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★MotoGP2016バレンシアGP 決勝プレスカンファレンス翻訳

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バレンシアで2017年のテストの初日が終わっていますが、日曜に行われた決勝レースのプレスカンファレンスの翻訳です。ヤマハ最後のレース、そして完璧とも言える週末を過ごしたロレンソ選手に質問が集中しています。

ロレンソ選手とイアンノーネ選手は追突の一件で険悪な時期もありましたが、表彰台やプレスカンファレンスを見る限り、お互いに水に流したという感じがします。 f:id:teletele916:20161115175347p:plain

ニック・ハリス

「ヤマハで最後のレースとなりましたが、これ以上ない形でのレースとなりました。最後は少しタイトなレースでしたね。」

ホルへ・ロレンソ

f:id:teletele916:20161115175346p:plain 「最後の10周は本当に苦戦しました。ギャップは5秒あったんですが、その後4.5秒になり、マルケスが2位で追ってきているとボードで知って、彼なら追い付くためにあらゆることをしてくるだろうと思いました。彼のほうがタイヤの左サイドをセーブしているだろうなと思っていたんですよ。自分はレースの中頃でかなりタイヤを使ってしまったので、その後にリヤを失わないように慎重にライディングする必要がありました。特に最終コーナーは注意が必要でした。」

「マルケスは0.8秒、0.9秒ずつ詰めてきていたので、彼が序盤に問題を抱えていたのは本当にラッキーでした。自分も1周目に良い形で乗れたのは本当にラッキーでしたし、ヤマハにこれ以上ないプレゼントを送る事が出来ました。この9年間は実に多くの素晴らしい事を成し遂げてきました。最高の週末でした。ポールポジション、最速ラップ、優勝をすることが出来て、本当に誇りに思いますし、嬉しいですね。」

ニック・ハリス

「今日はパーティーをして、明日は休み。火曜からは新たなキャリアが始まりますね。」

ホルへ・ロレンソ

「ええ。もちろんです。大きなパーティーになるでしょうね。」

アンドレア・イアンノーネ

「自分も招待してくれるのかな?(笑)」

ホルへ・ロレンソ

「もちろん(笑)君がどれだけ飲めるかにもよるけどね。ただ、当然ながらチームと一緒に最大限お祝いをしないといけません。本当に一緒にいられるのは最後ですからね。今年を最高の形で覚えていたいと思います。」

ニック・ハリス

「ホルへありがとう。ヤマハをさるに当たって最高の形ですね。マルク2位を獲得しましたが、スタートは最悪の形でした。ホームのファンの前で表彰台を獲得しましたが、チャンピオンシップで優勝してから4週間となりました。」

マルク・マルケス

f:id:teletele916:20161115175345p:plain 「今日は今年最悪のスタートでした。スピンを沢山してしまって、ポジションを一気に失いました。何が起きたのかわからないんですけど、その後大きなウイリーになってしまってレース前半にかなりタイムを失いました。またヴァレンティーノとイアンノーネを抜くのにもかなり時間をかけてしまいました。ヴァレンティーノが昨日話していたようにここは抜くのが難しくて、Ducatiはストレートで抜き返されてしまうので大変でした。」

「今年の自分達の弱点は加速なんですよね。オーバーテイク後少しギャップを築く事が出来て、あとは何も失うものがないのでひたすら攻めました。その後ホルヘに追いついたんですが、残りのラップを考えて難しいかと思ったんですが、とにかくトライしました。あと2、3周あればと思いますが、レースは30周で言い訳は出来ませんからね。今日はホルへが素晴らしいレースをしたと思います。」

ニック・ハリス

「ホームファンの前で素晴らしい形でタイトル獲得を祝ってもらいましたね。」

マルク・マルケス

「今日はシーズンを良い形で終えたいと思っていたので、本当に集中していたんです。バイクのフィーリングも良かったですしね。今回の祝賀はチームがオーストラリアに向けて用意してくれていたんですが、自分が早く優勝してしまったので、今回はここでファン、家族、友人と共に祝う形になったんです。」

ニック・ハリス

「マルク世界タイトル、そして今回の2位表彰台獲得おめでとう。それではイアンノーネ。素晴らしい走りでした。オーストリアでは初勝利を遂げましたが、今日も素晴らしい走りでした。」

アンドレア・イアンノーネ

f:id:teletele916:20161115175344p:plain 「この表彰台は本当に嬉しいです。今回は序盤に激しいバトルがあり、素晴らしいスタートで1コーナーの時点で2位でした。ホルヘの後を追おうと思ったんですが、彼はとてつもないペースでした。金曜からバイクのフィーリングは非常に悪かったんですが、チームに今年最高の形で終えたいと思っているから信じていると伝えて、エンジニアが素晴らしい仕事をしてくれたんです。今日は100%でライディングをしましたし、マルクそしてヴァレともバトルがありました。本当に難しいレースでしたが、自分を全て出し切る事が出来たと思います。」

ニック・ハリス

「パルクフェルメで背中が非常に痛み、残り16周の段階で「これは無理だ」と思ったと話していましたね。」

アンドレア・イアンノーネ

「ええ。ただ痛みの事はあまり考えないようにしました。バイクのストレートでのパワーが、ヴァレとバトルをしていてオーバーテイクをしようとする時に大きな助けになってくれました。これは良い戦略だったと思います。本当に素晴らしいバトルだったと思いますし、チーム、そしてDucatiとの最後のレースで、この形で終える事が出来ましたからね。」

