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★MotoGP2017 ジジ・ダッリーニャ Ducatiの”サラダボックス”について語る

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セパンのプライベートテストの話題はもっぱらDucatiのサラダボックスこと、GP17のテールユニットの箱に集中しています。エキゾーストに関わるパフォーマンスアップ機構だと噂されていますが、公式には何も発表がありませんので、眉唾で聞いておいたほうが良いでしょう。 f:id:teletele916:20170127051353p:plain

木曜のセパンテストは雨によって終了時間が早められた。Crash.netとGPone.comはDucatiコルセのジェネラル・マネージャーであるジジ・ダッリーニャにインタビューを行った。会話は幅広いトピックに渡ったが、最初の話題はミケーレ・ピッロとケーシー・ストーナーが行ったトラックでのテスト内容に関してだった。しかし乾きが遅いアスファルトのせいで、路面が乾いたのは午後の前半であった。そしてその数時間後に再び雨がサーキットを濡らした。


ジジ・ダッリーニャ

「現段階ではこのテストは時間の無駄になっています。トラックがずっと濡れたままなんですよ。ですから適切にテストを行うのが難しい状況です。2日間のテストで完全なドライコンディションであったのは1時間しかありません。まったく何に約にも立ちませんね。ケーシーにはウイングの有るものと無いものでテストをしてもらっています。新しいシャーシを含めてテストする内容は本当に多義に渡ります。コーナーの中でのパフォーマンスにおいてどれがベストなのかを探る必要があるんです。ミケーレは別のエリアの作業をしています。彼の作業は来週のロレンソとドヴィのテストには直接関係無い内容です。ちょっと違ったコンセプトでのテストですね。」



サラダボックス

今週のDucatiのプライベートテストのおける話題はリアエンドに装着されたボックスと、新しいエキゾーストレイアウトだろう。ピッロは水曜日に「お腹が空いた時のためにサラダを入れとくんですよ(笑)」と冗談を飛ばしていた。幸運にもダッリーニャはいくつかヒントを与えてくれた。新しいコンセプトについてダッリーニャはこう語る。



ジジ・ダッリーニャ

「これはコンセプトではなくてこれがフェアリングの形なんです。」

Q

「このボックスの中は空洞なんですか?」

ジジ・ダッリーニャ

「いえ、違います。」

Q

「でも燃料が入っているわけではない?」

ジジ・ダッリーニャ

「違います。」

Q

「このボックスにフィットするようにエキゾーストのデザインを変更しているが。」

ジジ・ダッリーニャ

「エキゾーストを30mmずらしています。ですからあまり大きな変更ではないでしょう。」

Q

「今週ここでテストをするバイクは皆これを使用するのですか?」

ジジ・ダッリーニャ

「現段階ではそうです。」

Q

「これは今シーズン使用すると決定しているのでしょうか?」

ジジ・ダッリーニャ

「何も決定した内容はありません。これミケーレと共に比較テストが必要なものなんです。しかしそのための十分なトラックでの時間がない状況です。」

Q

「Ducatiがjet exhaustバルブというものについてパテントを取得したようですが、もしかすると。。」

ジジ・ダッリーニャ

「そのレポートは読みました。Ducatiは実に多くのパテントを持っていますよね!」

Q

「でも、これはレース用の技術ではない?」

ジジ・ダッリーニャ

「違います。GP17のエキゾーストを見ればパテントのデザインとは違う事がわかるでしょう。」



2017年のフェアリング

2017年シーズンの技術的側面で興味深いのは、ウイングの禁止でMotoGPのエアロダイナミクスがどのように変わるか?ということだ。

ジジ・ダッリーニャ

「ケーシーとテストを行いました。まずはウイング有りで、その次にウイングなしで。これはその違いを理解し、問題を避けるためにどのようなセットアップを行えばよいか理解するためです。これはウイング無しの場合であれば、ケーシーも実感しましたがバイクがより危険になるからです。」


今週Ducatiが使用しているフェアリングに関してはあまり目立った変化は見られないが、それはこのフェアリングが”2016年のフェアリングからウイングが無くなっただけ”のようなものであるためだ。

Q

「このフェアリングはレースでは使用されないのでしょうか?」

ジジ・ダッリーニャ

「我々が何かしら良い方法を見つけるか否かによります。もし見つける事が出来れば間違いなくそちらを採用するでしょう。そうでなければ、このフェアリングでシーズンをスタートすることになるでしょう。」

Q

「ここでフェアリングに関して何かしら新しい内容をテストする予定ですか?」

ジジ・ダッリーニャ

「いいえ、まだ準備が出来ていません。2017年型のフェアリングのテストを待っているのは、適切なフェアリングを製作するのに時間が必要だからなんです。ですからまだエアロダイナミクスに関しての作業を続けていて、仕事を完了させるのにまだ時間がかかるんです。」


フェアリングのデザイン制作が難しくなっているのは、新しいエアロダイナミクスのデザイン変更の禁止によるもの。これによってシーズン中にフェアリング、マッドガードには1回づつしか変更が出来ない。

ジジ・ダッリーニャ

「フェアリング形状は確かに大きな問題です。開幕戦からエアロダイナミクスに関しての変更が凍結されますからね。その後1回しか変更が出来ないわけです。ですから開幕戦カタールで使用するフェアリングを決めるのは大きな問題ですよ。」

Q

「1つのフェアリングは高速トラック用、もう1つは低速トラック用に使うと決定することも可能なんですか?」

ジジ・ダッリーニャ

「出来ると思います。」



テストを訪れたロレンソ

来週月曜までライディングは行わないながら、ロレンソは今日のテストを訪れ彼の新しいチームと作業を行った。ダッリーニャはこの訪問は”普通”としながら、普通はレギュラーライダーはテストライダーの走行を見にはこない。

ジジ・ダッリーニャ

「ホルへは普通のライダーじゃありませんし、彼も自分達がバイクのどのような面を改善しようとしているのか知りたいのでしょう。」


ダッリーニャによると、ロレンソはライダー達からのフィードバックを一緒に聞いていたとのことで、チームマネージャーのダヴィデタルドッズィは「ロレンソは既にファミリーの一員だと感じる」と話している。


昨シーズンはストーナーがロレンソのコーチになるかもしれないという噂があったが、ストーナーの今シーズンのスケジュールは昨年とあまり変わらないという。


ジジ・ダッリーニャ

「ストーナーのスケジュールは昨年とほぼ同じですね。シーズン中に3度か4度のテストがあります。ただこれも場合によります。

Q

「ケーシーにレースがしてみたいか聞いてみますか?それともこの話題はもうお終いですか?」

ジジ・ダッリーニャ

「この話はもうないでしょう。ケーシーからレースがしたいと言ってくれば、もちろん我々としては彼に喜んでチャンスを与えますが、それはないでしょうね。」


6メーカーのテストライダーが参加するセパンのプライベートテストは金曜に終了する。ただ、ピッロとストーナーはオフィシャルテストにおいてもテストを続ける見通し。

www.crash.net