のマルク・マルケス。ここでの2013年の優勝はモーターサイクルレーシング史上、最年少での最高峰クラスの勝者となりました。マルケスの右にはモヴィスターヤマハのヴァレンティーノ・ロッシ。9度の世界タイトル保持者、現在のランキングは2位、5日前のアルゼンチンGPでは2位を獲得。昨年は3位を獲得しています。マルケスの左にはホルヘ・ロレンゾ。チャンピオンシップ4位、開幕戦では圧倒的な勝利を記録し、2013年は3位を獲得しています。そして今回プレスカンファレンスへの登場となったAsparDucatiのユージン・ラバティ。チャンピオンシップ8位、アルゼンチンでは自身のMotoGPクラスでの最高位となる4位を獲得しました。反対側にはエクスタースズキのマーヴェリック・ビニャーレス。チャンピオンシップ10位、2年前ここではMoto2クラスで優勝しています。そして反対側にはアンドレア・イアンノーネ。ここでは昨年5位、後でスペースステーションの話題なども語ってくれるでしょう。(※ペドロサ選手とともに訪問していた)」

ニック・ハリス

「それではまずは今年のチャンピオンシップをリード、そしてオースティンでも連勝しているマルケスに話を聞きましょう。オースティンに来るのは家に帰ってきたような感じでしょう?そしてアメリカにもですね。」

マルク・マルケス

★MotoGP2016アメリカズGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

「オースティンは自分にとってはとても素晴らしい過去があるサーキットです。今年はどうなるでしょうね。いつもであればバイクに対してとても自信を持ってここを迎えるんですが、今年も良い感触を感じ始めているとは言えこのサーキットは加速区間が多いですからね。今の段階では自分達が最も苦戦している部分なんです。ホンダもチームも頑張ってくれているので何とかなるとは思っています。アメリカは自分にとって良い印象を持っている国なので、ここに戻ってこれて嬉しいですね。」

ニック・ハリス

「テストはカタールの練習走行で問題は出ていましたが、チャンピオンシップをリードしていますね。アルゼンチンでも勝利しましたし。」

マルク・マルケス

「プレシーズンはとても辛かったですね。フィーリングが見つからずポジションも悪くてトップからも遠い状態でした。カタールのFP1では8位とか9位でしたけど、いつも自分達のポテンシャルを信じてハードに仕事をして、良いベースを見つけました。そのベースがアルゼンチンで上手く働きました。ここでも同様に行くことを願っています。ここは路面が特殊なサーキットですので、タイヤの摩耗もどうなるか注意したいと思います。レースでは自分の仕事に集中して走ること。そしてこの時期では特にそうですけどコンスタントにトップで走ることが大事ですね。」

ニック・ハリス

「ここは何が特別なんでしょうね?予選でも壁を飛び越えてバイクを乗り換えたり色々ありましたが。」

マルク・マルケス

「2013年にプレシーズンテストでここに来てとても良い感触でした。自分にとっては左コーナーのほうが得意だと感じるんですけど、このサーキットは左コーナーのほうが多いですからそれもあると思いますし、強烈なブレーキングポイントや向きを変えるべきポイントもありますし、今年はすべての物事がどうなるかと思います。昨年はドヴィヅィオーソとヴァレンティーノが近づいてきていましたからね。いずれにしても良い調子ではいますよ。」

ニック・ハリス

「それではヴァレンティーノ。良い順位につけていますね。アルゼンチンでも2位でしたが、このトラックは特にホンダ相手となると難しいトラックでしょう。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

★MotoGP2016アメリカズGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

「ここはいつも難しいですね。とても長くテクニカルで、今まではじめから終わりまで難しく感じてきましたし自分達向きのサーキットとは言えません。でも昨年は最終的に表彰台に辿りつけましたから、そう悪くは無かったですね。ただ今年に関してはすべてがまるで異なっています。ミシュランタイヤがこの路面でどのような感じなのかを理解する必要があります。いつもはフロント側で苦戦するんですよね。同じような問題が出るのか出ないのかを判断しないといけませんから、準備をして練習走行で何が起きるかですね。」

ニック・ハリス

「予選2位からスタートしたとは言え、多くの事があったアルゼンチンの決勝は楽では無かったと思いますが?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「カタールでは悪くありませんでしたが4位に終わりました。アルゼンチンは皆にとって難しいレースでした。練習走行でのタイヤの問題、決勝を2つのパートにわけるという判断もありましたね。最初のバイクでは非常に調子が良かったんですが、残念ながら2台目のバイクでは良いフィーリングが得られませんでした。表彰台を獲得出来たのはラッキーだったと思います。」

