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★アプリリア2016年にMotoGPにファクトリー参戦か

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2016年からアプリリアMotoGPに参戦するようです。

スズキが2015年に戻って、2016年はアプリリアも参戦となると色々と賑やかになりそうですね。各チームがコストを削減しつつも戦闘力が高いままで参戦できるような仕組みづくりに、引き続き期待っちゅう感じですね。

 

 

f:id:teletele916:20140406130330j:plain800CC時代の終わりにかけてMotoGPの状況は悲惨なものだった。各チームの財政状態は厳しさを増し、ファクトリー勢を始めとして出走台数は減少を続けた。

2011年の終わりにはたった17台が出走する状態となり、スズキは参戦ライダーを1人体制に移行し、2012年にはMotoGPから撤退してしまった。

 

近年状況は変わってきており、ファクトリー勢がグリッドを埋められるようにコストの安いCRTといった仕組みが生まれ、参戦コストを削減するためにスペックECU(ドルナが提供するオープンソフトウェアのECU)といった仕組みも生まれてきた。こういった状況の中でスズキは2015年にMotoGPに戻ってくるために着々と準備を進めており、アプリリアが2016年の参戦に向けて動いている。

 

最近のMotoGP.comのインタビューの中で、アプリリアコルセのボスのロマーノ氏はアプリリアMotoGP参戦に関する概要を語ってくれた。

その概要によると、アプリリアは2016年の参戦に備え、2014年はIODAレーシングとタイヤとエレクトロニクスに関するデータを収集するために共に開発を続けるとのことだ。

新しいバイクは2015年からテストを開始し、2016年の参戦に備えて2015年内は数戦のワイルドカードでの出場も検討に入れているとのことだ。

MotoGPは2016年から今年のオープンクラスのレギュレーションにかなり近い内容で開催される見通しで、商業的な意味においても、この変化はアプリリアが2016年に参戦する際に助けとなるだろう。

 

参戦概要は昨年段階でチームアスパーがアプリリアと話を詰めている段階からある程度明らかになっており、将来的なバイクは、ニューマチックバルブとシームレスギアボックスを装備したものになる見通しだ。

初期段階ではこれらのテクノロジーはスーパーバイクのRSV4を元に開発されたART機に採用されるようで、将来的な参戦マシンに関してもRSV4を元にしたものになる予定だ。

エンジンやシャーシのジオメトリーに関しても、基本的にはRSV4を元に開発が進められるようだ。

最も顕著な変化に関してはエンジンの構造に関するものであり、市販バイクとして生み出されたRSV4の開発において発生しているいくつかの妥協点を完全に排除し、より洗練されたバイクとして生み出される予定だ。

 

アプリリアとスズキがMotoGPに戻ってくるということは、グリッドの参戦チーム、車両のクオリティアップを意味する。

過去2年間グリッドは24台で構成されていたが、IODAレーシングのレオン・キャミアがスポンサーを得られずに参戦出来なかったために23台になった経緯がある。

ドルナの狙いとしてはグリッドを戦闘力の高い22台のバイクで埋めることであり、この出走台数はドルナとブリヂストンの契約によって決められている。

22台に参戦台数を調整するために、順位が最下位となったチームはドルナからの補助金を失う仕組みとなっており、Moto2に専念するように説得されることとなる。

また参戦初年度のチームはドルナに財政的な健全性を証明するまでは、補助金を受け取ることが出来ない。

 

スズキが参戦するということは財政的にもっとも厳しいチームの参戦となるわけであるが、現在最も戦力の無い3つのチーム、PBM、Avintia、IODAレーシングは、このグリッドをスズキに売るということも出来るわけだ。

売却価格は200万ユーロとも言われているが、少し安くなる可能性もある。

2015年にはスズキとアプリリアの両ファクトリーから4台、2016年にはAvintiaからカワサキが出走して、出走台数は5台増えるかもしれない。

 

現在カワサキWSBKにおいて素晴らしい成績を収めており、2015年から全車EVOクラスとなってコスト削減が行われたとしても、ZX-10RはMotoGPマシンの開発のベースとして高いポテンシャルを持っていると言える。

カワサキMotoGPに戻るとすると6500万ユーロ程度の参戦コストとなるとされており、これはヤマハとほぼ同額。1000〜2000万ユーロほどホンダほど安くなる。

とはいえ、これは他チームのWSBKの参戦コストと比較するとまだまだ安いとは到底言えない状況だ。

カワサキWSBKの参戦コストはMotoGPサテライトチームとほぼ同額と予想されており、BMWWSBK参戦コストがわずか1000万ユーロであると噂されていることから考えると、WSBKのグリッドの中では最も参戦コストを使っていることになる。

 

DUCATIは戦闘力が高い2014年のデスモセディチベースのパッケージを、2015年にホンダのRCV1000Rとほぼ同額で販売しようとしているようで、LCRホンダは現在の1名体制から2名体制に移行するようであり、もう1つの走行枠はオープンクラス用に開けてあるようだ。

 

MotoGPはこれまで長い暗黒の時代を過ごして来た。

まだまだ脅威となりえる懸念事項は残っているものの、今までよりも確実に良い方向に向かっていると言えるだろう。

 

(情報元 asphaltandrubber.com