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★MotoGP2015日本GP 予選後プレスカンファレンス翻訳

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さて、日本GPの予選後プレスカンファレンスの翻訳記事をお届けします。超接近戦の予選でしたが、ポールを獲得したロレンゾ選手へのニック・ハリス以外からの直接の質問は無く、ロレンゾ選手は少し機嫌悪そうです。ホンダのマルケス選手は笑顔ではありますが、「パワーとトルクを絞っているために燃費の心配は無い」と語るくだりで、バイクのパフォーマンスについて苛立っているようにも思えました。f:id:teletele916:20151010193509p:plain

ニック・ハリス

「今日は3ストップストラテジーでの走行でしたが、ヴァレンティーノがリードする中で最後の最後にポールを獲得しました。実に素晴らしいセッションでしたね。」

日本GP予選ポールポジション ホルヘ・ロレンゾ

「そうですね。外から観戦してもらう中ではとても良いセッションだったと思います。予選の最後で湿度が上がったのでコーナーのエントリーで少し問題が出てしまいました。特にターン1とターン5ですね。同じレベルのエンジンブレーキだったんですがリヤがロックしてしまい、それまでと同様の自信を持って走行する事が難しくなったんです。エレクトロニクスとライディングを少し変更する必要がありましたね。」

「とにかく今朝と同様のフィーリングを取り戻すのが難しかったんですよね。最終的に新しいタイヤで最速タイムを記録することが出来ました。新しいタイヤでの一周目は良さを引き出せなかったんですが、2周目に既に43秒9を記録出来たんですよ。ポール獲得は嬉しいですが今日は戦略にミスがありました。2ストップで走行して強敵であるヴァレンティーノにあまり手の内を見せないほうが良かったですね。」

 

ニック・ハリス

「今日のヴァレンティーノの予選のパフォーマンス、FP4でのパフォーマンスには驚きましたか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「そうですね。今週はずっと自分がトップタイムで来ていたので残念でしたね。セッティングを変更したことで彼のタイムが上がったってことでしょうね。予選でも2本目のタイヤでさらに良いタイムを記録できたんでしょうしね。ただ今回の予選のミスは良い勉強になりましたから、将来に活かしたいと思います。」

 

ニック・ハリス

「肩の具合はいかがでしょうか?腕をつっているところを見かけましたが、あれは念のためということですか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「肩の具合は良くなっています。5日前は痛みとコンディションについて心配していたんですよ。毎日良くなっていたんですが、今はバイクに乗っていることもあって少し回復のスピードが遅くなっていますね。ただ今日は昨日より良い調子ですし、明日はさらに良くなるでしょうね。5日前は本当に心配していたので、ほっと出来ますね。」

 

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ニック・ハリス

「ホルヘありがとう。シーズン4度目のポール獲得おめでとうございました。それではヴァレンティーノ、 FP4から調子が上向いてきたと思ったんじゃないでしょうか?」

日本予選GP2位 ヴァレンティーノ・ロッシ

「今日はポジティブな日でしたね。今朝から調子が良くなっていったんです。ただその後の午後から更に良い状態にセッティングを出していくことが出来ました。データから最適な方向を割り出そうとして作業をしていたんです。FP4では皆がレースに近い状態で走行をしますからとても重要な練習走行なんですが、ユーズドタイヤでも良いタイムで走行出来たので嬉しいですね。」

「その流れで予選をスタートして良い戦略で良い位置で走行をすることが出来ました。正直ダッシュボードで43秒8を記録したのを見た時はポール獲得には十分だと思ったんです。それにタワーを見ても46番がトップにいたからね。でもパルクフェルメに戻ってきたらメカニックが「違う違う。」っていうジェスチャーで2番手タイムだって教えてくれたんですよ。(笑)ただ、正直このトラックでいつも強くて予選も速いホルヘに非常に接近していますから、良い結果だと思います。ラップタイム自体も速いですし、バイクも良い具合に仕上がっていますしね。」

 

ニック・ハリス

「フロントローでスタートとすることは非常に重要でしょうね。ホルヘはポールポジションですし、前にDucatiがいるとなると抜くのに厄介でしょうからね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「今回はトップ6台が非常に速いと思います。明日はホンダとDucatiのペースを把握するのが非常に重要だと思います。Ducatiはどちらも速いですけど特にイアンノーネは速いですね。練習走行でも速かったですからね。昨年は2番手スタートでホールショットを獲得して良い走行が出来たんですが、ホルヘに追いつかれてしまいましたから、今回は最後までホルヘとバトルをすることが目標ですね。」

 

ニック・ハリス

「今日はロマーノ(※VR46の)もポールを獲得しましたね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「そうですね。ただ今日は転倒したディアンジェリスにとにかくお大事にと伝えたいですね。彼が無事で何よりです。ロマーノに関しては自分と同じく練習走行などでいつも苦戦しているから嬉しいですね。予選前にポールを獲得しますと言ってたけど、本当に獲得しましたね(笑)」

