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★MotoGP2017 ジジ・ダッリーニャ GP17とロレンソについて語る

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既出のインタビューと重なる部分も多いですが、Manuel Pecino氏がDucatiのジェネラルマネージャーであるジジ・ダッリーニャに行ったインタビューをご紹介します。 f:id:teletele916:20170127100737j:plain (Photo courtesy of michelin)

2017年のMotoGPにおいて、Ducatiチームが厳しい精査の目にさらされるということは言い過ぎではないだろう。Ducati(とそのスポンサーであるフィリップ・モリス)は3度のMotoGPチャンピオンであるロレンソの獲得とデスモセディチGPを開発することに関してとてつもない金額を使っている。


Ducatiコルセのジェネラルマネージャーであるジジ・ダッリーニャは、遂に昨シーズンDucatiに長く待ち望まれていた表彰台のトップをもたらすことに成功した。ダッリーニャの計画の次のフェーズは確たる成果を出す事であり、実際のところホルへ・ロレンソを獲得した事で彼はプレッシャーにさらされることとなり、もはや言い訳は出来なくなった。


我々はチームプレゼンテーションの場でダッリーニャにロレンソと再び働くことについてなど話を聞いた。いつもどおり彼の回答は率直なもので、1月30日から始まるセパンテストについて好奇心を喚起するような話を聞かせてくれた。


Q

「それでカタールまではデスモセディチGPの最終盤は公開しないわけですね。」

ジジ・ダッリーニャ

「最終的なデザインは公開しませんが、ウインターテストの間にバイクは大きく進化するでしょう。隠し玉があるんですよ。何も明らかになっている内容はありません。しかしバイクを向上させることに関してのアイディアはあります。そして来週からこれをテストしていきます。」


Q

「誰もが関心を持っているのは、あなたがいかにウイングレットがなくなるという問題の解決策をみつけるのかということです。何か解決策はありますか?」

ジジ・ダッリーニャ

この問題の解決策を持っている人などいませんよ。率直に言ってね。バイクはウイングがなくなることで後退することになります。これは明らかです。ですから皆、懸命に最善の妥協策を見つけようとしているんです。ただ、間違いなくウイングのようには機能しないでしょう。」


Q

「新しい解決策で何%くらい問題が解決すると思いますか?」

ジジ・ダッリーニャ

「難しいですね。結局のところトラック次第ですから。カタールでの違いは大きくないでしょうが、例えばヘレスなどでは昨年と大きく状況が異なることになるでしょうね。」


Q

「バレンシアテストの後に学んだことはなんでしょうか?新しいバイクに関して明確なアイディアを得る前に、ロレンソがバイクを試した事で新しいインプットがあったのでは?」

ジジ・ダッリーニャ

「新しいインプットが確かにありました。そして2ヶ月間バイクをその方向に進化させるために作業を続けてきました。彼は問題を抱えていたライダーとは全く異なるインプットを与えてくれました。」


Q

「これらの新しいインプットというのはどういった内容なのですか?」

ジジ・ダッリーニャ

「最初の問題はスロットルオンでの問題です。ですから我々はこの問題の解決、もしくは少なくともこの問題を軽減するようにしないといけません。もう1つはバイクのブレーキを完全にリリースした時の向き変えに関するものです。この部分を主に改善する必要があります。」


Q

「これに関しては明確なアイディアがあるのですか?」

ジジ・ダッリーニャ

「明確?そんなことはありませんが、冬期テストの間に確認する必要があるアイディアはあります。」


Q

「ホルへ・ロレンソと一緒に働くというのはいかがですか?」

ジジ・ダッリーニャ

「非常に嬉しいですね。彼のことは知っていますし今は大人になりましたね。彼はポジティブな面もネガティブな面もありますが、ポジティブな面のほうがネガティブな面よりも多いですね。ですから彼と一緒に仕事するのは嬉しいんですよ。」


Q

「彼は現在大人ですが、あなたと働いていた時はティーンエイジャーの少年でした。(ダッリーニャがアプリリアでリードエンジニアを務めていた2006年と2007年にホルへ・ロレンソは250ccのチャンピオンシップ優勝を果たしている)

