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★カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

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2016年型のZX-10Rが遂に登場しました。一見しただけだとあまり変わった印象はありませんが、シャーシからエンジン、足回りまで新作となるそうです。今までの10Rがモデルチェンジのたびに全く別のバイクに変身していた事を考えると、WSBKで勝利したことでスーパーバイクの作り方の方程式が固まったということでしょうか。H2のような見た目になるとか色々な予想が飛び交っていましたが、正常進化という感じですね。ただ充実したエレクトロニクス類が装備されたにも関わらず、メーターパネルが最新のTFTディスプレイではないというのは、ファンとして少しガッカリなポイントですね。(※2015/10/10追記 馬力は207馬力、価格は通常版で$15,999、KRTエディションと呼ばれるグラフィックモデルで$16,299となるようです。)

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

2015年のWSBKでジョナサン・レイが圧倒的な優勝を遂げたにも関わらず、そして2013年にはレイのチームメイトのトム・サイクスが同様の快挙を成し遂げたにも関わらず、カワサキはZX-10Rの開発の手を緩めず、2016年型の新型ZX-10Rを発表した。

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

現在のプラットフォームがリリースされた2011年以降、欧州勢のライバル達はリッターバイクの戦いのレベルを引き上げてきた。そして昨年のヤマハのYZF-R1の登場によって、この戦いのレベルは一層高いものとなった。そしてカワサキは今回の新型でこの争いの中でのリードを築こうとしている。一見すると現行の10Rのように見えるだろうが、目を凝らして欲しい。カワサキによると今回の10Rは完全な新型で、WSBKのパドックからの技術がそのまま投入されていると語る。それはさらに強力になったエンジン、洗練されたエレクトロニクス、5軸のIMU(慣性計測ユニット)と市販車には使用されたことの無いサスペンションなどだ。詳しく見ていくとしよう。


エンジン/トランスミッション

2016年型ZX-10Rのエンジンは998ccで合計16バルブ、DOHC直列4気筒であり、ボアxストロークは76x55mmである点も変わらない。ただエンジンは軽量のクランクシャフト、カウンターバランサーを装備、コネクティングロッドのジャーナル部分は抵抗を低減するための新しいコーティングが施されている。シリンダー壁は耐久性を向上するために厚くなっており、ピストンは新造で、耐久性を高めた耐熱性の合金製だ。短いスカート部によってピストン自体の重量が5g軽くなっており、乾燥被膜潤滑剤によってコーティングされ、低回転時の抵抗の低減に役立っている。吸気、排気ポートはポリッシュされている。(※今までは吸気側だけのポリッシュだった。)燃焼室は形状が改められ、チタニウム製排気バルブの長さは1mm延長されて25.5mmとなった。吸気排気両方のカムシャフトはオーバーラップが大きくなり、これら全ての内容によって高回転時のパワーが向上している。

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

またエアボックスの容量は25%アップ、60%容量が大きくなったエアクリーナーエレメントは吸気効率も改られている。カワサキによると、これによって低回転〜中速域のパワーが向上しているとのこと。新型のライド・バイ・ワイヤ方式のスロットルボディが搭載され、S-KTRCのようなトラクションコントロールシステムと組み合わされる。新型のKLCMローンチコントロールとKEBCエンジンブレーキコントロールなども装備される。チタニウム製の軽量エキゾーストは旧型に比べて50%容量がアップしており、エキゾーストサウンドの消音、重量の低減に大きな効果があるとのこと。また、カワサキのモーターサイクルとして耐熱性合金がヘッダー部分に使用されているのが特徴とのことだ。

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

トランスミッションはカセットタイプでクロスレシオのものが装備される。カワサキによると「サーキット走行に最適化されたもの」とのことで、2−6速は現行モデルよりもショートになっており、乾燥被膜潤滑剤が特定のギアに使用されているので、変速時の抵抗を低減しシフトスピードの向上に役立っている。さらにZX-10Rとしては初めてKQSクイックシフターが追加出来るようになっている。DucatiやBMWのシステムとは異なり、KQSはシフトアップ方向にのみ有効だ。ちなみにコンタクトレスセンサーはH2Rに使用されているのと同様のもの。カワサキによると全体でトランスミッションは130g軽量になっており、スリッパークラッチは標準で搭載とのこと。

 

エレクトロニクス

カワサキは遂に新型ZX-10Rに電子的なライダー補助装置を搭載した。ボッシュ製の5軸IMU(慣性計測ユニット)と自社開発のソフトウェアがその内容で、ボッシュ製IMUは縦方向の加速度、減速度、横方向のG、水平力をコーナリングで計測し、加えて垂直加速度、リーンアングル、ピッチなどを計測する。ヤマハは6軸IMUを登場させているが、カワサキのソフトウェアはピッチとロールのデータをIMUから取得し、ECUがヨーを計算出来るので、結果的には6軸と同じオペレーションを可能としている。

 

IMUによってカワサキのモーターサイクル史上初めて洗練されたエレクトロニクス類が装備される。これはカワサキ・スポーツ・トラクションコントロール(S-KTRC)、カワサキ・インテリジェント・ブレーキングシステム(KIBS)、コーナリングマネジメント、カワサキ・ローンチコントロールモード(KLCM)、カワサキ・エンジンブレーキングコントロールなどだ。

 