ニック・ハリス

「ここでもタイヤがどうなるかはわかりませんね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「明日になってみないとわからないですね。特に自分達の場合はフロントですよね。アロケーションだとか自分達のバイクに良いタイヤなのかどうなのかといった所です。ただこのトラックは長く、テクニカルなサーキットですから集中していかないとならないと思っています。」

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノありがとう。それではマルケスの隣にいるホルヘ・ロレンゾ。カタールは最高の形でスタートしましたが、アルゼンチンではさんざんでしたね。」

ホルヘ・ロレンゾ

★MotoGP2016アメリカズGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

「いつもは注意深いライダーなんですけど、アルゼンチンのコンディションは誰であっても難しいものでした。転倒しなかったライダーもいましたから、単純に自分のミスですね。攻める事のリスクを計算出来ていませんでした。1周目にバイクのフィーリングは全然良くなくて、1位グループ2位グループから完全に離されてしまいました。その後2台目のバイクに乗り換えるのを待ちながら自信を高めつつあったんですが、2台目であればもう少し速く走れると思っていました。おそらく1コーナーで攻めすぎたんでしょう。ここはかなり濡れた路面が残っていましたから、そこで滑ったんでしょう。とは言え、これは起き得る種類のミスです。誰もが完璧ではありませんし皆が将来の為に全力で走っているんですから。忘れて将来を考えようと思います。自分達はノーマルコンディションであれば非常に速いわけですから。オースティンは理論上自分達には不利なサーキットのように、今まで不利であったアルゼンチンを考えると今回も上手くやれると思います。」

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノとマルクが語ったようにタイヤはどうなるか最後までわかりませんね。」

ホルヘ・ロレンゾ

「アルゼンチンで起きた事を考えると、ミシュランは今までよりも硬いタイヤを投入してくるでしょうね。今日の午後に彼らがどのようなタイヤを持ってくるか見守りましょう。ただこれが明日に関して疑問であることは変わりません。タイヤがバイクに完璧に合うかはわかりません。ただそうでなくてもセッティンを見つけるためにハードに作業を行いますよ。」

ニック・ハリス

「将来について何か話すことはありますか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「アルゼンチンの状況と同じですね。」

ニック・ハリス

「皆あなたの返答を待っています。」

ホルヘ・ロレンゾ

「いや、ありがとう。」

ニック・ハリス

「ホルヘありがとう。それではヴァレンティーノ・ロッシの横に座るユージン・ラバティ。Aspar Ducatiで素晴らしい成績を残し、こうしてプレスカンファレンスに登場するのは特別な体験でしょう。」

ユージーン・ラバティ

★MotoGP2016アメリカズGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

「本当にクレイジーなレースでした。17位でスタートして4位で完走したわけですからね。最終ラップは8位で周回を始めたので、フィニッシュラインを通過した時には自分が何位なのかまったくわかりませんでした。1コーナーを回ってタワーを見上げて4位だとわかった瞬間は最高の瞬間でした。」

ニック・ハリス

「急に物事がはまり始めた感じですね。怪我、バイクの変更などありましたし。」

ユージーン・ラバティ

「テストは怪我もあって本当に辛い状況でした。カタールの最初のテストで初めてGP14.2に乗りました。ベースセッティングを探している段階でしたので大変でした。その後少しづつ向上していて、アルゼンチンではフロントエンドの課題にも取り組みましたね。」

ニック・ハリス

「昨シーズンは怪我で終わり、今シーズンの怪我で始まりましたが大変だったでしょう。」

ユージーン・ラバティ

「この前のテストは今までで恐らく一番大変なテストの1つでしたね。セッションを病院絵終えて、病院から帰ってこれたのが初日でした。あれはまずスロットルが全開でストップしてしまい、ブレーキングもあまり意味が無かったのでバイクから飛び降りました。あれは本当にクレイジーでしたが、先週ようやく正しい時に正しい場所にいたという感じでした。今回も良い結果を望んでいます。」

ニック・ハリス

「現在チャンピオンシップ8位、イギリス人ライダーとしては最高位にいますが、この内容を続けていくことが出来そうですか?」

ユージーン・ラバティ

「この前のレースでは前を走るライダー達が転倒したのもありましたから、同じような内容を繰り返すのは難しいでしょう。まずは予選でトップ10に入ってQ2に進出する事が目標ですね。今週はトップ10に入れるかというところですね」

