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★MotoGP2015ブルノGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

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だいぶ遅くなりましたが、木曜のプレスカンファレンスの内容をお届けします。。木曜プレスカンファレンスはそれはそれで結構面白い事を話しているんですよね。今回はドヴィヅィオーソ選手に記者が聞いた「このトップ3の中でチャンピオンシップ優勝者を選ばないといけないとしたら誰に賭けますか?」という質問、月曜のミシュランタイヤテストの関する話題、エイブラハム選手のKTMのマシン開発の話など興味深い内容がありました。

(※2015/08/15追記 上のコメントの太字部分の日本語が意味不明だったので変更しました。深夜で脳が動いていなかったようです。。)

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ニック・ハリス
「インディからブルノへと連戦となりましたね。(※みたいなニュアンスだと思われます。。)」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「時差がきついですよね。アメリカからチェコですからね。特に朝がね。明日の朝はしっかりとエネルギーを蓄えた状態で目覚めたいですね。それにサーキットのレイアウトも異なります。ブルノはおそらくサーキットとしては最高の作りですよね。インディより好きなサーキットです。多くの歴史がありますし、雰囲気も素晴らしいサーキットです。昨年は路面グリップが低かったので良いラップタイムとペースを維持するには完璧な走行ラインで走行する必要があったので大変でした。明日はいつものように最初から準備をしっかりとした状態で挑まないといけませんし、戦いもいつもどおり厳しいものになるでしょう。マルク、ホルヘが速いですし、このトラックでは特にペドロサが速いですね。」

 

ニック・ハリス
「インディでは予選が課題だと話していましたが、このトラックにおいては予選が本当に大事ですね。」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「インディではそもそものベースセッティングが上手く行かなかったのもあり苦労しましたね。今回は最初の練習走行から良いペースで走るということが重要になります。同時にインディでは予選でも苦戦しました。ホルヘもマルクもいきなり1周目の1コーナーから速いですから、予選順位が悪いとなるとそこからの挽回はかなり難しくなりますね。」

 

ニック・ハリス
「1996年から考えるとずいぶん長く走って来ましたよね。」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「物凄く前の事ではありますけど、忘れられないレースというものはあるんですよね。自分にとっては初のポール獲得がそうですね。ブルノ戦の1週前のオーストリア戦では初の表彰台も獲得しました。ただ初優勝(※ブルノGPで)というのは全くの別物で、これで本当のプロフェッショナルライダーになれるかもなと思ったんですよね。」

 

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ニック・ハリス
「ヴァレンティーノありがとうございました。さてホルヘ、ここでは素晴らしい結果を残していますよね。それに、ここはモーターサイクルレースのために作られたと言えるサーキットですね。」
ホルヘ・ロレンゾ
「まず遅刻してしまってすいませんでした。インディでの良い結果のあとにブルノにやってくることができました。インディでは非常に良いペースで最後はマルケスに抜かれてしまったものの、ここは自分にとっては得意なサーキットです。ただMotoGPは金曜に走り初めるまではどうなるかわかりませんからね。明日の練習走行が待ち遠しいですね。」

 

ニック・ハリス
「過去数年はホンダが独占するレース展開になっていますね。」
ホルヘ・ロレンゾ
「2013年などはドイツでの転倒もあって、自分は通常のコンディションでは無かったとは思います。鎖骨の骨折などもありましたしインディの後で少し回復していたとは言え、完璧なコンディションではありませんでした。レースの最後までプッシュ出来る状態ではなかったので、マルクとダニと良いバトルはありましたが3位に終わりました。昨年はレースの最後にダニを抜こうと努力しながら2位フィニッシュでしたね。今年のバイクはレースの後半でもペースを維持しやすいバイクになっているので、良い結果が得られるよう良いレースウィークになる事を願っています。」

 

ニック・ハリス
「インディを終えてチャンピオンシップでのポイント差は9ポイントとどんどん接近してきました。インディのある時点では1ポイント差にまで近づいていました。」
ホルヘ・ロレンゾ
「あの時点ではそういう状態でしたけど、最終的にヴァレンティーノがダニを抜いて、自分もマルクに抜かれてしまいました。4ポイントを詰められたわけですが、ポイントを失うよりは良いですからね。これからの戦いで常に全力で向かっていきたいですね。」