ローンチコントロールとエンジンブレーキコントロール、トラクションコントロールは多くのスポーツバイクライダーに馴染みのあるものだろう。新型のZX-10Rでは現行の3段階のコントロールから5段階のコントロールへと進化し、センサーは前後ホイールの回転数をリアルタイムで読み取り、スロットルポジション、エンジンスピード、その他のパラメーターを読み取る。そこからIMUの働きによって、タイヤのコンパウンドや消耗具合に関わらず最適な出力を発生させる。

 

新型ZX-10Rに搭載されているABSは単純なアンチロックブレーキではなく、レバーに最小限のキックバックを送る仕組みとなっている。さらに重要なこととしてはリーン、ピッチの情報がIMUに送信されることで、コーナリングマネジメントファンクションによってリーンしている間に最適なブレーキ力を実現している。カワサキのプレスリリースではコーナリングABSといった内容では無かったが、カワサキが語るには「コーナリング中にブレーキングをする事で起き上がろうとする車体をコントロールする事で、ワイドなラインにならず狙ったラインにバイクを留めることが出来るようになります。」とのことだ。現行モデルと同様にパワーモードも搭載しており、フル、ミドル(80%)、ロー(60%)の3段階の調整が可能だ。調整はハンドルバー左にあるスイッチで簡単に行うことが出来る。

 

シャーシ

ステアリングヘッドパイプは7.5mmライダーに近づき、フロントの重量配分が増えてフィーリングが向上している。スイングアームは15.8mm延長されており、ホイールベースは12mm長くなった。カワサキのWSBKからのフィードバックであろう内容としてはスイングアームの剛性が高められている。最も驚くべき内容としてはショーワ製バランスフリーフォークの採用だ。

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

これはカワサキとショーワがWSBKの舞台で共同開発したもので、このフォークが市販のモーターサイクルに適用されるのは初めてのことだ。基本的にダンピングバルブはフォークの外のセカンダリーチャンバーに位置しており、ピストン全体でバルブにオイルを押し出すことを可能としている。カワサキによると「プレッシャーバランスの変動という既存のフォークの問題を排除しています。」とのことで、コンプレッションとリバウンドはチャンバーから、スプリングプリロードの調整はフォークレッグのキャップから行う。

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

リヤサスペンションはショーワ・バランスフリー・リヤクッション(BFRC)が搭載され、コンプレッションとリバウンドダンピングの調整を備えたダンピングフォースチャンバーは別体となっている。(※管理人注 ということだと思いますが、後ほど訂正するかもしれません。)なお、リヤショックもフロント同様にフルアジャスタブルとなっている。

 

ブレーキ

Ducatiパニガーレにも採用されているブレンボM50キャリパーに330mmのディスクが組み合わされる。リヤは220mmのディスクにニッシン製2ピストンキャリパーを採用する。また現行モデルなどに採用されていたペータルディスクは取り払われ、通常のディスク形状に戻った。またABS/コーナリングマネジメント機能はオプション装備となる。

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

その他

以前のモデルから引き継がれたものとしてはホイールだ。2016年型ZX-10Rは現行型と同様のホイールを装備する。が、大径のフロントブレーキディスクによって、バルブはアングルがついたタイプを使用している。タイヤはブリヂストンである点は変わらないが、H2やH2R、R1と同様にバトラックスRS10タイヤを採用し、サイズは120/70-17、190/55-17となる。

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

ボディワークはWSBKの舞台からのフィードバックで見直され、スクリーンエリアは大きくなり、カウルは絞りこまれている。インストゥルメンタルパネルは引き継がれており、つまりDucatiやヤマハのようなTFTディスプレイではない。しかしブラック/ホワイトの切り替えが可能なLCDスクリーンがオプションで用意される。またIMUインジケーター、ローンチコントロール、クイックシフター、エンジンブレーキ、ギヤポジション、パワーモード、S-KTRC、燃料計、エコノミックライディングインジケーター、吸気温度、オドメーター、デュアルトリップ、平均燃費、瞬間燃費などが表示出来る。

カワサキから2016年型ZX-10Rが登場

最後に現行モデルと比較すると、重量は201.03kgから206.02kgに僅かに重くなり、全長も2075mmから2090mmに伸びている。ホイールベースは1424mmから1440mmに伸びている。また、シート高は812mmから835mmになっている。スタンダード/ABSバージョンの2モデル、カラーリングはメタリックマットカーボン、ライムグリーン/エボニーの2色から選択出来る。価格は現段階では不明だ。

 

2016年型 ZX-10R諸元

エンジン:4ストローク/DOHC4バルブ/水冷直列4気筒エンジン
排気量:998cc
ボアxストローク:76x55mm
圧縮比:13:1
燃料システム:ダイレクトフューエルインジェクション/47mmケイヒンスロットルボディ/1気筒あたり2インジェクター
トランスミッション:6速
エレクトロニクス:カワサキ・ローンチコントロール(KLCM)/スポーツ・カワサキ・トラクションコントロール(S-KTRC)/カワサキ・エンジンブレーキングコントロール/エレクトロニック・スロットルボディ/カワサキ・クイックシフター(KQS)
フロントサスペンション:43mmショーワバランスフリーフォーク
リヤサスペンション:ガスチャージドショック
フロントタイヤ:120/70 ZR17
リヤタイヤ:190/55 ZR17
フロントブレーキ:カワサキ・インテリジェントブレーキング(KIBS)/330mmデュアルディスク/4ピストンラジアルマウントキャリパー
リヤブレーキ:KIBSコントロールド/シングル220mmディスク/シングルピストンキャリパー
フレーム:アルミ製
全長:2090mm
全幅:739.1mm
全高:1145mm
グランドクリアランス:14.47cm
シート高:835mm
装備重量:206.02kg

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