ニック・ハリス

「ユージーンありがとう。それでは反対側のマーヴェリック・ビニャーレス。オースティンでは数年前にMoto2で優勝していますし、良い思い出があることでしょう。」

マーヴェリック・ビニャーレス

★MotoGP2016アメリカズGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

「オースティンに来るといつも良い感触を感じます。自分にとっても特別なトラックですね。昨年はMotoGPクラスでの2戦目でしたので難しいレースでした。バイクも戦闘力が今のような状態ではありませんでしたし。今年に関しては自信を持っています。ベストを尽くしてアルゼンチンのような結果を残したいと思いますね。」

ニック・ハリス

「アルゼンチンでは本当に残念でしたね。多くの選手が転倒する中あなたも転倒してしまいましたね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「本当にそうですね。表彰台が手の中にあったのにミスをしてしまいました。スズキにとっても表彰台のトップを最後に獲得してから長いですから、何とかスズキのバイクを表彰台に上げたかったんですけどね。ただ自信はありますから同じ形のレースが出来ると思います。それにヴァレ、イアンノーネ、ドヴィの後ろを走っている間に多くの事を学ぶことが出来ました。将来に向けて大きな糧になると思います。

ニック・ハリス

「スズキはシーズン開始前から大きく進化し、まるで別のバイクのようになりましたね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「そうですね。レースの中でもヴァレの後ろについてスリップストリームで彼を抜く所でしたのでびっくりしました。バイクも強くなってきましたし皆も本当に毎日ハードに仕事をしていますので、これで100%の走りが出来れば良い結果が得られると思います。」

ニック・ハリス

「来季の契約に関して色々な話が出ていますが、こうした中でレースに集中するのは難しいですか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「自分にとってはこうしたプレッシャーはモチベーションになりますので良いですね。自分にとっては助けになっています。」

ニック・ハリス

「マーヴェリックありがとう。それでは反対側のイアンノーネに聞きましょう。タフなスタートになりました。今週末にポイントを獲得するのは必須といえますね。」

★MotoGP2016アメリカズGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

アンドレア・イアンノーネ

「本当に最悪のスタートですね。重要なのは今のシチュエーションを改善していくということに集中していることです。開幕2戦を終えた段階で自分も皆も最悪の状況ですから本当に難しい状況です。自分のミスでチームメイトを巻き込んでしまいましたしね。自分にとってもタフですが、まぁOKです。」

ニック・ハリス

「アルゼンチンでは2位を獲得出来ると思ってああした転倒に繋がったんですよね?」

アンドレア・イアンノーネ

「いや、実際のところは自分にとって開幕戦の後にポイントを獲得することが非常に重要で、アルゼンチンは本当に凄いチャンスだと感じたんです。ただヴァレが後ろについていることはわかっていましたし、彼が最終コーナーで仕掛けてくると思っていたんです。自分はコーナーのさらにイン側に飛び込んだんですが路面の汚れている部分に乗ってしまったんです。そこで転倒してしまいドヴィを道連れにしてしまいました。自分達にとってもつらい状況ですけど改善していきたいと思います。」

ニック・ハリス

「昨日はNASAで宇宙ステーションにいる職員と話などをして、素晴らしい時を過ごしましたね。」

アンドレア・イアンノーネ

「本当に素晴らしい経験になりました。もちろん初めての体験でしたし言葉にならない体験でした。月にいる宇宙飛行士と話しましたけど、本当に凄いですよね。別の世界にいるんですから。6ヶ月もいるんですからね。現実とは思えませんよ。本当に面白い体験でした。」

ニック・ハリス

「アンドレアありがとう。それでは私からの質問は以上です。フロアからの質問をどうぞ。」


Q

「ロレンソがDucatiに移籍するという噂がありますが、過去の経験から何を思いますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「自分がDucatiに移籍したから聞いているんだよね?でも、わからないね。」


Q

「フロントのタイヤの摩耗を抑えるために、ここでは何をしますか?技術的なことかライディングスタイルなのか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ええと質問が良くわからないんだけど?」

Q

「ここでフロントタイヤの消耗を抑えるには何をしますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「2014年も去年も自分達も他のメーカーもフロントタイヤの消耗には苦しみました。2014年、昨年などはタイヤの右側をやたらと使う形になってしまっており、昨年はなんとか最後までタイヤを保たせることが出来ました。ただ今年に関してはミシュランでは何が起きるかを理解しなければいけません。というのもミシュランのタイヤのほうが耐久性が高いように思えるんです。摩耗をみてもミシュランのほうが少ないように思います。レースディスタンスで持つと思いますし、グリップも把握する必要があります。明日にならないとわかりませんし、ミシュランのタイヤであればもう少しこうした摩耗が少なく事を願うという感じですね。」


