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★MotoGP2016イギリスGP 予選後プレスカンファレンス翻訳

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予選のプレスカンファレンス翻訳です。日曜の予報は晴れという事で、タイヤの選択を中心にどのような走りとなるか、セットアップなどに関する質問が多いプレスカンファレンスでした。クラッチロー選手もロッシ選手のように新型シャーシを試しているとのこと。 f:id:teletele916:20160904144258p:plain

ニック・ハリス

「ポールポジションを獲得したラップでは雨が強まっていくのはわかっていたんでしょうか?」

カル・クラッチロー

f:id:teletele916:20160904144325p:plain 「いや、正直あのラップもセクター1はそれほど速いタイムでは無いと思っていて、数回危うい瞬間があって、それで次の周にプッシュしたんです。ただそこでターン1で危うく転倒しそうになりました。それでラップタイムを確認して、誰かがこれ以上のタイムを出してくるのであれば自分もプッシュしようと思っていたんですが、その後に雨が強くなったんです。ジャックが自分の目の前で転倒するのも見ましたしね。彼は既に怪我をしていますから、まずは彼の怪我は大丈夫かと心配をしました。で、その後に大きなスクリーンでマルクが転倒しているのが見えて、自分が再度プッシュしなければならないとしたら、非常に危険だなと思ったんですよ。他にも何人か転倒しているライダーもいましたしね。その後は必要があればプッシュするかと思って、流していた感じです。恐らく丁度良い時にプッシュ出来たんでしょうね。」

ニック・ハリス

「ドライでもタイムも素晴らしいですよね。」

カル・クラッチロー

「恐らく1周2周の間はドライでも実際のポジションよりも良い位置にいたと思います。ただハードのレースタイヤを履けばトップ5のタイムは出せるでしょう。問題はDucatiがいることですね。ホンダはここではウイリーが少なく、自分、ダニ、マルク、ティト、ジャックもそうです。ここではそこまで強力な加速が必要ではないので、明日ドライであれば競争力はあると思います。フロントにいられるように、天候がどうであれ100%を尽くします。ただ今週ドライでも速いというのは非常に嬉しいことですね。明日は良い状態で迎えたいですね。」

ニック・ハリス

「皆冷たい雨に打たれているのに、お客さんは素晴らしい形であなたを迎えてくれましたね。」

カル・クラッチロー

「本当に嬉しいですよね。あまり応援を気にしてはいないというと誤解を招くかもしれないんですが、自分達が世界で一番のスポーツだと信じているものに、イギリスのスポーツファンが夢中になってくれるというのは素晴らしいものです。木曜日にも温かい歓迎を受けて、昨日、そして今日もポール獲得ということで祝ってもらい、本当に嬉しいですね。」

ニック・ハリス

「カル、ありがとう。それではヴァレンティーノ今週は簡単なセッションでは無かったと思いますがフロントローを獲得しました。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

f:id:teletele916:20160904144357p:plain 「難しかったですね。今朝はバイクを色々と変更しようとして、ペースも上がり悪い感触では無かったんです。ただその後に新しいタイヤを履いた後に十分に向上サせることが出来ませんでした。(FP3で)トップ10に残れたのは単純にラッキーだったからですね。その後雨が降ったのは自分にとっては幸いで、FP4も同様でした。最初のセッティングはあまり良く無かったんですが、チームが素晴らしい仕事をしてくれて予選ではさらに快適に走る事が出来ました。カルの1:19.2というラップタイムを見た時は、その差が3秒ほどありましたから、「うわっ!」と驚きました。その時自分のボード見るとP5(5位)と出ていたので、彼がクレイジーなラップをしたんだとわかりました。その後自分も1:20.2秒を出して、まだカルには1秒ありましたけど、フロントローを獲得するには十分だろうと思いました。その後はコンディションが非常に危険な状態になっていきましたからね。ただこのフロントローというのは、明日晴れるとすると自分はあまりドライでは強くないので、重要になってきます。これに関しては自分達は作業をして向上していく必要がありますけどね。自分達のペースがあまりパッとしないのであれば、フロントロースタートというのは助けになります。」

ニック・ハリス

「選べるとしたら、明日はドライとウェットどちらが良いですか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「現状ウェットのほうが強いと言えますが、自分はいつだってドライが良いです。皆そうだと思いますけどね。ただドライでも強さを発揮する必要があります。今晩バイクにモディファイを加えることが出来ますし、明日は明日から晴れてウォームアップからセッティングを試したいと思います。タイヤの選択も明確に決まってはいませんからね。」

