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★V型2気筒とパラレルツインの違いとは。

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マニアックな質問に専門家が回答するCycle Worldの「ケヴィンに聞け」のコーナーです。この新型が登場した時にエンジンレイアウトがV型ではないのか?なども話題になりましたが、オフ車としての運動性能も考えると、こうあるべきなのかもしれませんね。

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Q

「ホンダの新型アフリカツインはパラレルツインですが、先代のようにV型2気筒ではありません。このレイアウトのメリット、デメリットはなんでしょうか?」

A

「このバイクで気になるのは226kgという重量のADVクラスのバイクであるという事です。オフロードツアラーと呼んだほうが良いのでしょうか?さて、第一に先代のVツインに比べて、ホンダはパラレルツインのレイアウトでホイールベースを少し短くすることができたかもしれませんが、どちらもシャーシは1574mmです。第二にパラレルツインのほうが製造にかかるコストが低いという事があげられます。カムシャフトの数は少なくて済みますし、シングルカムドライブ、シリンダーブロックも1つで済みます。現代の市場において製造コストは実に重要なのです。」

 

「また、パラレルツインは部品の収まりが良いという点もあります。V型2気筒エンジンはスペースが狭く、オルタネーターがクランクの一方に配置され、もう一方にプライマリードライブが配置されると、その全幅はパラレルツインとさほど変わりません。エンジンのシリンダーが隣合っていると、エンジンをフロントタイヤに向かって車体前方に搭載できます。また、エキゾーストパイプのスペースも確保されますし、リヤシリンダーの後ろのスペースを利用することも出来ます。」

 

「パラレルツインはバランサーシャフトが必要という意見もありますが、バランスドVツインエンジンというのは(1)90度のエンジン挟角を持っている(Ducati、MotoGuzzi)、(2)そこまで耐久性の高いオフセットクランクピンではない(ホンダ)、2つのバランスドシャフトを採用している(Aprilia RS1000)などで、排気量が大きくなればなるほどピストンの振れる力は大きくなるのです。このバイクにDCTがオプションとして存在するのは良いことです。新型アフリカツインのエンジンの2つのクランクピンは270度で設定されており、結果的にこのバイクのエキゾーストノートはVツインのような音を奏で、トラクションに優れるという意見もあります。」

 

「トラクション云々の議論としては次のようなものです。360度クランクピンの間隔ですと、2つのピストンはエンジンの上死点、下死点でそれぞれ一緒に停止する事になり、この地点からの加速、減速により慣性上の揺れ、振れが発生します。しかし270度クランクの場合、1つのピストンがTDC(上死点)もしくはBDC(下死点)で停止している時、もう1つのピストンはストロークの中頃で最高スピードに達しようとしているところであるため、ピストンが互いにエネルギーの交換を行う。と言われていますが、どのようにしてそれが分かると言えるでしょうか。」

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