 

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ニック・ハリス

「ヴァレンティーノありがとう。それではマルク、指の怪我もありますが今回はホンダは苦戦しているようですね。」

日本GP予選3位 マルク・マルケス

「ええ。昨日は特に苦しんでいて今日の午後になって大きな改善が出来ました。ヴァレンティーノには接近出来たんですがホルヘはレベルが1つ上の走りをしている感じですね。リズムという意味でもヴァレンティーノに接近しているんですが、今の状況を上手くマネジメントしていきたいですね。ただ、ヴァレンティーノも語っていたとおりDucatiと自分のチームメイトが強いですから、難しいレースになるでしょう。」

 

ニック・ハリス

「指は痛むものの走行出来る状態と語っていましたが。。」

マルク・マルケス

「そうですね。そりゃ折れているから痛みますけど、走れないことはないですね。レース全体でどのようなコンディションになるかというところですが、今日は痛み止を使用せずにライディングしていましたからね。明日は痛み止めを服用してライディングする予定なので大きな問題にはならないと思います。」

 

Q

「ホルヘも残念だと語っていましたが予選についてはいかがですか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ
「彼と同様のシチュエーションは何度もありましたが予選はとても大事なんですよ。他の選手が自分のスリップストリームを使って自分をパスして上位に来ることはありますからね。ですから予選の間は速く走ることに集中するだけではなくて、周りの状況も良く見ている必要があります。ですから今回は自分は良い状況で良い位置にいたと思います。ただ、もう少し良いタイムを出せたと思うんですよ。ターン7〜9で少しワイドになってしまって0.1秒ほど失ったと思うんですが、これでポールを逃したわけですからね。ただ悪くはないと思いますよ。」

 

Q
「午後に大きなステップアップがあったと語っていましたが、どの部分がどのように良くなったのでしょうか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「ブレーキングであまり戦闘力がなくて、ストレートでの加速力もアラゴンのようにダニに比べて足りない状態だったんです。コーナリングでのパフォーマンスは問題ないんですが、加速でホルヘに比べてロスが大きいんですよ。ですからこの2つの問題を解決する必要があったんですが、とても上手く行きましたね。」

 

Q
「TVで見る限りブレーキングでの安定性が低いように思えたんですが。」
マルク・マルケス
「ええ。実はここに来る前から問題が起きることは予想していたんです。ここはル・マンに似ていて多くのストップ&ゴー、タイトなコーナーが多いんですよね。こういった作りはホンダの強みであったんですが、今はこういった作りのサーキットでの加速に苦戦しています。またブレーキングポイントでは多くのスライドをしていると思うんですが、これは加速の部分で失っているタイムを深く突っ込んで取り戻そうとしているからなんです。問題の解決をしようとしていますが、これは問題になるだろうなとは思っていたことなんですよ。」

 

Q
「その問題はシーズン当初からあった問題なのか、最近出てきた問題なのかどちらでしょうか?」
マルク・マルケス
「チームは良く仕事をしてくれているんですが、昨年のベースから作業を進めているのもあり難しいですね。特に昨日に関しては問題が顕著でした。ただル・マンに比べると上手くいった部分もあるんです。最適なブレーキングポイントを見つける必要がありますが、フロントタイヤを酷使するのでリスクを取る形にはなります。もちろんもう少しバイクの安定性、加速力は欲しいですけど、こういう状況の中ですが、100%の仕事をしてくれているチームとホンダの仕事には満足しています。」

 

Q
「このトラックは燃料消費の問題もあると思うんですが、そういった部分は何か対策をするのか、何も考えずに乗れるのかどちらでしょう?」
マルク・マルケス
「もちろん思うようには乗れません。トップのパワーも落としていますし、無駄なウイリーやスライドを防ぐためにトルクを落としていますからね。そういう意味では燃料消費は問題ではありません。」

 

Q
「ここまで2人が接近している結果になる土曜日は珍しいと思うのですが、明日は接近したレースを期待出来るでしょうか?」
ホルヘ・ロレンゾ
「明日の天候次第ですね。もちろん雨になれば各自がそれぞれのタイムで走ることになりますしレースは長いですからね。ただドライであれば今日のFP4、予選のようにヴァレンティーノが自分に接近する展開になるでしょうね。ただ自分のペースは良いと思いますから、明日も良いレースが出来ると思います。」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「記録上では確かに2人のタイムは接近していますが、明日のレースまでに何が起きるかわかりません。それに明日の天気予報は悪いですから、雨が降った場合は全てのライダーがゼロからのスタートになります。ただもし晴れたとしてもどうなるかわかりません。ホルヘはドライだと今回もFP1から速かったですから非常に強いと思いますが、出来るだけ彼に接近したいと思います。」