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノありがとう。それではマーヴェリック。遂にレインコンディションで良い結果となりました。」

マーヴェリック・ビニャーレス

f:id:teletele916:20160904144518p:plain 「ええ。最終ラップは素晴らしかったです。ターン1の入りはあまり良くない形だったんですが、出来るだけ良い形でラップを終えようと努力しました。ただ、正直FP4の後はフロントローが獲得出来るなんて思っていませんでしたね。作業をしてくれたチームに感謝しています。たった30分で自分がプッシュ出来るバイクを作り上げてくれたんです。ドライコンディションは今朝も本当に強い走りが出来ていました。フロント争いが最後まで出来る可能性は非常に高いと思います。」

ニック・ハリス

「スズキもあなたも雨の中での走行に苦戦していましたから、嬉しいでしょうね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「ブルノでは1ステップ向上した部分があったんです。ただFP4ではグリップを得るのが本当に難しかったんです。その後の予選ではとにかくプッシュすることにしました。バイクも大きく向上していましたしね。明日フロントローからスタート出来るというのは本当に嬉しいですね。これは実に重要なことですから。」

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノと同様にドライを希望しますか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「ええ、勿論ドライがいいですね。」

ニック・ハリス

「マーヴェリックありがとう。それでは以上がMotoGPのフロントロー3選手でした。フロアからの質問をどうぞ。」

Q

「明日はドライコンディションで初めての優勝のチャンスとなるかどうかわかりませんが、どのように考えていますか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「データだけで見るとそうですけど、レースにならないとわかりません。わかっているのはバイクが非常に上手く機能していて自分もこのトラックで良い調子だということです。フロントのフィーリングにも自信がありますし、これがこのトラックでは非常に重要なことです。最後まで戦う準備は出来ていますし、チャンスがあれば優勝を狙います。」

Q

「このトラックでドライの時に難しいものというのは?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「まずはタイヤが合っていないという問題があります。フロントはソフトで良い感ですが、レース全体を考えると難しいですよね。それ以外に試したタイヤだと、ライディングが難しくなってしまいます。これはリアに関しても同様です。ソフトはグリップしますけどレース全体では難しいでしょう。基本的にコーナーでエッジグリップが必要になるんです。そういうわけで、タイヤの選択が難しいんですよ。ですから明日の朝に何が出来るかを確認してみる必要があります。明日のウォームアップで20分走行した後に路面温度が20℃あってテストが出来ると良いんですが。」

Q

「先週はこの結果を出すのに6年かかったから、シルバーストーンには何のプレッシャーもないと語っていました。未だにそのように感じていますか?」

カル・クラッチロー

「そうですね。ただ最終的にはイギリス人の観客からこうあって欲しいというプレッシャーは感じますよ。それは当たり前のことだと思います。スペイン人ライダーにとってはバルセロナがホームグランプリといいますけど、誰もそこには住んでいないわけです。自分もイギリスGPでここには住んでいないわけですけど、やはりプレッシャーは大きいですしね。昨年もウェットでもドライでも良い感じだったんですが、自分が出来る事はベストを尽くすことだけです。」

Q

「FP3の始めにユーズドタイヤで良いタイムでした。タイヤの耐久性といった部分に集中しているということでしょうか。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「今日のFP3の初めは、ペースを理解するためにも重要でした。そしてレディングが自分のスリップストリームを使ってタイムを出していました。ビニャーレス、イアンノーネ、マルケスもスピードがありましたが、自分もそこまで離されてはいませんでした。ただ、その後7、8周走ってから問題が出始めたんです。レースでは20周走る必要があるんです。トップの3人イアンノーネ、ビニャーレス、マルケスはもう少しコンスタントに走行していました。ですからバイクをモディファイして、レース後半に強いバイクにする必要があったんです。」

Q

「あなたはレインだけではなくドライでも速いですが、ホンダはここ数戦でエレクトロニクスなどで向上したと感じますか?」

カル・クラッチロー

「エレクトロニクスに関してはそうでもありません。エレクトロニクスに関して向上したのは、4、5戦前のことです。現状は変わっていないと思います。ただホンダは現状本当に努力しています。今の状態だとバイクは乗りこなすのは本当に大変なんです。フィジカルが必要です。ただ最近はレインでもドライでもどちらでも、自分もマルクもダニも良い形でライディングしています。ホンダが本当に努力しているのはわかっていますし、自分達はホンダに自分達が得た情報を渡して開発を助け、早ければ今年が終わるまえに何かしら新しいものを試せると良いと思っています。来年に関してもそうですね。このエンジンに関する部分はそう簡単に向上出来るものではありませんからね。LCRがホンダから得ているサポートには本当に感謝していますし、自分達は本当にホンダに近いところで作業をしています。ミシュランとも共に少しづつ向上していると思いますしね。」