Q

「フラッグToフラッグレースで、バウティスタがピットロードでメカニックを轢くという事故がありましたし、ピットロードの60km/hというリミットが危険だから変更になるという話もあります。こうした内容に関してセーフティコミッションへの提言など何かありますでしょうか?」

マルク・マルケス

「危険だとは思いますけど、F1みたいなものかと思います。過去にそうした事故はありましたけど改善はしているわけで、フラッグToフラッグというルールにしても雨だったり特別なケースだけなわけです。検討はしないといけませんが、ピットレーンでの速度を遅くするというのはライダーから不満は出ると思いますが案の1つだと思います。あとはピットレーンにいる人の数を減らすということでしょうか。ピットに入っていくと多くの人が動きまわっていて危険な時がありますからね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ピットでバイクを交換する時はいつだって危険なものです。F1でも色々と起きていますしね。ビデオを見ましたけどバウティスタがブレーキを強くかけすぎたのか、路面が濡れていたのか、スピードが早すぎたのかもしれませんが、ピットの中での速度を落とすというのはアイディアの1つだと思いますね。」

ホルヘ・ロレンゾ

「個人的にはフラッグToフラッグ形式は支持しません。ただこうした事がベストであるということなのですから、妥協点を探さないといけないでしょう。今回のケースではライダーだけでなくメカニックの安全性も確保しないといけませんよね。特にライダーは自分の後ろに何があるのかはわかりませんからね、自分のピットがどこかだとか、自分のポジション、いつバイクを変えていつ出るかだとか色々ありますから。とにかくこのルールがこの先も残っていくようなので、安全性を高めていかないとまずいですね。」


Q

アルゼンチンでドヴィに接触したということが、あなたのDucatiのファクトリーライダーとしての将来に影響があると思いますか?

アンドレア・イアンノーネ

「そうでないことを祈りますが、自分にとっての未来というのは今で、開幕の2戦を考えるとレースを良いポジションで良い形で終えるという事が自分にはとても重要なんです。というのも自分達は最高のバイクで最高ライダー達と戦える状況にあるわけですからね。これが自分の現在のプライオリティですね。」


Q

「ヴァレとホルヘに質問ですが、ヴァレンティーノはあと2年間ヤマハで続けると表明していて、ホルヘは他のメーカーで契約することもあり得る中、ボックスの雰囲気はどのような感じなのでしょうか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「まだ開幕から2戦ですから至って普通ですよ。皆目の前のレースで良い結果を出そうとしているわけで。」

ホルヘ・ロレンゾ

「変わらないですね。彼とは6、7年間一緒にやっているわけですけど変わらないですよ。メカニックが仕事をしてライダーの自分達は自分達の仕事をしてって感じですよ。」


Q

「Ducatiのパオロ・チャパッティがマルケスとあなたと話をしたというですが、既に待っていたオファーを受けたのでしょうか?」

ホルヘ・ロレンゾ

今の段階ではアルゼンチンでお伝えした以上の事は話せません。自分が将来について決めた時にはお伝えするでしょう。」


Q

「今年は加速について問題があると話していましたが、原因はリアのスピニングなのかウイリーなのか、何なのか?そして、もう1つ聞きたいのは、ここではヤマハよりもDucatiを脅威と感じていますか?」

マルク・マルケス

「加速に関してグリップは悪くないんです。他のバイクと比べてもスロットルを大きく開けるコーナーでの加速でも負けてはいません。ただバイクをプッシュして行く時に十分な速さが無いように感じます。特に4速から6速にかけてスズキ、ヤマハ、Ducatiについて行くことが出来ません。ただホンダが作業を続けているのは知っていますし、その最優先事項はトップスピードでの加速です。それに既に彼らは新しいパーツを持ち込んでいますので将来的に良い形になると思います。加速以外に自分達も長所はあるんですが、特にDucatiは昨年もドヴィヅィオーソが速かったですし上位にくるでしょうね。ヤマハのトップ2人もそうですし、ビニャーレスも良いバイクと良いチームがありますからトップに来るでしょう。面白い週末になると思います。表彰台と優秀を目指したいと思います。」


Q

「あなたが2013年にMotoGPに参戦した時は3つあった(※ラグナセカ、※インディアナポリス、※オースティン)ものが、今やアメリカでのレースは1つですが、これだけバイクメーカーにとって重要な市場でレースが1つだけという事についてはどう思いますか?」

