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★MotoGPの選手権としての将来は明るい?

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開幕前からオープンルール、ファクトリー2って何?とか色々あった2014年シーズンですが、大きな時代の流れで考えると健全な方向に向かっているようですね。

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CRTからオープン、そして共通ECUまでの流れ

2012年に3つのメーカー、12台の出走台数に減ったものの、MotoGPは来年5つのメーカー、25台の出走台数で争われるようになる。MotoGPと呼ばれる選手権になってアプリリア、カワサキ、Ducatiが参戦するまで、2001年までのGP500ではホンダ、ヤマハ、スズキのみの参戦が続いていた。しかし2004年にアプリリアは選手権を離脱、カワサキは2008年、スズキは2011年に選手権を去っている。ほとんどが財政的な理由であったが、参戦メーカーの減少とともにサテライトの台数も減少しこれがMotoGPにおいて大きな問題となっていった。 

 

2ストロークから4ストロークへの対応、同時に増大する参戦コストの問題もあり参戦台数は減少。2012年にはホンダ、ヤマハ、Ducati合わせてたった12台の出走という状況となった。この対策として改造されたほぼスーパーバイク仕様のCRT機が投入され、レギュレーション上の優遇からCRTは意外な戦闘力を発揮して、まれにファクトリーバイクを喰うという事も起きた。

 

CRT投入で参戦マシンは9台増えたものの、多くの批判と不満が渦まいた。中でもケイシー・ストーナーは引退表明においてCRTについて次のように述べている。

 

ケイシー・ストーナー
「今年の選手権は分断されたものでした。CRTという仕組みが導入されてからこれは完全に別のクラスのレースという状況でした。MotoGPチャンピオンシップは2つのクラスの同時開催ではなく、本来は1つの統一選手権です。これは本来プロトタイプマシンの為の選手権です。過去にはスタンダードマシンから始まってプロトタイプマシンの選手権になっていったと言えますが、これでは時代に逆戻りです。」

 

ストーナーとドルナが定義するところのプロトタイプの定義が異なるかもしれないが、両者ともにいずれにせよ1つの統一ルールが必要であるということで合意はしている。

しかしドルナの方向性は2012年以前とは大きく異るものだった。これについて、CRTとはドルナがメーカーから技術的なイニシアチブを取り上げる為の第一段階であったと言える。

 

ドルナCEO カルメロ・エスペレータ
「モータースポーツの基本はエンターテインメントとテクノロジーの組み合わせです。開催の危機の際に何かを切り捨てるとしたら、それはエンターテインメントではなく当然テクノロジーになります。ただメーカーにとっては常にテクノロジーの発展というものが最優先されるわけですが、これがバイク自体のコストをべらぼうに上げてしまう原因となります。そして同時に選手権のトップを走るチームのレベルだけが異常に高くなることに繋がります。」

 

ドルナはファクトリーチームに対して徐々に100万ユーロ程度で購入出来る程度のマシンを供給するようプレッシャーをかけ始めた。そしてこれが2014年のオープンクラスに繋がる。これによってメーカー達から長年拒まれてきたスタンダードECUの導入という変化が起きた。そしてこれはグリッド上で瞬く間に広がり、これによってCRTは駆逐されるに至った。


ファクトリーチームであってもこのスタンダードECUを採用すればオープンチームに許可される優遇の数々を受けられるとあって、MotoGPのグリッドに並ぶ車両はいずれオープンクラスを選択するようになるだろう。

そしてこの流れに真っ先に乗ったのはDucatiだった。

 

グランプリコミッション、ドルナ、各チーム、そしてメーカー協会(MSMA)は、今シーズンはじめに2016年からのスタンダードECUの使用を決めた。

ファクトリーチームであろうが、オープンチームであろうが共通のECUを使用するということで、2011年以降始めてルールの統一が図られたわけだ。また、現行のファクトリークラスは2016年からはなくなるということは、ホンダやヤマハにとってはエンジンや燃料の制限が設定されて以降始めて、この制限が撤廃されることを意味する。そしてこのルール改正によって2015年からスズキとアプリリアの2メーカーが選手権に戻ってくる。

 

スズキは撤退から数ヶ月後には新たな1000ccバイクの開発をスタートしていたので、いずれ戻ってくるとは予想されていた。アプリリアはドルナのルールによって計画が揺れていたが、まずはスーパーバイクマシンのRSV4の改造機でCRTとして参戦していた。来年はこのモデルの改良版から2016年の新設計のバイクのつなげていくだろう。

 

