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★2017年のMotoGPの見どころ

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motomattersのエメットさんが今年のMotoGPでの見どころとして10つの項目を書かれていました。という事で、管理人もこれにならって2017年のMotoGPの見どころを管理人目線で語ってみたいと思います。

2017年の各マシンのフェアリング

f:id:teletele916:20161122080631p:plain (Photo courtesy of michelin)

開幕戦カタールの金曜日の段階での楽しみと言えそうなのが、2017年の各メーカーのバイクがどのようなカウルを纏ってくるかです。2017年は、2016年に最終的にすべてのメーカーが装備していたウイングレットを装備することがレギュレーションの上で禁止されました。しかしレギュレーションで禁止されたとは言え、ウイングレットを装備することによるコーナー立ち上がりでのウイリーの減少、ブレーキングでの安定性の向上などを各メーカーが諦めるはずはなく、何らかの方法でウイングレットと同じ効果を生み出すカウルデザインを開発するだろうと言われています。


当然ウイングレットのような突起物が突き出たカウルはレギュレーション違反となりますが、最終的にどのようなカウルであればレギュレーションに合致するかを判断するのは、MotoGPのテクニカルディレクターのダニー・アルドリッジとなっています。そのため、彼のもとにはいろいろなメーカーから2017年のカウルデザインが送られ、中には試作したカウルを直接アルドリッジに見せたメーカーもあるようです。2重構造のカウルの中にフラップを装備し、ウイングレットと同様の効果を狙っているメーカーもあるという話もあり、各メーカーはプレシーズンテストでは他メーカーにデザインをコピーされることを恐れ、新型カウルのお披露目は開幕戦になると言われています。

ロレンソ選手のDucatiでの活躍

f:id:teletele916:20161121040644p:plain (Photo courtesy of michelin)

ホルへ・ロレンソ選手は2008年のMotoGPデビュー以来在籍したヤマハを去り、Ducatiへ移籍することを2016年4月に公表。ロレンソ選手が、2007年のストーナー選手以来となるワールドタイトル獲得をDucatiにもたらす事が出来るのかに注目が集まります。Ducati側としては2018年までにワールドタイトル獲得を目指しているようですが、現在のDucatiのデスモセディチでチャンピオンシップ優勝が出来るのか?という点は正直疑問が残ると言えるでしょう。


ジジ・ダッリーニャはGP17に関しては旋回性、スロットルの開け初めのフィーリングについて改善する必要があると語っています。ロレンソ選手のライディングの特徴としては、コーナーのエイペックス手間でスロットルを僅かに開けることでリアタイヤをスライドさせてリアエンドを素早く旋回させ、そこからさらにスロットルを開けて加速していくというスタイルだと言われていますが、この際に重要になるのが、そういった操作を安心して行えるリアタイヤ、そしてこうしたスロットルの開け始めで繊細な反応をするエンジンです。車体は良くなると仮定して、2017年のミシュランタイヤがロレンソ選手好みのものとなるかはまだ未知数です。

ビニャーレス選手のヤマハでの活躍

f:id:teletele916:20161214050413p:plain (Photo courtesy of michelin)

スズキで2015年にMotoGPデビューを果たしたビニャーレス選手は2016年は最終的にランキング4位を獲得し、バレンシアテストでは初日、2日目ともにトップタイムを記録しました。スズキのGSX-RRとヤマハのYZR-M1は、マシンの性格が近いと言われていることもあり、乗り換えでそこまで苦労はしないだろうと言われていましたが、2日続けてトップタイムを記録すると予想していた人は少ないでしょう。


スズキのGSX-RRでは、レース後半のタイヤのグリップに苦戦していたビニャーレス選手ですが、シーズン後半にはこの問題もほぼ克服したように思えます。ビニャーレス選手はレインコンディションのレースでも同様にグリップ不足に苦しんでいましたが、ヤマハのM1ではどうなるでしょうか?レインコンディションが元々得意なロッシ選手、今シーズンはレインコンディションでとにかく苦戦していたロレンソ選手と、ヤマハのM1がレインコンディションでも速いバイクであるかどうかは、ファクトリーヤマハの2人が対象的なシーズンを過ごしていただけに判断が難しいところです。とは言え、ドライコンディションでビニャーレス選手とM1の組み合わせのポテンシャルが高いことはバレンシアテストの結果から明らかです。問題はこうしたペースをレース全体で発揮することが出来るのかどうかということでしょう。

イアンノーネ選手のスズキでの活躍

f:id:teletele916:20161117172548p:plain (Photo courtesy of michelin)

ビニャーレス選手という期待の星を失ったスズキですが、その代わりに確かなスピードを持つ狂犬、イアンノーネ選手を手に入れました。バレンシアテストでは2日目に4位を獲得しているイアンノーネ選手は、「バイクのフィーリングが非常に良く、特にシャーシが素晴らしい」と語っています。コーナリングスピードが高く、高い旋回性を持っているということも、旋回性に劣るデスモセディチからの乗り換えで気に入ったポイントのようですが、対象的にコーナー立ち上がりの加速、2速、3速に問題があるという指摘もしています。


こうしたエンジンの特性についてイアンノーネ選手は、「パワーはあるが使い切れていない」とコメントしています。しかし、こういったエンジン特性に関しては統合ソフトウェアのセッティングで改善が出来る可能性も高く、チームマネージャーのダヴィデ・ブリビオも、統合ソフトウェアに関しては最も優れたセッティングを行っていると言われるDucatiから移籍してきたイアンノーネ選手がDucatiでの経験からもたらす知識によって、スズキの電子制御が進化することを期待しているようです。ただ、2016年シーズン中はアルゼンチンで表彰台争いをしていたチームメイトのドヴィツィオーゾ選手を巻き込んで転倒、カタルーニャでもロレンソ選手のリアに追突してリタイアさせているイアンノーネ選手だけに、大事な勝負どころで落ち着いてレース運びが出来るのかどうかが問われる2017年となるでしょう。