Q

「明日は晴れの予報ですが、普通はFP4でドライのセットアップを詰めるものですけど、今回の状況はより難しいと言えますか?」

カル・クラッチロー

「そうですね。自分達は異なるフロントタイヤを試したいと思っていたんですが、あの時点でのコンディションでは硬いフロントタイヤを試すのは難しい状況でした。真ん中のコンパウンドを試したかったんですが、ソフトは明らかに自分達にはソフト過ぎるのでミディアムを試したかったんです。明日は長いレースになるでしょうし、ほとんどの選手はスタートでアグレッシブに攻めた場合は他の選手には追いつかれたくないでしょう。とにかく明日の天候が半分ドライで半分雨とかいう事にならないように祈っています。現状は1戦ごとに雨が降っているような感じですからね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「まぁこれは誰にとっても状況は一緒ですからね。ただここで速い選手に関しては、ここで問題を抱えている選手よりも有利なわけです。ただ特にタイヤチョイスに関しては、午後を使ってノーマルコンディションでタイヤがどのように働くかのテストが必要でした。ですから明日のウォームアップは晴れていて欲しいですね。ミディアムやハードを試せるかどうかはわかりません。その後は決断を下さねばなりませんが、正しい選択をするにはリスクを冒し、ラッキーでもある必要があります。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「FP4ではエレクトロニクスの働きかた、どのタイヤを使用するかなどを決める必要がありますが、明日のウォームアップではかなり色々とやることがありますね。」

Q

「明日は路面にあまりゴムが載っていない状態ですが、それがタイヤチョイスにどの程度影響しますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「大きいですね。普通は金曜にゴムが路面に載ってコンディションが良くなっていくものなんです。ただ明日はまるで金曜からリスタートするような状況ですから。これは皆にとって問題になる可能性がありますね。タイヤの選択、タイヤの働きにもよりますけど、状況は皆一緒です。」

Q

「明日はフロントロースタートで、Ducatiはストレートで速いですが、これが明日のオープニングアップの走り方に影響しますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ええと、どういう意味かな?」

Q

「彼らはストレートでスリップストリームについて一気に抜いて来ると思うんですが。。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「あーなるほど。特に変わることはないと思います。確かDucatiが3列目からスタートするというのは嬉しい事です。特にイアンノーネは本当に速いですからね。とは言え、自分も良いスタートをして最大限プッシュする必要があります。ただどうなるかはわかりません。この問題を避けるのはとても難しいですから。自分に良いペースがある事を祈っています。」

Q

「ここで新しいシャーシを使用しているようですが、その新しいシャーシはレースで使用しますか?そうであればライディングへの影響はどの程度のものでしょうか?」

カル・クラッチロー

「ええ、新しいシャーシを使用しています。HRCとホンダがこのシャーシを評価して欲しいと言ってきたんです。予選で使用しましたが、まだレースで使用するかは明確に決めていません。フィーリングは良いですね。ある方向には良いんですけど、シャーシに関してはある一方向に良いと、別のどこかでダメになるものですから。多分明日使用するでしょう。」

Q

「何がスズキをこのトラックで速く走らせているんでしょう?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「スズキのバイクは高速コーナーで速いんです。それにこのトラックでは方向転換を素早くする必要もあります。それにブルノでは加速面についてかなり作業をしましたし、自分達は1日ごとに良くなっているんです。タイヤに関してしっかりとコントロールすることは大事だと思っています。明日は大変なレースになると思っていて、レースの最後にはタイヤの管理が必要になるでしょう。」

Q

「明日はドライでも強いという事を期待しているわけですが、ある名前を忘れていると思います。明日はロレンゾが脅威になると思いますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「まず最初に、明日強い走りが出来れば良いと言ったんですけど、FP3まではビニャーレス、イアンノーネ、マルケスがドライでは速いペースを持っていました。ロレンゾは自分と同じく苦戦していました。彼はニュータイヤで良いラップをしていましたが、ペースに関しては素晴らしいと言える感じでは無かったですよね。ただこれはチームとどういう方向で作業をするかです。彼が良い形で仕上げてくれば、当然明日のレースでも速いでしょう。」

ニック・ハリス

「皆さんありがとうございました。」