来年参戦する25台の内訳は、ホンダ(ファクトリーマシン4台、オープン4台)、ヤマハ(ファクトリーマシン4台、オープン2台)、Dcuati(ファクトリーマシン4台、オープン2台)、スズキ(ファクトリーマシン2台)、アプリリア(ファクトリーマシン2台、オープン1台)となる。

 

 

参戦コストとR&Dコスト(研究開発費)は別腹

2011年のルール改正の目的は参戦コストの引き下げだったが、ホンダのリヴィオ・スッポは、レギュレーションの改正は直接的には参戦コストの引き下げには繋がらないのではと考えている。

 

リヴィオ・スッポ
「ドルナは良い仕事をしたと思います。メーカー協会と協力しながら参戦コスト削減について努力していますが、難しいことです。メーカー間の競い合いにおいて、コストを削減するというのは有る意味、夢物語なんですよ。2016年のルールに改正についてはコスト削減に直接的に役立つとは考えていません。常々、参戦コストとR&Dコスト(研究開発費)は分けて考えるべきだと思っています。そしてR&Dコストの削減はおそらく不可能です。」

 

「フィリッポ・プレズィオシ(Ducatiのマシン開発を2003-2012まで指揮)が数年前に教えてくれたのですが、R&Dコストは結局のところルールとは関係なく、チャンピオンシップ(で勝つこと)自体に結びついているんです。F1が良い例でしょう。コスト削減のためにテストを止めた時から、チームはシュミレーションの研究に莫大な資金を投入するようになりました。競技に参戦していて勝ちたいと願うのであれば、これは自然なことでしょう。エンジニアに「これはだめ、これはだめ。」という事を言っても、勝つために彼らは他の部分で何かしら努力をしようとしますよ。これが競技というものです。ですから競技の中においてコストを引き下げるというのは間違っていると思いますね。しかし、ランニングコストを切り詰めて参戦チームに平等なテクニカルサポートを与えるということであればということであれば納得出来るものですし、これが今回の合意の内容でもあります。」


Ducati パオロ・チャバティ
「来年からは参戦メーカーが2つ増えますし、ドルナは良い仕事をしたと思います。KTMも2017年から参戦を表明していますしね。良い方向に向かっていると思いますよ。リヴィオが話していたように選手権に参戦するメーカーであれば、最終的な目標は勝つことです。ですからR&Dコストをかけますし、こういった費用を管理下に置いていこうというのは非常に複雑だと思います。共通のECUを使用するのはエレクトロニック・エンジニアの余計な仕事を減らすと思います。結局自前で(特別な機能を)開発したとしても、最終的にはライバルも同じものを使うわけですからね。ですから、一度満足いくものが出来てしまえば、こちらにかける労力は徐々に減っていくんじゃないでしょうか。」

 

ユーロ圏でのスポンサー獲得は困難

メーカーにとってはチャンピオンシップは再び魅力的なものになってきたようだが、多くのチームにとってスポンサー探しは未だに課題であるようだ。

ヤマハはロレンゾが2010年にチャンピオンを獲得したにも関わらず、スペインのTV企業Movistarがスポンサーにつくまで、その後3年間はタイトルスポンサーを持つことが出来なかった。しかし、ヤマハのジャービスはユーロ圏以外の世界市場を目指す企業はこうした状況でスポンサー権の獲得に意欲的だと言う。

 

ヤマハ リン・ジャービス
「大きく考えてドルナは良い仕事をしたと思います。4年前のMotoGPと比較したら参戦メーカーも出走台数も増えていますし。ドルナはこういった状況に対処出来るようになったということでしょうね。レギュレーション、そしておそらくは財施的な問題も。現状は非常に良い状況だと思いますし、将来的には楽観的に思えますね。数年前はスポンサー獲得に苦しんでいました。多くのチームがそうだったでしょう。現状では多くのユーロ圏以外のスポンサーが興味を持っているように感じますね。ここ数年はイタリアやスペインからのスポンサーは枯渇ぎみですが、他の地域の世界市場に目を向けた企業などが興味を持っていて、ヤマハもカザフスタン、日本の世界市場を目指すスポンサーが増えています。」

 

パオロ・チャバティ
「ヴァレンティーノが去ってからはかなりスポンサー探しが難しい状況でした。しかし今はDucati自体強くなってきているのでスポンサー獲得はしやすくなってきました。ユーロ圏でスポンサーを探すのは困難ですが、アジアや南アメリカ地域のグローバル市場を目指す企業などを中心にスポンサーを募っています。スポンサー獲得は容易とは言えませんが、昨年に比べると明らかに良い状況ですね。」


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