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★MotoGP2016日本GP 木曜プレスカンファレンス翻訳

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遅くなってしまいましたが、日本グランプリの木曜プレスカンファレンスの様子をお届けします。ここまで来るといよいよシーズンも終わりだなという実感がしてきますが、マルケス選手はあくまで着実に走る事を意識しており、今までどおりポイントを積み重ねる走りをするというようなコメントをしています。 f:id:teletele916:20161014100800p:plain

ニック・ハリス

「皆さんMotoGP第15戦日本グランプリ、茂木へようこそ。残りは4戦となり、木曜日にここ日本でプレスカンファレンスを開催します。中央にはマルク・マルケス。今シーズン4勝、チャンピオンシップをリードしています。マルクが持つアドバンテージは52ポイント。茂木ではMotoGPクラスでは勝利がないながらも良い結果を残しています。2010年と2014年に1位、2位を獲得しています。125ccで優勝、2013年にMoto2で優勝、2014年にはMotoGPで2位を獲得しています。昨年は4位でした。その右にはチャンピオンシップ2位のヴァレンティーノ・ロッシ。今シーズンは2勝、マルケスとの差は52ポイント。茂木では11回表彰台に登っています。2001年、2008年優勝、昨年は2位でした。マルクの左にはホルヘ・ロレンソ。チャンピオンシップ3位、マルクから66ポイント下回っています。ここでは6度のMotoGP表彰台を獲得。4度ポールポジションを獲得。2009年、2013年、2014年に優勝しています。ヴァレンティーノの右にはマーヴェリック・ビニャーレス。チャンピオンシップ5位、シルバーストーンでは優勝を遂げています。2013年Moto3で2位、Moto2では2014年に2位を獲得しています。反対側にはアンドレア・ドヴィツィオーゾ。チャンピオンシップ7位、3回の表彰台、1度のポールポジションを獲得。小排気量クラスでの表彰台と、2010年にMotoGPで2位、2014年にはポールを獲得。2014年と2015年に5位を獲得しています。その反対にはブラッドリー・スミス。過去3戦を欠場し、チャンピオンシップは18位、2010年に125ccクラスで3位を獲得しています。昨年は7位となっています。」

ニック・ハリス

「それではマルク、ごく僅かな可能性ですが今回優勝出来る可能性がありますね。」

マルク・マルケス

f:id:teletele916:20161014100801p:plain 「確かに今回が初めてのチャンスですけど、別にそれにこだわる必要はないと思っています。多くの事が起きるでしょうし簡単ではないでしょう。ですから今週とレースに集中して、今までと同じメンタリティを保つということです。今は安定しているから良い感じですけど、ここは曇りがちで寒いですから今週をどのようにマネジメント出来るかですね。今は同じメンタリティで集中していくわけですが、茂木はアラゴンとは違いますからね。ただ毎回どんどんと良くなっていますし、これから自分達のレベルがわかるでしょう。」

ニック・ハリス

「ここはMotoGPクラス以外では良い結果を収められていますが。」

マルク・マルケス

「自分のスタイルとの相性は悪くないはずなんですけど、毎年ここは少し苦戦しています。ただミサノではヤマハから離されると思ったらそうでもありませんでしたからね。今週どうなるかですけど、自分達がどのレベルなのかということですよね。チャンピオンシップに必要なポイントを獲得することが一番重要です。」

ニック・ハリス

「3週間で75ポイントの戦いですが、次の2週間でチャンピオンシップは大きく変わるでしょうね。」

マルク・マルケス

「そうですね。これから3戦連続していますから、全てレースを完走するという事が重要です。後は練習走行でもおとなしくしているということですね。転倒は大丈夫ですけど、限界をしっかりとコントロールしていかないと、レースがこの先も続いていきますから。この後はオーストラリアですけど、今は日本に集中しています。」

ニック・ハリス

「見る側としてはチャンピオンシップ争いはヴァレンシアにまでもつれ込んで欲しいですが、あなたとしては出来るだけ速くチャンピオンシップ優勝を決めたいでしょうね。」

マルク・マルケス

「もちろんそうです。チャンピオンシップは何が起きるかわかりませんから。今はアドバンテージがありますからこれを利用しようと思いますけどね。まだ4戦ありますから、いつどこで優勝をしても構いませんけど、最も重要なのは自分達のゴールを達成することです。」

ニック・ハリス

「マルクありがとう。それではヴァレンティーノ・ロッシ。4連続での表彰台獲得となっています。今はひたすらプレッシャーをかけ続けるということでしょうか。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

f:id:teletele916:20161014100806p:plain 「そうですね。このトラックは通常は自分達にとっては良いトラックですからね。表彰台は数多く獲得していますが、勝利数は多くありません。ただヤマハはいつもここでは戦闘力が高いです。ただ毎年異なるわけですし、今年に関してはタイヤのレベルを理解する必要があります。そして正しい選択をする必要があります。あとは天候ですね。日曜の後はすぐ雨になるようですので、天気予報のままにドライの週末を送りたいですね。後はもう少し気温が上がって欲しいですね。今日は少し寒いですから。ただ全力で最高のレースにしようと思います。」