ニック・ハリス

「イアンノーネありがとう。それでは私からの質問は以上です。フロアからの質問をどうぞ。」

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Q

「シーズンが終わりましたが、今シーズンの出来について0〜10で点数を付けてもらっても宜しいでしょうか?またそれについて理由を教えて下さい。」

アンドレア・イアンノーネ

「どういう意味?」

ホルへ・ロレンソ

(※質問の趣旨を説明する)

アンドレア・イアンノーネ

「ああ、それなら6だね。学校と同じで(笑)今年は本当にミスが多かったですからね。ただ常に自分のベストを尽くしていたので満足しています。」

ホルへ・ロレンソ

「学校でも6だったの?(笑)最後のレースはこれ以上ない形でのフィニッシュとなりましたので10点です。シーズンとしては6.5点ですね。え?なぜかって?ミスが多すぎましたし、冷たくて雨のコンディションでは苦戦してしまいましたからね。」

マルク・マルケス

「自分は9点です。素晴らしい仕事をしましたし、良いシーズンでした。ただ最後の2戦はミスがありました。チャンピオンシップで優勝はしていましたけど、2戦続けて同じミスを2014年のようにしてしまいました。これは自分が学ぶ必要がある部分でしょう。ですから1点引いて9ですね。」


Q

「9年間のヤマハ時代を振り返って、どの勝利が最も感動的で特別なものでしたか?」

ホルへ・ロレンソ

「昨年のバレンシアでしょうね。すべてのプレッシャーが自分にかかっていて、自分は土曜に自分の最高にレベルでの走行が出来ました。レースの間はホンダの2人から激しいプレッシャーを受けての走行でした。自分のキャリアの中でも恐らく最も接近戦だったチャンピオンシップでしょうし、ヤマハのライダーとして最後のタイトルを獲得しましたから。ただ2013年のアッセンも特別なものです。手術から30時間でMotoGPのレースでトップ5で終えたというのは、今までに無かったと思います。」


Q

「来年ホルへがDucatiでどの程度強いと思いますか?」

マルク・マルケス

「ヤマハ時代よりは弱いといいんですけど(笑)そうでないと本当に大変ですから。これから48時間で新しいシーズンがどうなるかを見ることになるわけですけど、ただその先に多くのレースがあるわけです。ホルヘに最高の結果を出して欲しいとは言えません(笑)Ducatiで苦戦してくれないと、自分にとって辛いですから。」

ホルへ・ロレンソ

「このスポーツを盛り上げるという意味ではそうは思わない?(笑)」

マルク・マルケス

「そういう意味では彼がバイクに適応してくれればと思います。(笑)ただ彼がヤマハ時代よりも強いとなると、彼を負かすのは本当に難しいでしょうね。」


Q

「最後のレースという事でヤマハで勝とうというモチベーションになったのか、それとも何か他の理由があったのでしょうか?今週は本当に完璧な週末でしたし。」

ホルへ・ロレンソ

「モチベーションが速い走りを可能にしたのではなく、走りに対する自信がモチベーション、決意を与えてくれました。金曜の段階で自信がありましたので、これがさらにプッシュする自信とモチベーションを与えてくれました。」


Q

「これだけ完璧な週末を過ごした後に、ヤマハに留まるという事を考えなおしたりしましたか?」

ホルへ・ロレンソ

「いいえ。自分はけして後悔はしません。こうして素晴らしいチャンピオンシップ優勝チームを離れるわけですが、次のチームもまた素晴らしいチームでチャンピオンチームになれればと考えています。」


Q

「フロントタイヤとリアのどちらに苦戦していたんでしょうか?スローモーション映像ではフロントのエッジもかなり減っているように思えました。FP4では素晴らしいペースでしたが、今日は最初の4周、5周で距離を一気に確保する戦略だったのかどうなんでしょうか?」

ホルへ・ロレンソ

「やたらと長い質問ですね(笑)(※会場(笑))驚きだな。(笑) 」

ニック・ハリス

「パーティが始まってしまいますね(笑)」

ホルへ・ロレンソ

「出来るだけ完結に答えるようにします。(笑)レース中にタイヤを確認したところ、フロントタイヤの右側が摩耗しているのがわかりました。ただ今回はそこまで感じませんでしたね。主な問題はリアタイヤの左サイドです。特に最終コーナーでスロットルを開ける時に苦戦していました。スライドが大きくてレースの序盤のように操縦することが出来ませんでした。」

「2つ目の質問に関しては、今週はFP1の1周目から良い感触だったんですが、マルケスがきっと1周目からついてくるだろうと思っていました。自分に幸運だったのは彼はクラッチかバイクに問題があって差が開いたことです。彼がレースの全体でついてきたとしたら苦戦したでしょうし、優勝もしていないかもしれません。ラッキーでした。」


Q

「9シーズンヤマハと一緒にいて、どのシーズンで最も戦闘力を感じましたか?」

ホルへ・ロレンソ

「昨年はタイヤに関してあまり良いフィーリングが無かったんですが、恐らく2015年でしょう。昨年はライダーとして最高のレベルに到達したと思います。ただ将来的にさらに高いレベルに到達したいと思います。」


Q

「同僚がこのトラックはオーバーテイクが難しいと語っていましたが、あなたの場合はこれに当てはまらないようです。別のトラックで走っていたんですか?(笑)」

アンドレア・イアンノーネ

「確かのこのトラックはオーバーテイクが難しいですけど、今日はバイクが助けてくれました。ストレートで強烈なスピードと強力なパワーがありました。金曜からコーナーで苦戦していたんです。自分達のバイクではコーナーリングスピードを高く保つのが難しいんですよ。ただ逆に加速は素晴らしく、ブレーキングの安定性も高いんです。このストレートでのパワーによってオーバーテイクが少し容易になったと思います。」

ニック・ハリス

「それでは皆さんパーティーを楽しんでください(笑)」