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★BMW 事故の自動救助要請が出来る eCall システムをバイク用に初めて適用

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春先、得にGWの連休中は初心者ドライバーや普段運転しないドライバーなども増え、事故も増えるシーズンですが、そうした事故の際に自動で救助の要請が出来る「eCall」システムをBMWが初めてバイク用にオプション装備として提供します。BMWは元々車の分野で先進的な安全機能を取り込む事が知られていますが、車とのシナジー効果でBMWのバイクの安全性がどんどん高まるのは、ブランドとして素晴らしい価値だと思います。

★BMW 事故の自動救助要請が出来る「eCall」システムをバイク用に初めて適用

事故現場へいかに迅速に助けを呼ぶかが命を助ける事になります。これは特にモーターサイクリストに言えることです。こうした理由からBMWモトラッドは”インテリジェント・エマージェンシー・コール”システムを開発。これは事故現場に緊急事態にいかに速く助けを呼ぶかというものです。事故の際にはeCallシステムを搭載した車両が生死を分けます。2011年に欧州のeCallトライアルにBMWの車両が参加。eCallシステムを利用している場合、事故現場に救助が40〜50%速く到着出来る事が明らかになりました。この実験を主催したヨーロピアンコミッションはeCallは毎年2,500名の命を救い、260億ユーロのコスト削減になると結論づけました。

★BMW 事故の自動救助要請が出来る「eCall」システムをバイク用に初めて適用

eCallは欧州で1999年にBMWの車両に初めて導入され、2007年にBMWグループは国境をまたいだコールセンターのインフラを整備することで、このシステムをさらに発展させました。2018年からはeCallは全ての新機製造の車両で義務化されます。BMWの車両とのシナジー効果によって、2017年の初頭にこのシステムはBMWのモーターサイクルに初めてオプションという形で導入される事が期待されています。事故の際、eCallシステムは自動もしくは手動操作をトリガーとして位置情報を送信、BMWのコールセンターは救出活動を開始します。現在地に加えて事故現場の進行方向も、ジャンクションなど事故現場を発見しにくい場合のために送信されます。eCallはレスキューのための情報を送信するために携帯電話網との接続が必要です。”インテリジェント・エマージェンシー・コール”オプションでは、この接続は最初から搭載されているモバイルコミュニケーションユニットを使用します。接続にあたってはモバイルオペレーターは必要としません。必要なのはモバイルプロバイダーのみで全てのヨーロッパの国々で使用出来ます。


インテリジェント・エマージェンシー・コールは次の3つのシナリオを想定しています。

★BMW 事故の自動救助要請が出来る「eCall」システムをバイク用に初めて適用

シナリオ1 重大事故の際の自動送信

エマージェンシコールは自動的に送信されます。メッセージはBMWコールセンターに送信され、救急車両が到着するまで音声接続によってBMWコールセンターが被害者をケアします。ライダーからの応答がない場合でも助けは呼ばれます。インストゥルメンタルパネルにはeCallが送信された旨が表示され、音声信号も合わせて発進されます。この場合ライダーはエマージェンシコールをキャンセルすることは出来ません。

シナリオ2 軽微な事故の際の自動送信

このケースではエマージェンシーコールはBMWコールセンターに事故の25秒後に送信されます。軽微な事故や転倒で助けが必要ない場合、ライダーはボタンを押すことでエマージェンシーコールをキャンセルする事が出来ます。もしキャンセル操作がない場合、シナリオ1と同じくエマージェンシーコールが送信されます。インストゥルメンタルパネルにはeCallが送信された旨が表示され、音声信号も合わせて発進されます。

シナリオ3 ボタンを押すことによる手動送信

このケースでは右のハンドルバーに取り付けられたSOSボタンを押すことでeCallが送信されます。また他のライダーが助けを必要としている際にもこれは使用出来ます。メッセージはBMWコールセンターに送信され、音声接続が確立されます。マニュアル操作でeCallを送信する場合、音声通話はさらなる助けが必要かを判断するためにも必須となります。このケースでもライダーはボタンを押すこと、もしくはイグニッションの切ることでエマージェンシーコールをキャンセルする事が出来ます。インテリジェント・エマージェンシー・コールはイグニッションがオンになっている時のみ、マニュアルで操作が出来ます。

緊急性の判断

エマージェンシーコールは緊急性が無い状況においては自動で送信されません。(※立ちごけ、他の車輌が絡まない低速での事故、路面のくぼみの通過、オフロードライディングなどでのジャンプ、障害物を乗り越えるなど)

エルゴノミクスを意識したデザイン

インテリジェント・エマージェンシー・コールのオプション装置はハンドルバーの右側にマウントされ、エルゴノミクスに配慮したデザインでコンパクトです。助けを呼ぶ、キャンセルをする為のSOSボタンはカバーによって普段は保護されています。マイク、ラウドスピーカーがユニットの中に組み込まれています。

状況を判断するセンサー

バイクに付けられたセンサーがどのような事故が起きたかを判断します。クラッシュセンサーは他の車両との衝突、障害物との衝突などを感知します。バンク角度センサーはハイサイド、ローサイドの転倒を感知、またバイクがどちら側に倒れているかも判断します。

母国語による案内

インテリジェント・エマージェンシー・コールはBMWのモーターサイクルに初めて使用されます。これは国際的なサービスとなっています。音声接続が確立した際、ライダーは自身の母国語で会話する事が可能となります。これは完全に独立した機能で緊急時には大いに役立ちます。インテリジェント・エマージェンシー・コールはまずドイツで開始され、その後迅速に近隣の欧州市場、モデルに展開されます。

出典元:BMW Press Release

「eCall」システムとは?「※EU における eCall の運用に向けた政策動向より 引用」

EUでは2018年4月以降、新たに販売されるすべての自動車に「eCall」システムの搭載が義務付けられる。eCallとは、重大な自動車事故の発生時に自動で緊急通報が行われるシステムで、事故発生時の緊急対応の迅速化などの効果が期待されている。

https://www.fmmc.or.jp/pdf/report/report_eu_20151001.pdf