ニック・ハリス

「あなたとホルヘ、マルクを追っているライダーにとっては大切な2週間となります。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ええ。3連戦は常に複雑ですよね。正直好きではありませんし、大きなストレスになります。ただ、別の意味ではバイクにずっと乗っていることになりますから、どんどん速く走る事が出来ます。あとはこの3戦はいずれもすばらしいトラックだということですね。自分は茂木が大好きですし、特にフィリップアイランド、そしてセパンが好きです。この3つのトラックをMotoGPバイクで走るのは、常に最高です。」

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノありがとう。それではホルヘ。ここでは良い結果を残していますし、過去2戦で2つの表彰台を獲得していますね。」

ホルヘ・ロレンソ

f:id:teletele916:20161014100805p:plain 「ええ。強くなって戻ってきました。そしてこのトラックはヤマハに特に合っているトラックです。ここではグリップも良いですし、立ち上がりの加速も良いんです。うちのパッケージにとって良いサーキットですね。今年はタイヤが大事ですけどどうなるかですね。あとは新しいエレクトロニックがどうなるかですね。過去3年と同じような戦闘力なら問題はありません。」

ニック・ハリス

「連続して3戦あるというのはタフですが、結果が付いてくれば最高ですね。」

ホルヘ・ロレンソ

「タフですけど個人的には好きです。出来るだけバイクに乗っていることになりますからね。常に準備が出来ているような状態です。そうすれば問題も減りますから、良い3連戦なると思います。」

ニック・ハリス

「なぜ茂木ではヤマハは調子が良いんでしょうね?」

ホルヘ・ロレンソ

「ここはホンダ所有というだけでなく、ホンダのバイクに合っているんです。ヘアピンと小さなコーナーというのは、より軽快なバイクに向いているんですが、1000ccになってから自分達もかなり向上しましたからね。特に自分にはよく合うんです。昨年は自分は殆どの練習走行を征する走りが出来ましたし、肩に怪我があったにもかかわらず良いペースで走る事が出来ました。ただ今年はミシュランと新しいエレクトロニクスで何が起きるかはわかりません。明日を待ちましょう。」

ニック・ハリス

「シルバーストーンでF1カーの操縦を楽しんだようですが、いかがでしたか?「」

ホルヘ・ロレンソ

「最高でしたね。存在する中でも最も素晴らしい車を操縦することが出来たというのは素晴らしい事です。それが2年古いメルセデスであったとしてもね。皆MotoGPはバイクのF1といいますけど、本当に夢のような経験でした。驚くべきパワー、ブレーキのキャパシティが凄く、深くまで突っ込むことが出来て、高速コーナーでは本当に素晴らしいダウンフォースとグリップでした。特別な気分を与えてくれました。」

ニック・ハリス

「日曜にF1では走れませんもんね。」

ホルヘ・ロレンソ

「F1カーで走れれば大きなアドバンテージがありますけど(笑)、それは出来ないので、ヤマハで勝とうと努力しますよ。」

ニック・ハリス

「ホルヘありがとう。それではビニャーレス。今までの3人はストップ&ゴーの茂木にしっかりとあったバイクですが、それがスズキにも当てはまりますか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

f:id:teletele916:20161014100804p:plain 「少し厳しいですけど、昨年はここ茂木で良い感触でした。ここには良い仕事を続けた後にやってきて、常にフロントで走ることが出来ています。モチベーションは非常に高いですしチームも良い結果を出すために準備が出来ています。少し難しいとはおもいますがアラゴンより難しくはないでしょう。アラゴンでも良い結果が得られましたから、ここでもさらに良い結果を得ようと思っています。」

ニック・ハリス

「個人的にここでは良い結果を出していますね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「ここは常に自分にとっては素晴らしいトラックです。Moto3でもMoto2でもそうでした。2位で完走しましたが、自分のライディングスタイルに良くあっています。」

ニック・ハリス

「チャンピオンシップではダニと接戦で4位争いを展開していますね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「そうですね。彼の前で完走しようとするのは非常に面白いことだと思います。かなり難しいと思いますが自分達もフロントで走れるようになってきましたから、レースでのバトルが楽しみです。」

ニック・ハリス

「マーヴェリックありがとう。それでは反対側のドヴィツィオーゾ。今年はとても厳しいシーズンとなっていますね。3度の表彰台と1回ポール獲得がありますが、アップダウンが激しいですね。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

f:id:teletele916:20161014100803p:plain 「レースの最終結果に関してはアップダウンが確かに激しいですね。この前にレースを例ととっても土曜には良いペースがあっても最終的には11位でしたから。データ上はこのトラックは自分達にあっているんですよね。強烈な加速が必要になりますから、そこに関しては自信がありますしタイヤ次第ではありますが、明日どうなるかでしょうね。」

ニック・ハリス

「Ducatiはここでは素晴らしい結果を残していますね。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「過去は確かにDucatiで素晴らしい結果を残しています。時分は過去2年間はレースウィークは非常に戦闘力が高かったですから、今年はもう少し良い結果を残したいですね。」