ジジ・ダッリーニャ

「ええ。私も当時は若かったですね。(笑)」


Q

「タイヤの要因に関してはいかがですか?これはあなたでもコントロール出来ない問題ですが。」

ジジ・ダッリーニャ

タイヤは今後は問題にならないと思います。昨シーズン終わりにミシュランは大きく進化しました。この種のバイクにタイヤを開発するのは本当に難しいと思います。そして適切なタイヤを作るには1年は最低学習す必要があるでしょう。ですから来シーズンはミシュランにとっては容易になると思いますし、皆ミシュランの開発方向がわかるでしょう。」


Q

「ミシュランがホンダ、ヤマハにとって有利になるという状況、もしくは他のブランドに不利になることがあると思いますか?」

ジジ・ダッリーニャ

「そういうことはないでしょう。可能性はありますけどそういう方向にはいかないと思います。」


Q

「レースにおいてタイヤが重要な要因になることは今後ないと思いますか?」

ジジ・ダッリーニャ

「ええ。」


Q

「3人のライダーが今シーズンGP17に乗ることになり、ダニロ・ペトルッチもその1人です。今年彼に期待する役割とは?いくつかのレースではテストライダーのような役割を担うのですか?」

ジジ・ダッリーニャ

さらに多くのデータを得ることとなります。これはバイクの開発の上で非常に重要なことですし、レースウィークにバイクをセットアップする上でもそうです。というのもレースウィークにバイクを適切にセットアップするのに十分な時間はありませんからね。ですから妥協点を見つける必要がありますし、ライダーの数が多ければ、バイクの本当の限界に近づけるでしょう。


Q

「ロレンソの強みは常に圧倒的なコーナリングスピードと深いリーンアングルにあります。彼のスタイルに合わせるためにどのようにバイク変えれば良いかアイディアはありますか?もしくはロレンソが彼のスタイルを変える必要があるのでしょうか?」

ジジ・ダッリーニャ

率直に言って彼のスタイルに合わせてバイクを変える必要があると思いません。バイクを改善のために変えていくことが必要ですが、ただそれは彼のためだけではなくドヴィツィオーゾのためでもあります。コーナーの中での動きが良くなれば、彼のパフォーマンスも向上するでしょう。 コーナーの中盤でのパフォーマンスの向上は我々のターゲットであり、セパン、フィリップアイランド、カタールのテストで試す必要があるいくつかのアイディアがあります。その後にどうなるかですね。」


Q

「ドヴィツィオーゾも新しいバイクではブレーキングが弱いという話をしています。彼はブレーキングで非常に強いですから、これを欠点と感じていますが、ブレーキングについては作業をしていますか?」

ジジ・ダッリーニャ

「ウイングがないバイクはブレーキングパフォーマンスが低いというのもあるでしょう。パフォーマンスの悪化は加速面だけではありません。ブレーキング面では全てのライダーがウイングがないことで苦しむと思いますよ。


Q

「ケーシー・ストーナーについて、このプロジェクトでは役割というのは?」

ジジ・ダッリーニャ

「ケーシーは重要な存在です。彼はバイクについて詳しく説明することが出来るんですよ。彼が話している内容を良く理解出来れば、トラック上でのバイクの振る舞いが良く理解出来ます。彼はバイクの本当の問題を説明出来る数少ないライダーの一人です。時には彼の言うことがあまり理解出来ないかもしれませんが、テストを重ねる中でより理解出来るようになります。彼は物事の始まりから見て、本当の問題が何であるかを伝えることが出来るんです。」


Q

「いつバイクの最終的なフェアリングを見ることが出来るのでしょうか?セパンなのかカタールなのか、それともテストの後に完全に変更してしまうのでしょうか?」

ジジ・ダッリーニャ

「いいえ。バイクは次のテストで向上します。ただカタールでは最終的なフェアリングに近い状態でテストを行います。」


Q

「ロレンソの新しいクルーチーフに関しての印象はいかがですか?(ストーナーの元クルーチーフであるクリスチャン・ガバッリーニ)彼のテクニカルフィードバックと働き方はいかがでしょう?」

ジジ・ダッリーニャ

「ホルへをマネジメントする適任の人材ですから嬉しいですね。ホルヘは皆が思っているより一緒に働きやすいんですよ。

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