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★MotoGP2016イギリスGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

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イギリスGPの木曜日のプレスカンファレンスの翻訳です。イギリスということで、やはり天候が話題となりましたが、当然ドライを望むファクトリー勢、クラッチロー選手と対象的に、雨でファクトリーに対して一発逆転を狙うラバティ選手、バルベラ選手は揃って雨を希望しています。ロレンゾ選手は世界中に隠し子が?というクラッチロー選手お決まりのジョークも飛び出し、楽しい雰囲気のプレスカンファレンスとなりました。 f:id:teletele916:20160903100606p:plain

ニック・ハリス

「今日は良い天気ですが、これが今週ずっと保ってくれる事を願うのみですが、今週はMotoGP世界選手権第12戦となります。センターにはマルク・マルケス。今シーズン3勝、現在チャンピオンシップリーダーで、2位に対して53ポイントの差をつけています。シルバーストーンでは125ccで2010年に優勝、MotoGPクラスでは2014年に優勝しています。横にいるヴァレンティーノ・ロッシは現在チャンピオンシップ2位。今シーズン2勝、ブルノでは2位を獲得、昨年はここで優勝しています。そしてマルクの左には現在の世界チャンピオンであるホルヘ・ロレンゾ。チャンピオンシップ3位。今シーズン3勝、シルバーストーンでは素晴らしい記録を残しています。MotoGPでは2010年、2012年、2013年に優勝しています。ヴァレンティーノの横にはエクトル・バルベラ。現在チャンピオンシップ9位、今年はアルゼンチンで5位、ブルノでも5位。最初のグランプリレースの優勝を125ccで2003年にイギリスGPで上げています。勝利の場所はここではなくドニントン・パークでした。反対側にはカル・クラッチロー。現在チャンピオンシップ10位。今シーズンは2度の表彰台を獲得。イギリス人ライダーとして最高峰クラスで35年ぶりに優勝したライダーとなりました。ブルノでは優勝、ここではWSBKで2度優勝しています。MotoGPでは少し安定しない結果となっています。反対側にはユージン・ラバティ。チャンピオンシップ11位、今シーズンの最高位はアルゼンチンの4位です。ここではワールドスーパースポーツで優勝。WSBKで4回表彰台を獲得しています。まずはチャンピオンシップリーダのマルケスから始めましょう。ここはフラットで開けたトラックとなっていますね。」

マルク・マルケス

f:id:teletele916:20160903100841p:plain 「日曜が今日のような天候であれば良いんですけどね。いずれにせよ、ここはドライコンディションであればフィーリングが良いサーキットで、競争力が高いサーキットです。たただ、ホルヘも同様に速いですよね。ただ自分達はガレージで自分達と、バイクに集中していきたいと思っています。そして自分達のベストを尽くしていきたいと思います。雨が降る可能性もありますが、その場合は今までのように走っていきたいと思います。レースに関してはこのトラックはバンピーでバイクの方向転換が重要になることはわかっています。ただ明日良い形でスタートして、同じように週末を戦っていきたいと思います。」

ニック・ハリス

「これだけ大きなリードがあると注意して走らなければいけませんね。」(※この部分の訳、少し怪しいです。)

マルク・マルケス

「メンタリティとしてはポイント差があまり無い状態でのレースと同じですけどね。自分の100%の走りをしようとしますし、プッシュしようとするでしょう。今はバイクとのフィーリングが良いんですけど、これこそが最も重要なことなんです。競争力がありますし、メンタリティは一緒です。最大限までプッシュしようと思っています。それでどうなるかですけど、今はチャンピオンシップで重要な局面にいるということを理解する必要があります。今回シルバーストーンで来週はミサノで、出来るだけ同じレベルをキープしようと思います。」