ニック・ハリス

「ミケーレ・ピッロに続いて今回はエクトル・バルベラという新しいチームメイトを得ることになりました。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「彼とは今までも戦ってきましたから、彼のことは良く知っています。彼は本当に速いライダーですよね。イアンノーネとは全くことなるライダーをチームメイトに迎えるというのはいいもんですね。彼が自分達のバイクでどういう結果を残せるかですね。」

ニック・ハリス

「ドヴィありがとう。それでは反対側のブラッドリー・スミス。3戦を欠場して戻ってきましたが、膝の具合は以いかがですか?」

ブラッドリー・スミス

f:id:teletele916:20161014100802p:plain 「何よりもここに戻ってこれたということが嬉しいです。かなりチャレンジングな7週間でした。ソファーで皆が戦う姿を見るのを見るのは楽しいものではなかったですから、チームの元、懐かしい面々の元に戻ってこれて嬉しいですよ。物理療法はかなりタフでした。毎日出来る限り続けましたが、バイクに乗れないとやることがないんですよね。ですから起きた時から寝るまで、膝の状態を回復することに集中していました。日に日に良くなっています。未だにどの程度かはわかりませんが、心も頭も100%動いています。膝の状態だけですね。他の方法で何とかしますよ。」

ニック・ハリス

「2回手術をしたんですよね?」

ブラッドリー・スミス

「最初の手術は事故の後で、足に空いた穴と靭帯を再び取り付けるという手術でした。2週間後9月の始めに、別の靭帯を再び構築するという手術でした。本当にダメージが大きかったんです。ただ言ったように良くなっています。今は自転車にも乗れるようになりました。今はそうした小さいことでも嬉しい気持ちにさせてくれます。明日MotoGPバイクに乗って数周しっかり走れる事を祈るばかりです。」

ニック・ハリス

「この後2戦が待ち受けていますけど、現実的な目標というのは?」

ブラッドリー・スミス

「期待としてはバイクに乗って数ラップ走るということで、ツナギを着てどうなるかってとこですね。正直な事を言うと自分の膝の具合がどの程度かはわからないんです。ジムでの動きというのはMotoGPバイクの動きを際限出来るわけじゃないですからね。アングルだとか、かかる力というのは、バイクに乗らないと体感出来ませんから。まずは走るということが何よりの目標です。レースウィークが進むごとに膝の具合が良くなることを願っています。チーム、クリニカ・モバイル、それと物理療法家と一緒に作業してきました。ここでのベストを尽くしたいと思います。」

ニック・ハリス

「ブラッドリーありがとう。それでは私からは以上です。フロアからの質問をどうぞ。」


Q

「ここかもう少し先でチャンピオンシップ優勝を成し遂げるとして、このチャンピオンシップは今までよりもバイクだとかメンタリティについて努力してきたというように、このチャンピオンシップについてどのように説明しますか?」

マルク・マルケス

「ワールドチャンピオンになれば語ることが出来ますけど、今の段階では出来ないですね。ただ毎年同じですけど、100%の力で挑んできました。今年は全ての状況をコントロールしようとしてきましたし、全ての経験を使って戦ってきました。でもとにかく今の段階ではワールドチャンピオンになったらどうこうということは話したくないですね。」


Q

「ホルヘ、来シーズンのテストに関しては2月までテスト出来ないという事に関しては残念ですか?(※ヴァレンシアのテストは参加出来るが、その後のヘレスのテストには参加出来ないということ。)」

ホルヘ・ロレンソ

「それはもちろんヘレステストにも参加したいですけど、それは自分が決められることではありませんからね。今のところはヴァレンシアだけという状況ですね。ヘレステストに関してはヤマハが許さないでしょうが、自分がヤマハに捧げてきたものを考えるとヘレステストに参加する権利があると思っていますが、どうなるかわかりません。ただ自分はヤマハライダーですから、ヤマハの決定がいかなるものであっても受け入れますよ。」


Q

「アラゴンの後のテストで試した2017年型のバイクはウイングレットはあったんでしょうか?もしウイングなしであれば、バイクの挙動としてどのよな部分が異なるのでしょうか?」

マルク・マルケス

「ウイングレットは無しですね。ただアラゴンではすでにウイングレット無しでライディングしていました。本当に小さなウイングはついてましたけど、変わらないですね。というのもアラゴンではウイングレットは付けていませんでしたから。」


Q

「マルクとヴァレンティーノに質問ですが、時差ボケは大丈夫ですか?」

マルク・マルケス

「自分は大丈夫ですね。自分は寝ることに関しては問題はありませんよ。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「自分は最悪ですね(笑)だんだんと良くなっていると思いますよ。」


Q

「F1で走った経験で何かしらバイクに活かせるものはありますか?」

ホルヘ・ロレンソ

「それは考えたことがなかったですね。素晴らしいテクノロジーだと思います。ものすごくお金がかかっているし、もの凄い数の人がいますよね。ですから、自分達のチャンピオンシップがいかに今年大きく育っていると言っても、同じ事は出来ないでしょうね。」

ニック・ハリス

「恐らく皆ある程度は時差ボケがあるんだと思いますが、皆さんありがとうございました。」