10度目のチャンピオンシップ優勝を狙うロッシ選手

f:id:teletele916:20161117003705j:plain (Photo courtesy of michelin)

ロッシ選手が最後にチャンピオンシップで優勝したのは2009年。それからDucatiでの悲惨なシーズンを2年過ごした後、2013年にヤマハに再加入。その年はランキング4位でシーズンを終え、2014年、2015年と2年連続でランキング2位を獲得しています。MotoGPでも最速の選手の1人であることは変わっていませんが、2016年シーズンはアメリカズGPで転倒、ムジェロGPではマシントラブル、オランダGPで転倒、そして日本GPでも転倒と、4度ノーポイントとなったレースがありました。


マシントラブルを除くと、転倒の要因とされているのはタイヤがミシュランタイヤに変わったことですが、2017年はタイヤの特性の理解も進み、タイヤの性能も上がってくるでしょうから、こうした転倒は減っていくと予想されます。今年のロッシ選手は予選順位の改善も進み、レース後半の強烈な追い上げも目立ちました。2017年はロレンソ選手、ビニャーレス選手もチャンピオンシップ争いに加わると言われていますが、チャンピオンシップ優勝を成し遂げるほどの強さをシーズン前半から発揮するとは言えないと思いますので、2017年前半はロッシ選手にとってメインのライバルとなり得るのはマルケス選手に絞られると言っても言い過ぎではないと思います。このシーズン前半にどのような成績を残せるかで、ロッシ選手が2017年に10度目のチャンピオンシップ優勝を成し遂げる事が出来るかが決まるのではないでしょうか?

新エンジンのRC213Vとマルケス選手の組み合わせはどうか?

f:id:teletele916:20161117020635p:plain (Photo courtesy of michelin)

マルケス選手は、「2016年はプレシーズンテストの段階ではチャンピオンシップ優勝が出来るとはまったく思わなかった」と何度も話していますが、2017年に使用するエンジンの爆発間隔は、今までのスクリーマーからビッグバンに変わったとされています。マルケス選手はプレシーズンテストでこのエンジンを使用した後に、加速に関してはもう少し改善を期待していたようですが、扱いやすさは向上したというコメントをしています。


ただ、マルケス選手にとってはマシン改善以上に大きいのが、走り方の質、考え方が2016年は明らかに変わったということでしょう。今までは優勝か転倒かという形で常に表彰台のトップを全力で目指す走りでしたが、2016年は勝てる時は優勝し、勝てない時は2位3位で我慢し、最悪の場合は表彰台圏外でポイントを確保するというクレバーな走りになっていました。こうした考えについてマルケス選手は「毎週末は最終的な結果の中の小さな一部分で、それがチャンピオンシップなんだと気づいた」と語っています。マシンの改善が進み、こうしたメンタリティを持った状態で常に走る事が出来れば、2017年もマルケス選手はチャンピオンシップ優勝の最有力候補と言えるでしょう。

2017年は何人のライダーが優勝するのか?

f:id:teletele916:20161228222053p:plain (Photo courtesy of michelin)

2016年は合計で4メーカー、9人ライダーが優勝しましたが、天候が非常に大きな要因となったことに加え、2016年から導入された統合ソフトウェア、ミシュランタイヤという要因もあり、毎戦誰が優勝するか予想がつかないシーズンでした。2017年は各チームともに2016年の統合ソフトウェアのデータがあり、ミシュランタイヤの性能も上がってくるでしょう。ホンダ、ヤマハ、Ducati、(もしかするとスズキも)が表彰台争いをすることは変わらないでしょうが、2016年のようにサテライトチームが何度も優勝するかどうかはわかりません。

KTMの実力の程やいかに?

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2017年はKTMもいよいよファクトリー参戦を開始し、グリッドには6メーカーのバイクが並ぶことになります。KTMのMotoGPプロジェクトはシーズン中から期待する声が大きかったものの、最終戦バレンシアではマシントラブルでリタイアとなっています。続くバレンシアテストでも、ブラッドリー・スミス選手とポル・エスパルガロ選手による初めてのシェイクダウンという事もあって、両選手ともにタイムではなくマシンを学習する事に重きを置いて走っていたようです。2016年の参戦データが使用出来る他メーカーに比べて、KTMは2017年に参照すべき前年データがありません。そのため、すべてのサーキットがKTMにとっては初めてのトラックとなります。MotoGPきっての理論派のスミス選手がいるとは言え、KTMがトップ10争いが出来るまでには、時間がかかるでしょう。

Moto2出身の選手達の活躍

f:id:teletele916:20161115143200j:plain (Photo courtesy of michelin)

今年のMotoGPではMoto2出身のライダー達が、どのような活躍を見せてくれるかにも注目でしょう。スズキファクトリーのアレックス・リンス選手、テック3ヤマハにはMoto2でが史上初の2連覇を成し遂げたヨハン・ザルコ選手、ジョナス・フォルガー選手がおり、アプリリアにはサム・ローズ選手がいます。スズキのGSX-RRの戦闘力が高い事はビニャーレス選手、アレイシ・エスパルガロ選手が証明していますし、今年のテック3ヤマハのM1は2016年のファクトリーヤマハが使用した、統合ソフトウェア、ミシュランタイヤの使用を前提に開発された車両で、スミス選手やポル・エスパルガロ選手が2016年に使用していた2015年のブリヂストンタイヤの使用を前提に開発されたM1ではありません。アプリリアのRS-GPがこの中では見劣りしますが、シーズン後半には熟成が進んでいくと思われます。

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