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★MotoGP中間レビュー:ダニ・ペドロサ

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moto mattersのエメット氏によるMotoGPのシーズン中間レビューの第8段はダニ・ペドロサ選手。今年はかなりタイヤに左右されているような印象を受けますが、来年こそは報われるでしょうか。。 f:id:teletele916:20160809074354p:plain 2016年シーズンが始まる前に、多くの内部関係者、MotoGPライダーを含む人間がダニ・ペドロサに注目するべきと語っていた。新しいミシュランタイヤは彼にぴったりと合っていた。ミシュランタイヤの強力なリアグリップは、彼がブリジストンタイヤでは得られなかったさらなるグリップを提供し、彼のスムーズなスロットル操作はスペックエレクトロニクスの限界を克服する助けとなった。ペドロサは誰が見てもチャンピオンシップ最有力であった。(※@TominagaAkiraさんにご指摘いただき、修正いたしました。ありがとうございます!)

2016年シーズンが始まると、ペドロサのタイトル獲得の望みは飛んでいった。平凡なカタールによって彼のシーズンは弱々しくスタート。しかし、ペドロサのトラブルはアルゼンチンでスコット・レディングのリアタイヤの層間剥離が起こり、ミシュランがタイヤを変更したことから始まった。


軽い体重のせいで彼はタイヤに熱を加えることに苦しんでいる。そして熱がグリップを発生させるものなのだ。今までよりも固いミシュランタイヤが導入されるとこれはさらに困難なものになった。ペドロサにとって特にタフなのは、タイヤのセンター部分が変更になったことだ。ペドロサのスタイルは素早くバイクを起こし、タイヤの太い部分で乗るというものだ。ここで彼はバイクの車重を使用しリアタイヤに荷重を加える。そして彼のバランス感覚とスロットルコントロールスキルで、コーナーを立ち上がる力を得るわけだ。しかし、ミシュランが固くしたタイヤの中心部分というのは、ペドロサがまさに頼っていた(使用していた)部分であったのだ。


コーナーから脱出するということが、これで難しくなってしまった。


ミシュランがタイヤへの作業を続ける中でタイヤは良くなっている。タイヤの中心部分を再び柔らかくし温まりを速くした。しかし、コーナーからの脱出加速でグリップが得られないというホンダの全てのライダーが苦しんでいる根本的な問題が、ペドロサを同様に苦しめている。


スロットルを開ける時、エンジンはとてもアグレッシブでリアタイヤを空転させようとする。ある時点でタイヤはグリップを取り戻すが、ショートホイールベースのバイクではここでフロントタイヤを高々と中に浮かせる事となる。


限られたエレクトロニクスではウイリーをコントロールするのは難しい。そしてペドロサの体のサイズでは、自分の体重を前方に移動させるというのにも制限がある。(※前輪が浮き上がるのを抑えるため)ペドロサは残りのシーズンで沢山の課題を抱えているが、物事は良い方向に向かっている。HRCがエレクトロニクスについて理解を進めるにつれて、ホンダのスロットルレスポンスはかなり向上している。 ホンダはまた新たなスロットルボディを持ち込み、RC213Vのエンジンキャラクターを変更し、加速を向上させるために新しいエキゾーストも試している。


しかし、ペドロサは同時にホンダに対して厳しい言葉も発しており、チームメイトのマルク・マルケスの方向を向いた開発があまりにも多く、アグレッシブなエンジンを乗りこなせるのはマルケスしかおらず、その他のホンダのライダー達は忘れ去られていると語っている。


他のホンダライダーのポジションを考えると、彼の言っていることは的を得ていると言える。新しい契約を交わし、ペドロサは彼の手からすり抜けていったMotoGPタイトルを獲得するために、さらに(ホンダで)2年走る。彼のタイトル獲得にはホンダの助けが必要だ。苦戦するホンダのサテライトライダーの事を考えると、彼らも同様にホンダの声を聞きたいだろう。

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