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★MotoGP2016 ロレンゾのDucati移籍の可能性は?椅子取りゲームは続く。

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ロレンゾ選手がDucatiに乗り換えても勝てるのかどうか?という事は、ロレンゾ選手のファンとしても気になるところですが、現実的に考えても現時点でDucatiに移籍するのはリスクが高いと思います。ロッシ選手は「他のメーカーに移籍するには度胸がいる。」と得意の心理戦でロレンゾ選手に揺さぶりをかけており、対するロレンゾ選手もロッシ選手の契約更新を受けて「ロッシは他に選択肢は無いだろうしね。」と返しています。

ロレンゾ選手がDucatiに移籍する→ヤマハはヴィニャーレス選手にオファーを出してビニャーレス選手が移籍→スズキは優勝出来る可能性のあるライダーをまた探すことになる。というサイクルは鈴菌としては何としても避けたいところですが。。

★MotoGP2016 ロレンゾのDucati移籍の可能性は?椅子取りゲームは続く。

ジャーナリスト達がSilly Seasonと呼ぶのにはわけがある。毎年MotoGPパドックはいくつかのライダー達が、次のシーズンに新しいチームに加入するのかどうかという推測で盛り上がる。最近このSilly Season(※推測だらけの記事が乗る季節)に関しては満ち干きがあり、グランプリレーシングの契約が2年毎であることから、2年サイクルでこのシーズンも動いている。

というわけで、2016年はこうした契約の椅子取りゲームのシーズンだと言える。既にヴァレンティーノ・ロッシはヤマハと2年契約を結んでおり、これはドクターにとってはMotoGPでの最後の契約だと捉えられている。ブラッドリー・スミスは同様に来年からMotoGPに参戦するKTMと2年契約を結んでおり、これはスミスにとってもKTMにとっても理想的な状況だと言えよう。この2つはこのSilly Seasonのパズルにおいては重要なピースであるが、誰もがその行方を見守っているのはホルヘ・ロレンゾで、彼がヤマハに残るのかDucatiなど他のメーカーに移籍するか否かに多くの注目が集まっている。ロレンゾの将来に関する噂は、昨シーズン最後のロッシとマルケスの言い争いにロレンゾが巻き込まれた事などからも、声高に叫ばれている事でもある。


人間的な部分でロッシとロレンゾが上手くいかないというのは明らかであり、2人の互いに関するプロとしての姿勢は、この12ヶ月で既に試されていることでもある。しかしそれだけの理由でロレンゾはヤマハから去るだろうか?その他にも何か要因は考えられるだろうか?予想出来る未来として言える事は、ヤマハのYZR-M1はMotoGPパドックの中でも素晴らしいハンドリングを持ったバイクで、ストレートスピードに関しても他のメーカーに近いレベルにある。ヤマハはこの3度のMotoGPチャンピオンを手元に残したいと考えているだろうし、ロレンゾが現在のシリーズの中ではベストのライダーであることは間違いない。それにロレンゾのライディングスタイルがYZR-M1に非常に適していることは言うまでもない。


ロレンゾは常々自分はヤマハのライダーでありたいと語っている。ヤマハもロレンゾを確保したいだろう。カタールGPの間にロレンゾはロッシと全く同じタイミングでヤマハからオファーを貰っている事も明らかになっている。Ducatiがロレンゾに興味を抱いているのは公然の事実だが、Ducatiがロレンゾにオファーを出したという噂も立っている。15回の世界タイトル保持者でヤマハのブランドアンバサダーでもあるジャコモ・アゴスティーニも、このロレンゾのDucati移籍に関する予想に油を注いでおり、Ducatiがロレンゾに”もの凄い契約”を持ちかけたと語っている。Asphalt & Rubberに他のソースが語った内容によると、ロレンゾへの提示額は1100万ユーロ(※現在のレートで約14億円以上)を超えるとされ、ロレンゾは既に契約にサインしたとされている。この情報が正しいかどうかは、いずれにせよシーズンの終わりになるまでわからないだろう。今週末のアルゼンチンでは、そうした質問に対してロレンゾが最初に口を開く機会になるだろう。


ロレンゾにとってDucatiへの移籍はリスキーだと言える。というのもパドックの中でも最高と言われているバイクを所有するモヴィスターヤマハは、チャンピオンシップでの優勝をさらに狙うには最適な場所だからだ。しかしDucatiのデスモセディチGPはさらに約束されたバイクであるようにも思える。そして現在のパドックの中で最もストレートの速度が速いバイクであることは間違いない。ジジ・ダッリーニャが努力を重ね、正しい方向で開発が進んでいるため、現時点でDucatiに移籍するのはライダーにとってはリスクが少ないとは言える。しかし、ギャンブルであることに変わりはない。


チームメイトのロッシは”Ducatiに移籍するのは本当に度胸がいることだった。"と語り、ロレンゾがDucatiに移籍しないとしたら度胸が無いからだ。という事を暗にほのめかした。ファンは勇敢さと用心深さを語る事ができるが、Ducatiが再び優勝出来るバイクを作り上げたにも関わらず、それを達成出来るライダーがいないために勝利出来ていないという事実は変わらない。アンドレア・イアンノーネにはこうした期待がかけられているが、イアンノーネは本当の意味でのチャンピオンになるには成長が必要だ。そして、アンドレア・ドヴィヅィオーソが今年一杯でDucatiコルセチームを離れるのはほぼ確実と言われている。


というわけで、Ducatiにとって現在のゴールは異星人と言えるレベルの速さのライダーを確保することで、デスモセディチGPを毎週末表彰台に持っていける能力を持ったライダーを確保する事にある。そうした事が可能なライダーのリストは実に小さく、Ducatiのトップターゲットはホルヘ・ロレンゾであろう。ロレンゾのDucatiへの興味は本当なのか、ヤマハからさらに金を引き出すためのゲームなのかはわからない。時が経たない限りわからないが、この話題に関して多くの煙が立ち込めているが、火のないところに煙は立たないものだ。

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