★MotoGPバイクのドライブチェーンはどの程度保つのか?
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motorcycle.comに、MotoGPのドライブチェーンについて解説がありましたのでご紹介します。ヤマハのM1を例にDIDのチェーンを使用しているという解説をしていますが、よくよく考えてみれば、MotoGPバイクに使用されているものと同スペックの商品を、我々一般ライダーが購入出来るというのは凄いことですね。
Q
「MotoGPのチェーンはどの程度保つのでしょうか?Oリングは?ルーブには何を使っているのでしょう?」
A
「良い質問ですね。この質問は素晴らしいモーターサイクルレーシングジャーナリストで、MotoGP Technologyの著者でもあるニール・スポルディングに聞いてみましょう。」
ニール・スポルディング
「ロッシは通常はDIDのERV3の520サイズを使用しています。使用限度は約500kmです。唯一大きな違いとなっているのはチタン製のスプロケットが使用されているということです。これはアルミ製ではローンチコントロールの作動時に歯が保たないからです。」
A
「520と525サイズのチェーンは600ccのスポーツバイク、ミドルウェイトの車両に使用されています。チェーンのピンとピンの間は5/8インチ(1.58cm)ピッチ、インナー幅は1/4インチ(6.35mm)から5/16インチ(7.93mm)です。530サイズのチェーンは1000ccのストリートバイクに使用されており、ピンとピンの間は5/8インチ(1.58cm)ピッチ、インナー幅は3/8インチ(9.52mm)です。DIDによると520ERVの引張強度は3,928kgで、100リンクの重量は1.49kg。Xリングの採用により、Oリングのチェーンと比較して圧倒的に軽量に仕上がっています。」
「Oリング無しの時代、人々がRS125sにあと0.5馬力を求めていた時代は終わり、ドライブチェーンはあまりにも進化をしすぎたと言えます。Amazonで探せば、$140ほどでERVチェーンを手に入れる事が出来ます。ルーブに関しては、300マイル(482km)ごとに交換するのであれば、密閉されたXリングデザインのチェーンは特にこれといった潤滑を必要としません。しかし、メカニックが木箱にバイクを詰める前に、WD-40(アメリカの防錆潤滑剤)を吹くのを見たことがあります。実際、チタン製のスプロケットはまた別の話です。チタンはアルミよりも重く、加工が難しく、より高価です。ファクトリーはローンチコントロールを使用する時代になり、220馬力を瞬時にリアタイヤに伝えるという段になって有用だと判断したのでしょう。恐らくこのチタン製スプロケットは自社製と考えられます。(※車両メーカーが自前で作っている)なお、ニール・スポルディングのMotoGP Technologyの第3版は、2017年半ばに出版されます。」