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★MotoGP2016日本GP 決勝プレスカンファレンス翻訳(前半)

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日本GPの決勝プレスカンファレンス前半の翻訳です。前半ではマルケス選手、ドヴィツィオーゾ選手、ビニャーレス選手のプレスカンファレンスと、ドヴィツィオーゾ選手、ビニャーレス選手へのジャーナリストからの質問となり、後半はマルケス選手にチャンピオンシップ優勝について聞くという構成となっています。

ビニャーレス選手の「これが自分達の限界ではない」という力強い言葉は鈴菌としては残り3戦に多いに期待させられます。またドヴィツィオーゾ選手が語るロレンソ選手の転倒の原因、またDucatiで「フロントのグリップを維持するというのは簡単なことではない」というのは、フロントのフィーリングを重要視するロレンソ選手としては、2017年シーズンはレース後半におそらく苦戦しそうな予感です。(※ミシュランのフロントタイヤの特性が変わらなければですが。。) f:id:teletele916:20161017090427p:plain

ニック・ハリス

「3位にはマーヴェリック・ビニャーレス、2位にはアンドレア・ドヴィツィオーゾ。そして2016年MotoGPの世界チャンピオンのマルク・マルケスです。(※会場拍手)まずは今回のプレスカンファレンスについて説明します。まずは普通のプレスカンファレンスをした後、質問はドヴィツィオーゾとビニャーレスにのみ行います。その後マルケスにじっくりと話を聞きたいと思います。マルクに最初はレースについての質問をした後、チャンピオンシップに関しては後ほど話しましょう。レースに関しては本当に驚きの展開となりましたね。」

マルク・マルケス

f:id:teletele916:20161017090428p:plain 「本当に素晴らしいです。本当に最高のフィーリングです。今朝起きた時は普通の感覚でした。いつもどおりのプレッシャー、いつもどおりのレースという感じでした。というのもここでチャンピオンシップ優勝を決めるのは不可能と思っていたんです。ただ不可能という言葉は忘れたほうが良いですね。少しでもチャンスがあればそれを信じるべきですね。今日はスタートがうまくいって、これはいつもはけして起きないんですよ。1周目はヴァレンティーノが自分を3度4度妙な形で抜いていって、彼は少しナーバスなんだと思ってプッシュし、ギャップを広げようとしました。その後ロッシが転倒したのがわかって、その後は優勝を狙って走ることにしました。プッシュして練習走行のように自分のリズムで走りました。というのもバイクの上でのフィーリングはとても良かったんですよ。その後ロレンソもリタイアしたっていうのを知って、全てが頭から飛んでしまいました。シフトミスも3度、4度、5度としましたし、どのサーキットを走っているのかもわからなくなりました(笑)本当に集中が難しくて、振り返るとドヴィがいました。その後集中を取り戻してフィニッシュラインを跨いだんですけど、祝賀の準備が出来ていなかったので「一体何をするんだろう?」って思っていました(笑)ただ、チームはいつも自分を信じてくれていて、自分が戻ると祝賀Tシャツを着て待っていてくれました。あれは本当に嬉しかったですね。」

ニック・ハリス

「ホンダのホームでの初めての優勝ということで特別な日だと思います。また今日はチャンピオンシップ優勝をおばあさんに捧げましたね。」

マルク・マルケス

茂木で勝利するというのは特別です。MotoGPクラスでは茂木で初めての勝利です。自分達のボスの前での勝利ですからね(笑)本当に嬉しいですし、タイトルと考えるとさらにプレッシャーがかかったでしょう。シーズンを通じてコントロールが難しかったですけど、常にチャンピオンシップ争いにおいては静かにしておこうと自分を信じていました。それと祖母の事も忘れられません。いつも、気をつけて、何事も不可能は無いと思って、プッシュを続けてきました。彼女も喜んでいると思います。」

ニック・ハリス

「マルクありがとうございました。それでは2位のドヴィツィオーゾ。今日は凄いプレッシャーだったでしょうね。特にスズキのアレイシ・エスパルガロが強烈でした。」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

f:id:teletele916:20161017090429p:plain 「今日は良いスタートだったんですけど、ヴァレンティーノが自分と同じ方向に進んできたのでスローダウンする必要がありました。それでいくつか順位を失いました。それで100%でプッシュせずにクレイジーな走りはしないようにと思ったんです。マルクとヴァレンティーノのほうがスピードがあるのがわかり、まずはアレイシを捉えようとして、ロッシが転倒した後はロレンソを捉えようとしえいました。彼のライディングが少し妙だったんですけど、100%で無かったので転倒したのかもしれません。とにかく彼はスピードがあったんですけど、彼を追う中であまりリスクは冒さないようにしていました。今日は転倒しやすい状態でしたからね。今日はトラックの中でポジティブなポイントとそうでないポイントがありました。レースは長くてハードブレーキングも多かったですから、0.1秒づつ、0.1秒よりも僅かな差で少しづつ詰めていって、残り5周でロレンソに接近することが出来ました。ただそこで彼がミスをしたんです。彼は白線に乗ってしまったと思うんです。まぁそのせいで簡単でしたね。その後サインボードを見たら1秒差でビニャーレスが後ろにいるとわかり、これは問題だなと(笑)というのもマーヴェリックはレースの終わりに非常に強いですからね。ただ自分のペースも良かったので、彼を退ける事が出来ました。」

