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★MotoGP2016ムジェロGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

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木曜日に行われたプレスカンファレンスの全文翻訳をお届けします。木曜日は多くの選手の移籍が正式に発表された事もあって、ライダー7人が揃う賑やかなプレスカンファレンスとなりました。今回は久しぶりにレースに戻ってきたペトルッチ選手がジョークを飛ばして会場を沸かせています。この人は毎回プレスカンファレンスで面白いことを自然に言いますので、毎回見ていて面白いです。質問の中でドルナがロレンゾ選手とマルケス選手にボディーガードを雇ったという話が出ていますが、ロッシ選手の母国グランプリで一部フーリガンと化したファンが物を投げるなどの可能性も考えられますから、確かに頷ける話ではあります。

しかしロレンゾ選手のファンとしては、毎回ロレンゾ選手を巻き込まないで欲しいと切に思うのであります。。彼はただ純粋に速いだけなのに恨まれている節が。。

★MotoGP2016ムジェロGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

ニック・ハリス

「それではMotoGP第6戦となるイタリアGPです。外では雨が降っていますが、今日は非常に面白いプレスカンファレンスになると思います。今日は7人ライダーを迎えてプレスカンファレンスをお届けします。というのも様々なニュースが発表されたからですが、私からはあまり質問はしないようにしましょうか。センターには現在チャンピオンシップをリードするモヴィスターヤマハのホルヘ・ロレンゾ。今シーズン2勝、過去7年ムジェロでは1位もしくは2位を獲得しています。2011年から2013年、2015年で4回の優勝を経験。ル・マンでの優勝は10秒以上の差を付けたもので、MotoGPの歴史の中でドライコンディションで行われたレースの中では最も大きなマージンでの優勝となりました。彼の右側にはヴァレンティーノ・ロッシ。ここムジェロでは説明不要でしょう。現在チャンピオンシップ2位、ヘレスでは優勝をしており、2002年から2008年は7年連続優勝しています。過去2年間は3位を獲得しています。ホルヘの左にはマルク・マルケス。チャンピオンシップ3位、今シーズンは2勝しており、ここでの初めての勝利は2010年125cc時代でした。Moto2では2011年に優勝。MotoGPでは2014年に優勝しています。ヴァレンティーノの右にはダニ・ペドロサ。現在チャンピオンシップ4位。ダニは今回で250回目のグランプリレースとなり、51勝、3度のチャンピオンシップ優勝を達成しています。ムジェロでは5回表彰台を獲得しており、2010年には優勝。3度のポールポジションを獲得しています。反対側にはマーヴェリック・ビニャーレス。非常に大きなニュースとなりましたが、彼は来シーズンヤマハに加入します。現在はチャンピオンシップ5位、ル・マンでは初めてのMotoGPクラスの表彰台を獲得しました。ムジェロでは2012年にはMoto3で優勝、昨年はMotoGPクラスで7位を獲得しています。反対側にはアンドレア・イアンノーネ。現在はファクトリーDucatiのライダーですが、彼は2年契約で来年スズキに移籍します。現在はチャンピオンシップ10位、表彰台は1度獲得、ここではMoto2クラスで2勝、2015年はポールポジションと2位表彰台を獲得しています。反対側には帰ってきたダニロ・ペトルッチ。復帰後初のル・マンでは7位、昨年は9位、2011年のイタリアンスーパーストックでここで優勝しています。」

ニック・ハリス

「ここでの記録は素晴らしいものがありますね。」

ホルヘ・ロレンゾ

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「自分の限界、自分の強みなどが分かるサーキットというのがあるんですが、ムジェロはそういったサーキットですね。そして恐らく自分のお気に入りのトラックだと言えるでしょう。2009年からここ6、7年素晴らしい結果を収めています。2位、優勝、2位という感じで推移していますよね。トラックの路面だとかレイアウトも自分の好みですし、シケインも多くてね。結果だけを見て言っているのではなくてトラックそのもの、コーナーやシケイン、ブレーキングポイントなどが自分を助けてくれている感じですね。」