 

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ニック・ハリス
「さてマルケス、今年は昨年とまったく状況が異なりますが、あなた自身良い状態ではありますね。」
マルク・マルケス
「昨年と状況はことなりますが、昨年よりもモチベーションは高いですね。良いレースの後にブルノにやってきているわけですし、どんどん調子が良くなっている状態ですから自信を深めています。昨年はレースで問題が出てしまいましたが月曜テストでは非常に調子が良かったりでね。今年はヤマハの2人が速いのでタフな週末になると思いますが、いつもどおり100%の力で走り、リスクを背負って勝ちたいと思います。」

 

ニック・ハリス
「選手権を考えるとかなりポイントを稼ぎ続けないといけないわけですが。。(※だいたいこんな意味かと。。)」
マルク・マルケス
「そうですね。正直あまり考えたくないんですよね(笑)ひたすらポイントを稼ぎ続けないといけないわけですからね。とにかくレースごとに集中していきたいですね。インディでは65ポイント差、ここでは56ポイント差、まだまだ多くの差がありますが、とにかくフロントに立てるように優勝出来るよう100%の力でレースを続けたいと思います。」

 

ニック・ハリス
「ここでは良いレースが出来ていますね。」
マルク・マルケス
「そうですね。レイアウトも好きですしね。昨年は苦戦しましたが、その原因はわかっていますので今年は良い週末になると良いと思います。戦いはかなり厳しいと思いますがFP1から良い走りが出来るようにしたいですね。」

 

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ニック・ハリス
「それでは次にドヴィヅィオーソ選手。シーズン開幕は良い展開でしたが、現状はかなり厳しい戦いになっていますね。」
アンドレア・ドヴィヅィオーソ
「過去数戦は今まで得られていた結果が得られていません。5戦消化した後はまともにポイントを獲得出来ていません。この結果については不運とミスなどによるものです。インディアナポリスでもスタートに失敗してしまいました。現状は表彰台をかけて戦うという状況ではありませんが、ギャップを縮めたいと思っています。」

 

ニック・ハリス
「実際シーズン開幕の頃は結果が良すぎたと言えるかもしれませんね。完全に新しいバイクですし。」
アンドレア・ドヴィヅィオーソ
「これが選手権の実際のところなのかもしれませんが、誰も完璧な答えを持っていないとは言え自分にはトップ4人のレベルがどんどんと高くなっている気がします。トップ4人は皆完璧なコンディションで皆良いバイクに乗っている。それぞれの特性はあるとは言え、バイクに大きな問題はない状態ですね。そういう意味でウチとの差は少し広がっていると感じます。Ducatiのバイクは完全に新しいわけで、実際にレース全体で20秒ほど離されていますが、これが本来のところなのかも知れません。20秒を縮めるのは簡単なことではありませんが、なんとか作業を続けていきたいと思います。」

 

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ニック・ハリス
「シーズン前半はタフなスタートでしたね。」
カル・クラッチロー
「そうですね。いくつかの問題がありました。ヘレスとアルゼンチンでは良い結果が残せましたが、この後のレースでこういった結果が残せないというわけでもありません。ホンダのバイクもかなり乗り慣れてきましたから、そろそろちゃんと結果を出して行かないとね。アンドレアと同じくトップとのギャップを詰める事が必要です。今までは不運、セットアップのミスなどがありましたので、結果を向上させていかねばなりません。」

 

ニック・ハリス
「ここでは初表彰台の獲得、ポール獲得など、好きなサーキットでしょうね。」
カル・クラッチロー
「ブルノは良いサーキットですし、良い結果が出せています。ブルノは確かに自分のスタイルに合っていますね。多くの高速コーナーがありますし、インディは少し難しいですね。過去数戦はホンダのライダーが勝利していますのでホンダに合っているサーキットだと言えるかと思います。願わくば明日からそうした点を活かして速く走りたいですね。」

 