ニック・ハリス

「アンドレアありがとう。それではマーヴェリック。今回は3度目の表彰台となり、チームメイト、ドヴィとのバトルがありました。ただ3位をかけたスズキ同士の素晴らしいバトルとなりましたね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

f:id:teletele916:20161017090430p:plain 「今日はスタートが物凄く良くて、それでタイヤを温存して後半に追い上げようと思っていました。この戦略はうまく行きました。残り10周で自分のスピードは非常に速かったですからね。アレイシに追いついた後は抜くために色々と苦労しました。自分達がバトルをしている間にドヴィは先にいってしまいました。昨日は非常に予選が難しくて、今日はその問題を解決することが出来ました。これでオーストラリアにモチベーションを高く保って向かう事が出来ます。今朝懸命に作業してくれたチームに感謝を延べたいと思います。ただ、これが自分達の限界ではないと思っていますから、これから先のレースでさらに結果を出したいと思っています。

ニック・ハリス

「シルバーストーンでの優勝もありましたが、これからの3戦はまた重要になってきます。もう1勝出来そうですか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「もちろんそれを狙ってベストを尽くします。チームも自分達がこういった結果を達成出来る、毎戦表彰台を狙えるんだと示すために200%の力で頑張って欲しいと思います。この表彰台にチームはふさわしいと思いますし、この表彰台はスズキに捧げたいと思います。日本でのこの結果というのは本当に重要ですからね。今日は良いレースが出来たと思いますが、さらに良い結果を残せると思います。」

ニック・ハリス

「マーヴェリックありがとう。それではフロアからの質問をドヴィとマーヴェリックだけにお願いします。」


Q

「マルケスのチャンピオンシップ優勝は決まりましたが、彼の優勝についてどのような言葉で説明しますか?」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「序盤にホンダはベストと言えるバイクではありませんでしたから、彼には本当におめでとうと伝えたいですね。彼はチャンピオンシップを完璧にコントロールしました。また彼の限界域でのスピードというのは信じられないものがあります。このチャンピオンシップ優勝は彼の2つのMotoGPタイトルよりも重要なものになったと思います。本当におめでとうと伝えたいですね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「おめでとうと伝えたいですね。彼はチャンピオンシップの中で本当に頭を使っていたと思います。彼はプッシュ出来る時はプッシュし、そうで無い時はセーブして、ミサノでも4位でしたよね。彼らはチャンピオンシップを苦戦しながらこういった結果を得たわけですから、本当に素晴らしい仕事をしたと思います。チャンピオンにふさわしいと思います。それにチャンピオンシップで勝利しようとする時にレースで勝つのも簡単なことではありませんからね。」


Q

「今日はタイヤにとって厳しいと語っていましたが、その理由を教えてもらえますか?」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「どのレースでも同じシチュエーションです。自分達はリアに強烈なグリップがあるんです。ですから自分達は非常に速いんですが、フロントのグリップを維持するというのは簡単なことではないんです。また茂木はブレーキングサーキットですから、完璧なブレーキングポイントを逃すというのは実に簡単なんです。またコーナーに少しだけ速い速度で進入するという事も良くあるんです。それだけでミスに繋がる事があるんです。またミシュランでは白線を踏まないということが非常に重要なんです。ですからロレンソが転倒した理由は白線を踏んだからだと思いますね。今年はこうした事が非常に多く起きています。ですから自分はこうした考えに至っているんですが、ロレンソやヴァレンティーノのように大きなミスはしていないけれど、限界が非常に近くにあるので転倒してしまうんですよ。また限界を超える時というのもまた、感じにくいんですよ。」


Q

「今日の結果には驚きましたか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「ずっと努力してきたからそこまで驚きではありませんけど、表彰台が獲得出来たのは驚きました。今日はスタートが難しくて、その後はバイクの上でリラックスしてタイヤを温存することを考えていました。ヴァレンティーノとホルヘが転倒した後は、OKこれで3位だと思って落ち着いて、スズキに表彰台をもたらすことだけを考えていました。今日はチームが朝に素晴らしい仕事をしてくれたので嬉しいですね。とても速く走れるようになりました。ただまだ速くなれますし、バイクはまだ良く出来ます。さらに速く走れると感じています。」

ニック・ハリス

「OK、それではアンドレア、マーヴェリックおめでとう。」

※プレスカンファレンス第二部へと続く

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