ニック・ハリス

「来年はドヴィヅィオーソがチームメイトに、マーヴェリック・ビニャーレスがヤマハに移籍するわけですが、それについてはどう思いますか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「ここ3日、4日で多くの発表がありました。ドヴィヅィオーソがチームメイトというのは良いことだなと思います。彼はクレバーだしロジカルなライダーですし、バイクをテストをする事に長けていると聞きますしね。ただ同時に自分としてはイアンノーネがチームメイトであったとしても問題はありませんでした。彼はとても速いしライディングスタイルも似ていますからね。どちらでも良いチームメイトになったと思いますが、決定はDucatiがしたわけですからね。こういった事に関しては今ではなく、7ヶ月8ヶ月後により意識するようになるでしょう。今はロッシがチームメイトで、まだチャンピオンシップも長く続いていきますからね。」

ニック・ハリス

「ホルヘありがとう。マルク、先ほどチャンピオンシップ3位と紹介してしまい本当にすいませんでした。正しくはチャンピオンシップ2位ですね。今週もまたヤマハに対してタフな週末になりますね。」

マルク・マルケス

★MotoGP2016ムジェロGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

「ええ。タフな週末だとは思います。いずれにしてもル・マンでは非常に苦労しましたからね。昨年も決勝までは苦労しましたが、決勝でようやく良い方向が見つかりました。今週もまた同じ方向で良い形に持って行きたいと思います。まずはタイヤがどのような動きをするかですね。ル・マンの失敗の後ですから、良い結果を残したいと思っています。」

ニック・ハリス

「ダニとはこの先2年間もチームメイトという事になりましたが、嬉しいですか?」

マルク・マルケス

「ええ。ダニは既に契約にサインしていて自分はまだですけど、そうなると嬉しいですね。ただどうやらそういう方向になりそうですから、非常に重要な事だと思います。毎回バイクは良くなっていますし、ライバルと同じレベルに到達する必要がありますから、同じような形で作業をしたいですね。」

ニック・ハリス

「マルクありがとう。それではヴァレンティーノ・ロッシ。チャンピオンシップでは3位でしたね。失礼しました。ムジェロとは特別な繋がりがありますよね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

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「ムジェロでのレースはいつも特別ですね。イタリアの世界選手権はずっとここで開催されていますし、ベストの1つと言えるトラックですし、雰囲気はいつも最高ですしね。とにかく高い競争力を発揮する事が重要だと思っています。過去には勝利を争える程のスピードもありませんでしたし、良い予選も出来ていません。ですから今年は明日からすぐに強い走りをしたいと思っています。それに今日は非常に悪い天気ですから、明日から良い天気になることも同時に望んでいます。多くの人びとが週末に良い天候を期待しているでしょうからね。」

ニック・ハリス

「マーヴェリック・ビニャーレスが新しいチームメイトになりますね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「マーヴェリックは本当に強いライダーですから大変になると思います。若いしポテンシャルも高いですしね。ですからまた別の強力なチームメイトを迎える事になりますね。」

ニック・ハリス

「ムジェロの美化に大きく関わっているようですね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ええ。Tシャツなどもチャリティのために販売するんです。ホスピタリティに関連したものですけど、これによってムジェロをクリーンに保ちたいということですね。」

ニック・ハリス

「ヴァレありがとう。それではダニ・ペドロサ、ホンダに残ると決めたようですね。多くの予想が飛び交っていました。」

ダニ・ペドロサ

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「過去2戦では本当に多くの噂が出ていましたけど、ようやくこれで綺麗に収まりました。ホンダでは本当に長いこと戦ってきましたから、こうして一緒にやって行くことが出来て嬉しいですね。レプソルホンダは本当に長い歴史があって、今回のニュースではさらにその安定感に重みを与えることになります。強力なチームがありますから将来は明るいですよね。常に最新の技術を追い求めています。現段階では苦しんでいますが、今後2年のために今年の終わりまでには素晴らしいものを作ろうとしています。」