ニック・ハリス
「この時期になると移籍の話が色々と加熱していきますが、貴方に関してはプラマックDucatiに移籍するなどの噂を聞きましたが。」
カル・クラッチロー
「全くそんなことはありませんよ。色々と期待されているようですが、ホンダで走るという事が今のプランですね。おそらく直ぐに契約更新のお知らせが出来ると思いますよ。」

 

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ニック・ハリス
「ホームグランプリに戻ってきましたが、体調としてはいかがでしょうか?」
カルロ・エイブラハム
「レースは走りますが万全の調子ではありません。足はまだ痛いですし、ブーツを履くのも一苦労ですがなんとか方法を見つけました。ただ、きっとかなり痛むでしょうけどね。」

 

ニック・ハリス
「実際怪我の具合としてはいかがなんででしょうか?」
カルロ・エイブラハム
「あまり大した事は無いと思っていたんですが、実際はかなり悪くて筋肉やらが裂けてしまっていね。。折れた骨自体は大した事では無いんですよ。足の脱臼がかなり悪くてワイヤーを入れなければならないほどなんです。もう1ヶ月ほどになるので実際問題としては治りが遅いですが、足は大丈夫だと思いたいですね。」

 

ニック・ハリス
「皆にとってブルノは特別な場所のようですが、ホームでの開催はやはり特別ですね。」
カルロ・エイブラハム
「そうですね。チェコでバイクに乗っている人達、チェコの周辺国の方にとっても大事なものです。ここでレースをすることはとても素晴らしいことですね。次の10年もここでレースをしたいですね。」
ニック・ハリス
「ありがとうGPに復帰おめでとう。私からは以上です。フロアからの質問をどうぞ。」

 

Q
「マルク、ロレンゾ、ロッシの三人に質問です。あと8戦ですが、勝利することと負けないこと。何が一番大事だと考えますか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「両方ですね。まだ戦いは長いですから。半分消化した段階ですが、まだ8戦ありますからね。ミスをしないことと攻めること、最大限の力で走りミスをしないこと。でもポイントを稼ぐために勝利することも大事ですよね。」
ホルヘ・ロレンゾ
「出来るだけ多く勝つことが重要ですよね。勿論トップ3人から4人のライダーのレベルは拮抗していますから難しいでしょうけど、これがどのライダーも持っている目標じゃないですかね。」
マルク・マルケス
「自分にとってはひたすら勝つことですね。それ以外にありません。当然ミスも出来ませんが、現状では明らかに負けている状態ですのでね。ヤマハの2人は9ポイントと接近していますが、自分達他のライダーは完全に離されている状態ですよね。リスクを取って挑みたいと思います。」

 

Q
「バイクに関してエレクトロニクスの改善が必要と語っていましたが、どのような部分にどうしてだったのかというのは教えてもらえますか?」
マルク・マルケス
「エレクトロニクスに関しては新しいパーツは無いんですが、多くのエレクトロニクスに多用なパラメーターがありますから、そういった物を昨年から色々と変更しました。エンジンが2015年型ですから去年のデータがあまり意味がないので、多くの変更を加えました。バイクのバランスも変えていて、現状の結果としては満足しています。」

 

Q
「タイトルに関してあなたの意見を聞きたいんですが、ホルヘ、ヴァレ、マルクの3人に賭けなければならないとしたら誰に賭けますか?」※会場(笑)
アンドレア・ドヴィヅィオーソ
「え~と(笑)これは難しいね。現状では誰というのは不可能ですね。というのもこの3人の誰もが優勝する可能性がありますし、マルケスであってもその可能性はあると思いますよ。ヴァレンティーノとホルヘがミスをする可能性もあるし、彼らはタイトルを獲得しているライダー達だし、タイトルの取り方も分かっていると思うんですよ。ヴァレンティーノの10度目のタイトル獲得は本当に凄い事だと思うし、これはマルケスとロレンゾのタイトル獲得くらべてどうこうということではなくてね。ただ物凄いことですから、彼に強烈なモチベーションを与えていると思うんですよ。ただ、他の2人はそれを阻止しようとしているわけでしょ。そういう意味では素晴らしいですよね。残念ながら自分はこのバトルに関わっていないわけですけど、こうして彼らのバトルを見ることが出来るというのは楽しいですよ。もし自分が参戦していなかったとしても、この戦いの結末は気になりますね。掛け金は賭けずに取っておきますよ(笑)」

