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★ホンダ RC213V-S試乗レビュー

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日本でどれだけの数が売れたのかはわかりませんが、価格的、数量的に手が出ない限定マシンよりも、MotoGP車両で磨かれた数々の技術が実際に購入できる市販車のCBR1000RRに組み込まれる事がユーザーの望みですよね。ただ、ホンダさんのWSBKの放置っぷりを考えると新型のCBR1000RRの登場はいつになるやら。。

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まず最初にこのRC213V-Sについて知っておくべき事は、このモデルの名前の生い立ちについてだ。RCというのは伝統的にホンダ・レーシングコーポレーション(HRC)によって作られたバイクに付けられる名前だ。これは1958年のRC71にまで遡ることが出来る。213Vは21と3を区切って読んだほうが正しく、21は21世紀、3はバージョン3の略だ。なお、Sはストリートを指す。
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生産数は全世界で250台。アメリカ国内でどの程度の台数が売れたのかは、この999cc V4エンジンの制限された馬力のせいもあって不明だ。欧州仕様では11,000回転で157馬力を発生。北米仕様では8,000回転で101馬力を発生し、日本仕様は6,000回転で68馬力に制限される。
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今回は欧州仕様のRC213V-Sに加えて、アクセサリーとして用意されるスポーツキット装着車両に乗った。このキットはECUとエキゾーストという構成となり、このキットによりRC213V-Sは本来のパワーである212馬力を13,000回転で発生する。悲しいニュースとしては$12,000のキットはアメリカ国内のオーナーは購入する事が出来ない。
 
RC213V-Sをリカルド・トルモ・サーキットでライディングする中で、この素晴らしい宝石のようなバイクをそのうちガレージに置けるオーナーを心底羨ましく思った。
私は今までにここまで正確にコントロール出来るシャーシを持った市販車に乗ったことはない。
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スポーツキット装着車両では現代のMotoGPマシンのライディングを味わう事が出来る。私が過去にライディングした事があるのは2002年にヴァレンティーノ・ロッシが世界タイトルを獲得したRC211Vだけだが。。
 
RC213V-Sには3段階のパワーデリバリーモードがあり、トラクション、ウイリーコントロールは9段階。エンジンブレーキのコントロールは4段階から設定出来る。なお、これらのパラメーターの組み合わせを5つプリセットとして保存する事が出来る。
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これらのライダー補助の仕組みは継ぎ目を感じさせないスムーズさで、最低にした場合はあまり存在を感じない。おそらくこれらの技術は、将来的に登場するであろうCBR1000RRに引き継がれるのであろう。
By Don Canet