★カスタムバイクBuell M2 IncrediBuell
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この年代のBuellに乗っている人は世界共通でコアなBuellファンだと思いますが、純正からかっこ良いS1Wとかではなく、純正はちょっとボテッとしているM2をベースにしているところがミソですね。
Buellというバイクのストーリーはハッピーエンディングを迎えなかった。エリック・ビューエルが会社を立ち上げた時のビジョンはレース、スポーツバイクを作るというものだったが、Vツインを使用したということが非常に新しく、これに注目したハーレーダビッドソンによってBuellは買収され2003年にその支配下に映る。しかし135,000台ものバイクを販売したにも関わらず、ハーレーは2009年にBuellの製造を止めることを決定する。Buellを7年も所有すると、車両には色々な経年変化が形となって現れる。しかしBuellオーナーの中にはカスタムによって自分のBuellをリフレッシュする人が存在する。Buellの熱狂的な信者、カスタムビルダー、そして歯医者であるヴィンセント・アーランドはまさにこうした事をやってのけた。彼は4台のカスタムBuellを所有しており、このIncrediBuell(※IncredibleとBuellの造語のようですねw)はM2サイクロンをベースとする彼の最新作だ。
ヴィンセントはフルタイムの歯医者だが、彼の同僚の開業医がバイクのメカニクスを教えた10年前にバイクのカスタムビルドの世界に身を投じた。2人はアマチュアだがMotoFree Garageという、彼らのカスタマイズのスキルを磨けるワークショップを設立。複合素材への興味からヴィンセントは3Dモデリングを学び、これによって彼はカスタムメイドのカーボンファイバー部品を彼のバイクの為に作れるようになった。
M2サイクロンは1997年から2002年に製造されたモデルで、M2はより伝統的なパイプフレームを特徴とするバイクだ。(※その後Buellはアルミニウムフレームの内部がガソリンタンクという構造のバイクを製造する。)エンジンはパワフルな1203ccエンジンに5速ミッションが組み合わされる。ヴィンセントの友人の塗装業のプロモーションのため、IncrediBuellは目を引くタンジェリンキャンディー色の塗装を施され、カーボン製のカウルを装備する。
シートカウルは1名乗車用にコンパクトになっており、地元の自動車製造業者の助けによりカーボンファイバーのボディーワークを作成する際のガイドを彼は作成した。タンクも新しくデザインされフレームを抱えるような形となっている。エンジンヘッダーは冷却の為に露出したデザインとされている。テールセクションはアグレッシブなラインを強調しておりスポーティな印象を与えている。オイルフィルターやエレクトロニクスはカーボン製のカバーで覆われる。
カウルの内側のコックピットはパンチ穴の空いたプレートを使用し、そこにフューズボックスがマウントされる。このバイクにはいくつかのパフォーマンスパーツも装着されている。制動力を強化するために、オリジナルのBuellのブレーキはヤマハのR1のものに換装されている。エンジンのパフォーマンスはハイフローエアフィルターとキャブレター、エキゾーストシステムを変更することで強化されている。また同時にヴィンセントはハーレーのベルトドライブをチェーンドライブへと換装している。
M2 IncrediBuellとは別にヴィンセントはネイキッドのバイクも製造している。これにはさらにカーボンパーツを多用し、これらのパーツはMotoFree Garageのウェブサイトで販売される予定だ。