 

Q
「3人に質問です。月曜日にミシュランタイヤのテストを行うのは楽しみ?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「大事なテストだと思います。この次のテストはヴァレンシアの後ですから。ただ2015年シーズンを戦っている最中に2016年の心配をするのも妙な話ではあるんですよね。月曜は皆もう少し遅いペースだと良いんだけどね。」
ホルヘ・ロレンゾ
「過去2回のテストの結果を考えるとね。。あまり興奮しているって事はないんですが、タイヤがどのように動くかについて理解を深めること、来年に備えてタイヤを向上させるためにエンジニアに最適な指摘を与えることは重要ですね。ただヴァレも言っていたように注意して走行しないとね。」
マルク・マルケス
「ミサノでテストした時はタイミング的に暑すぎて数周しか出来なかったんです。ですからレース後の月曜にどんな感じなのかチェックしようと思います。」

 

Q
「過去3戦それぞれ異なるタイプのトラックでのレースでしたが、シーズン残りのトラック全てで良いレースをする自信はありますか?」
マルク・マルケス
「そう願いますけどね。いくつかのトラックではいつも苦戦することもあるし、いくつかのトラックではそうでないこともあります。ここはザクセンリンクやインディとは異なるトラックですし、アッセンは流れるようなコーナーが特徴でまた異なるタイプのトラックです。ここではどうなるかですよね。ただここではダニはブルノが得意ですから彼が優勝する可能性もありますよね。」

 

Q
「あなたが来年からKTMのバイク開発のためにKTMに移籍するという噂があるんですが、これは本当ですか?」
カレル・エイブラハム
「本当です。確かにKTMの方と合って話し合いをしましたが、まだ何も決まっていない状態ですので、これに関して話をするのは時期尚早かなと思います。現状では何も決まっていない状態なので、KTMの人間と話し合いの場を持ったとしか今はお伝え出来ないですね。」

 

Q
「過去2戦の勝利でシーズン優勝の可能性を感じていますか?また今までバイクにあった課題というのはまだ残っているのでしょうか?」
マルク・マルケス
「確かにバイクの性格として残っているんですが、今の段階ではそれを避けようとすることが出来ます。直そうとはしているんですが完全には直っていないですね。ただ、バイクは最初の3戦から比べてだいぶ良くなりました。過去2戦ではザクセンリンクはほとんど完璧な週末でしたし、インディではホルヘがとても強い中で最終周で抜くことが出来ました。オランダはいつもであれば少し苦戦するんですが、最後までヴァレンティーノと戦う事が出来ました。確かに昨年とはフィーリングは違いますが非常に気分は良いですね。」

 

Q
「ここでは過去に7勝していますが。。」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「何回かお話しているようにこのトラックは好きなんですよ。でもここ数年は結果は素晴らしいとは言えませんでした。ホルヘやマルクといった新しいライバルが登場してから(※勝つのが)大変になったというか、好きなトラックではあるんですが自分のライディングスタイルが完璧に合うというわけでもないんです。ただ本物のライダーであるならばどのサーキットでも速くなくてはいけないんです。昨年はレース後半は悪くありませんでした。ですから良いレースが出来るようにしたいと思います。」

 

Q
「ブルノの話題ではなくて、ミザノテストの時のあなたのインスタグラムの写真はR1が多いですよね。これは将来的なWSBKへの転向を見越しているんでしょうか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「純粋にバイクでたくさんトレーニングをしているんですよ。モトクロスやフラットトラックでトレーニングをするよりもフィジカルの練習になるんですよ。今年ミザノに行ったのは特にVR46の若い選手の為ですね。R1はとても素晴らしいバイクですが、M1とは多くの部分で異なるバイクです。走行ライン、ブレーキングなども比較出来るようなものではありません。ただフィジカルでの練習という意味でああいった暑い環境というのは良いんですよ。良いトレーニングになっていると思います。」
ニック・ハリス
「それでは皆さんありがとうございました。」