ニック・ハリス

「ブルノでのテストでは、バイクを今年のチャンピオンシップの最後に向けてしっかりと仕上げるということに注力したんでしょうか。」

マルク・マルケス

「そうですね。自分達の最大の問題である加速の部分を理解することに務めました。どのように向上出来るかというところに集中したんです。今年もそうですけど、来年のことも考えてでした。かなり大きな変更を加えて0.1秒を得ようとしたんです。良い部分もあったんですが、全体のパッケージを考えると一番良かったのは週末に乗っていたものでした。ただこのサーキットでもいくつかのアイディアを利用しようと考えています。」

ニック・ハリス

「ありがとう。それではヴァレンティーノ。シルバーストーンは天候ということではなく、結果という意味で嬉しい思い出があるサーキットですね。ただ、ここは簡単なサーキットではないでしょうし、他のサーキットとは大きく異なりますよね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

f:id:teletele916:20160903100902p:plain 「このサーキットは個人的にはシーズン中で最も難しいサーキットです。2010年は2009年のムジェロの怪我から復活していない状態でしたし、Ducatiでは本当に大変な2年間んを過ごす事となりました。自分も遅かったですから、トラックのフィーリングは最高と言える状態ではありませんでした。それから徐々にフィーリングが良くなってきていますが、ここはシーズン中で最も長く、最も難しく、高速なサーキットです。昨年は素晴らしい勝利でしたけど、雨の中でのレースでした。ドライコンディションでも悪くは無かったんですけど、マルケスとロレンゾは自分よりも少し速かったですね。向上を続けていく必要がありますし、小さなコツをもっと理解していく必要があります。そして全てのトラックで強い走るをしたいと思います。」

ニック・ハリス

「昨年、そしてブルノでも雨の中素晴らしい走行でしたが、やはりドライのほうが良いですか。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「昨年は雨の中で非常に強さがあったと思います。ただ個人的には、そしてライダーのほとんどがドライを望んでいるでしょう。何が起きるかの予想が付きますし、それに単純にもっと楽しいですしね。ですから過去2戦上手くいったように集中してレースに備えたいと思います。表彰台を争う事が出来ると思います。」

ニック・ハリス

ブルノで試したシャーシは気に入ったようですが、ここで使用することになるのでしょうか?

ヴァレンティーノ・ロッシ

ええ。ブルノのテストはとてもポジティブでした。ペースも良くて楽しめましたね。新しいウイングやシャーシを試して良いフィーリングを得ました。まずは明日試してみてというところですが、練習走行の中で実際に使えるのかを確認してみようと思います。」

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノありがとう。それでは現在のチャンピオンであるホルヘ・ロレンゾに聞きましょう。ここでは3度優勝していますが、このサーキットはあなたに合っていると言えるでしょう。高速で流れるような作りのサーキットですね。」

ホルヘ・ロレンゾ

f:id:teletele916:20160903100926p:plain 「2010年に初めてここで走ってみて、良い感触でした。最速ラップも獲得しましたし、勝利もしました。2012年、2013年もそうでした。昨年は雨の中4位でしたが、優勝したライダーからは5秒でしたのでそこまで悪くはないと思います。ここはヤマハに合っていると思いますが、方向転換も多いですし、シケインもありますし、高速コーナーもあります。それに自分のライディングにも合っていると思います。ここは非常に長く、様々な種類のコーナーがあります。今年はミシュランと新しいエクトロニクスによって、ここ5年から6年の走りが出来るかどうかというところでしょう。」

ニック・ハリス

「オーストリアではすばらしい走りでしたが、ブルノでは散々な走りでした。」

ホルヘ・ロレンゾ

「ブルノではドライであれば最も早いペースを持っている選手であったと思いますが、雨が降ったことによりタイヤが変更になり、リアにハードを履きました。雨が止んだ後はもっとも早いペースで走ってポジションを回復していったと思いますが、フロントの問題で止まらざるを得ませんでした。あそこで表彰台を獲得していれば登り調子だったでしょうね。いずれにしてもドライで速く走るということです。ドライであれば優勝出来るポテンシャルはありますから、少しづつレインのフロントタイヤにフィーリングを感じられないという問題を解決していきたいと思います。そして少しづつ改善を続けて近づいていくことが出来ると思います。」