マルク・マルケス

「インディがカレンダーから無くなった時は本当に残念だったんです。アメリカはMotoGPに本当に重要な市場ですし、自分はスーパークロスもダートトラックも大好きですし、ダートトラックは多くのアメリカ人レーサー達と走っていますし、ここに来るのも本当に好きなんです。それにとても大事なマーケットですしね。それにアメリカではいつも良いレースが出来ますから自分にとっては良い国です。良いサーキットが多いですから、将来的にここでもっとレースが開催されると良いですね。」


Q

「フラッグToフラッグに戻るんですが、安全性やショーとして考えてどうですか?ヴァレンティーノも違うバイクに乗り換えて苦戦していたように、同じバイクでホイールを変えるなどはどうなのでしょうか?」

マルク・マルケス

「フラッグToフラッグはライダーからすると理解するのが難しいですけど、まぁ良いかなと思います。危険にも思えますけど自分としては安全な方法かなと思います。F1のようにタイヤを変えるとなると多くのトラブルがあるようにちょっと想像出来ないですね。昨年もこうした話がありましたけど、既に話し合われた事項ですから安全性という意味では良いと思います。ただ自分達でピットの中での最善の安全を考える事は必要だと思いますが。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「良い点もあれば悪い点もあります。まず第一にコストが増えますよね。ただこれからデータを取ってということはあるでしょう。鈴鹿で毎回タイヤを交換していましたしね。ただバイクが色々と変わっているので難しいと思います。ただいずれにせよ何かしら問題は起きるものですから、これでそれほど悪くはないんじゃないかと思います。」


Q

「プレシーズンではスムーズにライディングしようとしていたということでしたが、アルゼンチンでは元のアグレッシブなスタイルに戻っていました。これは自分で決めてやっているのか?同じように乗れるものですか?」

マルク・マルケス

「プレシーズンの間はライディングスタイルの事を色々考えたり、他の乗り方をしようとか色々と考えていたんです。ミシュランのタイヤもバイクのバランスも良い感じでは無くて、結局プレシーズンテストの最後になって良い感触を得たのは自分のスタイルで乗ったときだったんです。スライドが多くてタイヤの温度をあまり上げないようにと思いつつも、最終的にライダーが心地よく乗ってすべてが上手く動くと、自然なんです。自分のスタイルはアグレッシブでスライドが多いんですがそれでOKなんです。トラックのコンディションによって改善するという事は出来ませんが、自然なんですよ。」


Q

「カタールで他のメーカに移籍するには度胸がいると話していましたが、あなたが過去に意思決定をしたものは何だったのでしょうか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ロレンゾとDucatiの未来について話したがらないのは自分も一緒なんでね。」


Q

「マーヴェリック、速いライダーは最高のブランドと契約の話をする必要があるというような事を語っていましたが、既にヤマハと話し合いを持ちましたか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「いや、今の段階ではスズキのバイクは素晴らしいですから。今本当に素晴らしい瞬間なんですよ。まずは将来のことではなくて現在に集中していきたいと思います。」


Q

「今までのタイヤの問題はロリス・バズやスコット・レディングなど慎重の高いライダーに限って起きてきました。あなたも身長の高いライダーですが、過去にこうした問題はありましたか?特に身長が高いライダーが対処しなければいけない問題などは?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「色々な事が合わさっていると思います。身長が高いというのと体重が重いということがあると思っていて、レディングもバズも身長が高くて重いライダーです。自分も背は高いですが体重は軽いですよね。冬期テスト、カタールのレース、セパンのテスト、フィリップアイランドのテストやアルゼンチンのレースもそうですが、ヤマハは全く問題が起きていません。先週も自分達は問題なく25周を走行出来たと思います。幸運にもバイクのフィーリング、タイヤ温度のデータを見ても何も問題はありません。ただ他のバイク、今回の場合はDucatiですけど、彼らが問題を解決出来るんじゃないですかね。というのも、そうしないと他のメーカーのバイクはどんどん硬いタイヤでレースをすることになりますから。これはショーとしてもパフォーマンスの面でも良いことではありません。ですからDucatiが問題を解決する必要があると思います。


Q

「ユージーン。オープンクラスのソフトウェアと新しい統一ソフトウェアを使用した唯一人のライダーであるわけですが、どのように似ているのか、複雑なのかなど教えて下さい。」

ユージーン・ラバティ

「まず自分はバイクを乗り換えていますので、まず昨年はオープンソフトウェアでDucatiにヴァレンシアで乗った時は、ほとんど乗るのが不可能と思えるほど難しかったですね。ですからその時点のソフトウェアと今のソフトウェアとを比べるとあまり大きな変化はありませんが、こちらのほうが安定感はありますね。」

ニック・ハリス

「以上ですか?それではありがとうございます。」