ニック・ハリス

今回で250回目のグランプリレース参戦ですが、レースを始めた時にそんな事を考えていましたか?」

ダニ・ペドロサ

「いくつか失っていると思いますが、それでも250回というのは大きな数字です。驚きと同時にとても素晴らしいことですが、逆の意味ではいくつか失ったレースも合ったことを思い起こさせます。ただこのラダー達と共にこの場にいることが出来る事が嬉しいですね。」

ニック・ハリス

「ダニありがとう。それではマーヴェリック。前回はじっくりと考えてみるということでしたが、決定したわけですね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

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「ええ。前回の初表彰台の後は本当に嬉しかったんです。スズキにとっては本当に長いこと表彰台からは遠ざかっていたわけでから。最終的にはヤマハファクトリーに移籍するという判断をしました。これは自分のキャリアにおいて最も重要なことだったと思います。これからさらに大きく成長出来ると思ったんです。スズキは自分の事を大きく信頼してくれましたから彼らには本当に感謝しています。彼らが出来る限り最高のバイクを与えようとしてくれましたし、本当に素晴らしい仕事をしてくれました。」

ニック・ハリス

「決断をいたということで安心した部分もあるんでしょうね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「ポジティブな点やネガティブな点も考えてみましたけど、最終的にはポジティブな面が上回りました。ル・マンの後すぐに決断出来ました。」

ニック・ハリス

「ル・マンでは本当に素晴らしい結果となりましたね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「ええ。今シーズンの目標は既に達成することが出来ました。これからは100%自分とバイクの力を引き出していきたいと思います。」

ニック・ハリス

「マーヴェリックありがとう。それでは次にアンドレア・イアンノーネ。色々な理由で今週末は話題のある週末になりましたね。」

アンドレア・イアンノーネ

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「先週から大きく変わりましたよね。2017年と2018年はスズキで走る事になりまして、本当に嬉しいですね。自分にとってはスズキファクトリーでファーストライダーとして走れるという事が本当に重要なんです。Ducatiで過ごした年月は本当に重要で、彼らは自分を本当に素晴らしい形でサポートしてくれました。2013年から本当にね。自分の初めての表彰台獲得はDucatiでしたし、本当に全ての人々に感謝しています。将来は違う道を歩む形になりましたが、本当に嬉しいですね。」

ニック・ハリス

「Ducatiと再契約出来なかったことに関してはガッカリしていますか?」

アンドレア・イアンノーネ

「Ducatiはこうした決断をしたわけですけど、自分にもDucatiに残る可能性はあったんです。ただ契約の内容として100%自分の満足いく内容ではありませんでした。いくつか内容を変更したいと思ったんですがこれが叶いませんでした。そしてスズキからは素晴らしい提案と機会が提供されたので、自分としてはこの新しい冒険をしてみようと思ったんです。これからはこのシーズンに100%集中しようと思っています。まだこれからレースは長いですし、今シーズン自分とDucatiの組み合わせは素晴らしい戦力を持っていますから、残りのシーズンの中で良い結果を出すことが重要だと思っています。」

ニック・ハリス

「ありがとう。それではダニロ・ペトルッチ。まずはお帰りと言うべきでしょう。ル・マンでは素晴らしい結果でした。あなたの手の写真を見ましたけど本当に痛そうでしたね。」

ダニロ・ペトルッチ

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「ル・マンは予選の後までは本当に嬉しかったんです。良い走りが出来ていましたしカタールのフリープラクティス以来バイクが恋しかったんですよね。レースではとにかく走ることだけを意識していました。残念ながら多くのライダーが転倒してしまい7位となりましたが、多くの人々、ライダーが自分に会いたかったと言ってくれて嬉しかったですね。MotoGPで走るのが大好きですし、全てのライダー、メカニックなどが恋しかったですし、それにジャーナリストの皆さんですら恋しかったんです。(※会場大爆笑)冗談は置いておいて日曜はとにかく順位は関係なく完走することを考えていました。今週も大変だと思いますが、走りきりますよ。」

