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★ミシュラン パスカル・クワノン「奇跡のような解決策はない」

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ミシュランタイヤにとってもライダー達にとっても2016年シーズンは大きなチャレンジの連続だと思います。ミシュラン側としてもミシュランのキャラクターを少しだけ変える考えは持っていながらも、ライダーやチームにその特性を理解して貰う時間が必要と考えているようですね。

★ミシュラン パスカル・クワノン「奇跡のような解決策はない」

ミシュランモータースポーツのディレクターであるパスカル・クワノンは2016年のタイヤテストで起きた問題について「奇跡のような解決策はない」と語る。来シーズンミシュランブリヂストンに変わり唯一のタイヤサプライヤーとなる。しかし先月にヴァレンシアで開催されたテストにおいてライダーからはフロントエンドグリップの不足が叫ばれている。

原因の一つにはミシュランのリヤタイヤの強力なグリップがある。クワノンはミシュランタイヤの企業としての”特徴”に変更を加える誘惑はあるとしながらも、皆を満足させる解決策は無いと語る。

パスカル・クワノン

「リヤのグリップを減らす方向はもちろん考えてはいます。しかしライダー、チーム、プロモーターもそのままでいるようにと言っていました。我々のタイヤはある一定のキャラクターがあります。そしていくつかのライダーはこれを実に気に入っています。奇跡のような解決策は無いと言っておきましょう。我々が提供するタイヤは他のメーカーのタイヤとは僅かに異なるタイヤです。MotoGPファミリーと一緒に、どこまでこの特性と異なるタイヤを開発出来るか話し合う必要があります。」

 

もう少し時間が必要

「もう少しライダー達に我々のタイヤの挙動を理解してもらう時間を与えましょう。彼は自分達の自信を向上させる必要があります。開幕直前にはもう少しフィーリングの良いフロントタイヤを提供出来ると思います。」前ぶれもなくフロントから転倒してしまうという問題についてクワノンは次のように語る。「これについては今取り組んでいるところです。こういったコメントがあるにしても、いくつかのライダーは最初のセッションに比べて今のタイヤは著しく良くなっていると語ります。」

 

ライダーにとって2016年のチャレンジはミシュランタイヤへの適用だけではない。彼らはMagneti Marelliのエレクトロニックソフトウェアに慣れる事にも忙しい。しかしクワノンはこのイタリアメーカーとライダーの作業を楽にするために一緒に働いているわけでは無いと語る。

「(※ソフトウェアに慣れるのは)それはチームの仕事です。例えば問題が80%エレクトロニクスを変え、20%タイヤを変えるとして、もしくは逆のパターンであったとして、我々はそれはチームに任せますし、彼らを信頼してもいます。」

 

謙虚で控えめなアプローチ

クワノンはミシュランはヴァレンシアテストでの結果に満足していると語る。基本的にライダー達は数日前の今年最後のレースよりも良いタイムだった。しかしクワノンはタイヤのパフォーマンスはトラックによって大きく異ると語り、その為ミシュランは控えめに考える必要があると語る。

 

「レースで1分31秒を記録したライダーのうち5人がそれよりも遅く、15人のライダーがそれよりも速いタイムで走行しました。しかしながら転倒は多く、ライダーにミシュランタイヤに合わせたライディングスタイルに調整してもらう時間を与えるためにも、我々のタイヤに100%集中する形でステージ3、ステージ4という形でテストが必要です。タイヤメーカーが変わるごとに、全ての問題がすぐに解決するのを期待することが出来ません。最初のシーズンはチャレンジの連続だと思います。我々は思い違いをしてはいけません。このチャレンジに対して、謙虚で控えめなアプローチを取りたいと思います。」
By Jamie Klein

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