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★リン・ジャービス「MotoGPは新たな解決策を見つける必要がある。」

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ヤマハのリン・ジャービスが2016年のチーム体制について語っていますが、気になるのは、FIMとドルナが昨年に起きた問題を繰り返さぬように、何かしら新しいルールを導入する可能性があるということ。ライダーに関するものかペナルティ関連なのか。。シーズン開始前には公表されるのでしょうか?

★リン・ジャービス「MotoGPは新たな解決策を見つける必要がある。」

ヤマハのマネージングディレクターであるリン・ジャービスは、ヤマハMotoGPの歴史の中でも最も成功した1年である昨年について語った。ヤマハはホルヘ・ロレンゾとヴァレンティーノ・ロッシのチームメイト2人がチャンピオンシップにおいて1位2位を獲得、さらにライダー、チーム、コンストラクターの3冠をヤマハ60周年の記念すべき年に獲得した。

しかし誰もが知っているように、実際はおとぎ話のような綺麗な成功ではなかった。チャンピオンシップは辛辣な批判の場と化し、タイトルリーダーのロッシはレプソルホンダのマルケスがロレンゾを助けていると信じていた。ロレンゾは直接この争いには関係していなかったが、ロッシとマルケスのセパンでの出来事に対してロッシに与えられた寛大なペナルティに対しては非常に批判的な立場をとっていた。

 

ヴァレンシアの最終戦マルケスがロレンゾを抜かなかった時、ロッシは「恥ずべき行為、不公平だ。マルケスは最終戦までも自分のやりたいこと(ロッシ選手を妨害すること)を貫いてロレンゾを守った。」としてマルケスを非難した。マルケスはロッシの批判は的はずれだと回答し、オーストラリアとセパンではフロントタイヤの温度をコントロールしており、ヴァレンシアの最終戦ではロレンゾを抜くまでは接近出来なかったと語っている。これらの出来事からヤマハのライダー達が2016年に向けて頭を切り替えることが出来るのはいつになるだろうか?

 

リン・ジャービス

「これはドリームチームなんです。これが正確な表現だと思います。我々は5度3冠を獲得していますが、そのうち4度がこのチームなんです。もちろん我々もチームとして3冠を狙っていて、個人としてもライダー達が1つのタイトルをかけて争っているのもわかっていました。ただこれは忘れられない事です。基本的には我々がライダー達に求めるのは尊敬です。互いに尊敬しあい、ライバル、チーム、そしてファンや観客にも尊敬を表して欲しいと思っています。これが大事な事で、互いの尊敬があればなんとかなるものです。というのも互いに同じ目標を達成しようとしているわけですし、互いに相手に勝とうとしているわけで。ただ大事なのは価値を持って尊敬しあって行動することです。」

 

ジャービスは今年のチーム体制に変更はないと語る。データの共有の制限もなければ、MotoGPで7回のチャンピオンであるロッシと、3回のチャンピオンであるロレンゾを隔てる壁もない。

 

リン・ジャービス

「率直に言って今年は去年と同じ内容でいきます。ガレージに壁を作る意味もありませんし、我々の強みはチームが全体で良く機能しているということですから。ライダーは個人としてはライバル同士ですが、彼らは同じマシンに乗り、クルーチーフ、エンジニアは全体で一緒に働いているんです。ですからもしガレージに壁なんて作ってしまったらチームにもライダーにもエンジニアにも良いことはありません。それは過去の話で今はもう関係ないことです。ライダー達は互いにはライバル同士ですが、ホルヘも語っているように、もしヴァレンティーノがチャンピオンシップにおける彼のメインのライバルであるとしたら、それは良い兆候なんです。1日の終りでヤマハがトップにいるということは他のライバルに比べて優れているということですから、それこそが我々の主なミッションなんです。」

 

ロッシとロレンゾは月曜日に行われたモビスターヤマハのチームローンチで簡単な握手を交わし、互いに一緒にやっていくことに何の問題もないと語ったが、ロッシはライダー間の尊敬については「それはどちらにも取れる」という内容の受け答えをしている。しかしジャービスによるとチームとメーカーは同じ過ちを繰り返さぬよう、オーガナイザー側から新たな解決策が模索されたと語る。

 

リン・ジャービス

「今年は去年とは少し違う形で同じ結果を得たいと考えています。去年のチャンピオンシップは素晴らしいものでしたが、最終戦付近のいくつかのレースの中で、今後のチャンピオンシップとこのスポーツのために、幾つかの作業が必要だという事が明らかになりました。我々もこのスポーツにドルナ、FIM、ライダー達と同じように真剣に向き合っています。これは我々のスポーツですし、新たな解決策を見つけるために共に動かねばなりません。しかし我々だけでなくドルナやFIMとも話し合って何を変えるかを決めなければなりません。しかし誰もが昨年起きた出来事から、何を変えるべきなのかを理解していると思います。この問題の解決のために動いて、誰もが楽しめる新たなシーズンを過ごせると信じています。」

 

誰もが昨年のようなMotoGPのシーズン終盤戦は見たくないだろう。解決策を見つけるために、何が原因となったのかを明らかにする必要がある。しかしながらジャービスはこの話題をこれ以上大事にはしたくないと語る。

 

リン・ジャービス

「詳細を話すことは出来ません。何を変えるべきかを理解しているとは言えません。状況を良くするための提案はいくつかありますが、今の段階ではこうした議論が続くことが重要です。これはヤマハとFIMとドルナだけの問題ではなく、すべのメーカーに関わることです。多くの人、多くのチームとメーカーが関わっています。誰もが自分達の情報を共有するべきですが、FIMとドルナが新しい提案をするまでは、このような問題を大々的に話し合うべきでは無いと思います。」

 

ということは次なる変化というのは、ライダーの行動に関するものか?チームに関するものか?メーカーなのか?それともメディアか?はたまたファンか?ソーシャルメディアの役割なのか、MotoGPのルール自体が変わるのか?レースディレクションやペナルティ・ポイントシステムやペナルティポイントの仕組みに関するものなのか?誰もが時には強烈な意見を持っているが、2015年シーズンというのはこうした要素が複雑に絡みあったパーフェクト・ストーム(※複数の災いが同時に起こることで、破滅的な事態に至ることの意味)だったと言えるだろう。これらFIMとドルナが彼らの提案を公表した際に明らかになる。

by Peter McLaren

www.crash.net