★エキゾーストパイプにグラスファイバーを巻く事に意味はあるのか?
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Cycle Worldの人気コーナー「ケヴィンに聞け」にエキゾーストパイプのラッピングについての質問がありましたのでご紹介。排気ガスの温度を下げて流速が云々とかいう人もいますが、何事も最速を競うGPシーンで採用されていないチューニングはまがい物ということですね。
Q
「いわゆるチョッパーのカスタムにおいて、エキゾーストパイプからシリンダーヘッドまでをラッピングしているバイクを多く見かけます。私は愛車のトライアンフスピードトリプルのエキゾーストが茶色く青く焼けたカラーが大好きなんですが、ライダーの中にはエキゾーストパイプのクロームの輝きや、ステンレスパイプが青く焼けていく様子などが嫌いな人もいるのかなと思います。」
「バイクにおいて最もセクシーな部分はエンジンのエキゾーストバルブ/シリンダーヘッド周りだと思います。そこをラッピングしてしまうというのはバイクの魅力を隠してしまっているような気がするんですが、この考えは間違っているんでしょうか。それとも何かしら凄くメリットのようなものを私は見逃しているということでしょうか?」
A
「エキゾーストパイプのラッピングというカスタムはNASCAR(ナスカー)が発祥です。この方法が最も安く簡単にエンジンルームの温度を下げる方法なのです。このカスタムはバイクにおいても見られるものですが、バイクにおいてその効果は全くありません。MotoGPやWSBKのパドックを見ればわかると思いますが、エキゾーストパイプにファイバーグラステープを巻いた車両は一台もいないでしょう。」
「何年か前にジョン・ウィンター(バトル・オブ・ツインに参戦したモトグッツィのビルダー)が、こうしたチタンエキゾーストなどにグラスファイバーをラッピングする手法のカスタムはオーバーヒートを招くとして警鐘を鳴らしています。」
「2ストローク500ccの時代に日本GPに登場したマシンは、エキゾーストパイプをあらゆる意味でマシンから”隔離”した作りになっていました。これは非常に厳しい騒音規制によるものでしたが、その後にチューニングの効果として望ましくない結果が得られたとして廃止されています。」