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ニック・ハリス

「手の状態はどうですか?良くなって来ましたでしょうか?」

ダニロ・ペトルッチ

「ええ。手の2本のプレートと20本のネジもなくなりましたが、天候が雨っぽいので手が痛みますね。(※これは古傷があるライダーなら理解出来ると思いますが、雨が近づいて気圧が低くなると古傷が痛みますね。)ただ逆に手がこういう状態なので明日は晴れると予報が出来ますよ。(※会場またしても爆笑)この怪我のポジティブな部分を見つけたいと思っているんですけどね。ただ2度とバイクに乗れないなんていう事にならずにホントに良かったです。そうなったら本当に悲しいですからね。怪我をした時というのは自分の人生における優先事項が何であるかって事に本当に気付かされますね。この怪我が必要だったというと妙に聞こえるでしょうけど、本当に大事なものが分かりました。」

ニック・ハリス

「ダニロありがとう。それでは私からは以上です。フロアからの質問をどうぞ?」


Q

「来年はヤマハに移籍するわけですが、現在イアンノーネのチームメイトが誰になるかはわかりません。あなたの考えとしてアレイシのほうが良いのか、リンスなどあなたのように若いライダーのほうが良いのか、どう思いますか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「難しいですね。スズキにイアンノーネが決まったわけですけどアレイシもヘレスでは自分よりも前にいましたし、アレイシに決まれば本当に強力なチームになるでしょう。ただ将来も見越して行かねばならないわけで、そうなるとリンスも素晴らしいライダーだと思います。ただこれは本当に難しいですね。経験あるライダーが良いのか、若い才能が良いのかはわかりません。」

Q

「ル・マンの新しいタイヤがここでも投入されますが、ここではDucatiのトップスピードもあって優勝出来ると思いますか?」

アンドレア・イアンノーネ

「わからないですね。ここは確かに特別なトラックで過去に勝利もしていますし、昨年は初めてのポールポジションからのスタートとなりました。また昨年は2位を獲得しており、このトラックには特別なフィーリングを感じています。それにDucatiは今年素晴らしいポテンシャルを持っていますし、今年はどのトラックでも速いですよね。過去には特にムジェロでは強かったですよね。良い週末になると良いですけど、勝利出来るかどうかはわかりません。」

Q

「マルケスとロレンゾに質問です。ドルナがあなた達にボディーガードを雇ったというような事を聞いたんですが、ファンによって危険な目に合うというような事は予想されますか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「パドックではどうでしょうね。もし必要があればという感じですかね。パドックの外ではそうかもしれません。ただイタリアでは多くのファンがいますからわかりませんね。ファンがどのような行動をするかはわかりませんし、ボディーガードが必要なければそれで済みますし、もし必要であれば彼らは仕事をする事になるでしょうね。」(※会場笑)

マルク・マルケス

「昨日ここに来てからファンは本当に良く接してくれますよ。写真を取ってくれとかサインを頼まれたりね。今朝モーターホームを出たらボディーガードがいるのが見えたんですが、ボディガードはいらないと思うんですよね。自分はボディガードはいりませんし普通に感じたいんです。自分達はスポーツをしているわけですからね。そんなことは起きないと思います。ボディーガードにも不要だと伝えたんですよ。普通に過ごしたいだけですよ。」

Q

「ここでの最初のレースはいつだったか覚えていますか?確かカジバでのプロダクションチャンピオンシップだったと思いますが?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「1996年の125ccのチャンピオンシップを覚えています。このトラックは本当に特別で素晴らしいレイアウトだということがあります。アップダウンもあってベストのトラックの1つですね。それにファンも沢山見に来ますし、レーストラックにファンが近いですよね。カサノヴァコーナーなどを走る時は本当に感動的ですね。本当に最初のレースというのはわかりませんね。多分質問のとおりスポーツプロダクションでカジバ ミトだったと思います。最初の頃ムジェロは長くて大変でしたね。その後走りこむうちに走行ラインなどもわかってきて最大の走りが出来るようになりましたね。」

ニック・ハリス

「以上ですか?そこまで質問はありませんでしたね。」