ニック・ハリス

「ホルヘありがとう。それではヴァレンティーノの右にいるエクトル。今シーズンは今までのところ素晴らしいですね。ポイントを獲得出来なかったのは僅かに1戦のみです。今までのMotoGPシーズンの中でベストではないでしょうか。」

エクトル・バルベラ

f:id:teletele916:20160903100944p:plain 「ええ。確かにそうです。6年間MotoGPで走ってきて、ファクトリーに近いバイク、同じようなバイクでレースが出来ているのは今年が初めてではないでしょうか。チームとの関係も最高ですしね。キャリアの中でも良い瞬間なんだと思います。ここ3戦は予選、決勝も素晴らしい結果を残せていると思います。ただ、もっと素晴らしい結果が獲得出来ると思っています。」

ニック・ハリス

「キャリアで初めての優勝は13年前のドニントンパークで開催されたイギリスGPでした。」

エクトル・バルベラ

「ええ。イングランドは大好きなんです。初優勝した場所ですから、その記憶はずっと残りますよね。ただシルバーストーンも好きなんです。13年経ってまた違う状況にいますけど、ここでもまた素晴らしい結果が残せるかもしれません。特にウェットコンディションであればプライベート機とファクトリー機の差が縮まりますからね。クラッチローもブルノで勝ちましたし、ジャック・ミラーもそうです。レインのほうがプライベート機には有利でしょう。」

ニック・ハリス

「カルもジャックも雨の中でファクトリーバイクに勝ちましたが、やはり雨である必要がありますかね。」

エクトル・バルベラ

自分は雨のほうが良いですね。ただ雨のタイミングはコントロール出来ませんからね。ただドライコンディションであってもフィーリングは良いですし、オーストリアでは良い位置でしたが、ライドスルーを受けました。恐らく6位か7位は可能だったと思います。ただ6年間難しいシーズンを過ごしてきて、自分の走りには自信があります。雨の中であればかなり速いライダーだと思っています。」

ニック・ハリス

「エクトルありがとう。さて、カル、とても忙しい状態だったと思いますが、ブルノの後に娘とルーシーの元に、最高峰クラスの優勝ライダーとして戻ったんですよね。」

カル・クラッチロー

f:id:teletele916:20160903101010p:plain 「まぁ家に帰ればすぐに現実に戻って、おむつを替えて、赤ん坊にミルクをやってという状態で、パーティーをやるとかそういう感じでは無かったですよ。次の日にテストがあったのでチームとも祝う時間がなく、家に帰れたというのは良かったですよ。家に帰ってルーシーや子供、友人と過ごしました。サイクリングをして、それからシルバーストーンに来たわけですけど、ブルノの勝利で多くの人がここにも集まってくれたわけで、これはイギリスの文化にとっても、ライダーにとっても、チャンピオンシップにとっても素晴らしい事です。多くの人が今週のレースを楽しみにしていると思います。」

ニック・ハリス

「シルバーストーンはWSBK時代は素晴らしい成績を残しており、MotoGPは昨年の転倒など、良い結果と悪い結果が混ざったような形ですね。」

カル・クラッチロー

「MotoGPではそれほど悪い成績ではないと思いますよ。医務室に行った時にもらえる薬は最高なんで、自分の中では勝ったも同然ですよね。ま、自分でバッドラックを作ってしまっているんですけど、サーキットのレイアウトとしては好きではありませんね。ただ素晴らしいイベントですから100%の力でプッシュしますよ。今年は良い形でレースをしたいと思いますし、皆が良い状態でレースが出来ると良いですね。現在は特定のライダーはドライでもレインでもどちらでも速いですが、とにかく自分がドライを望んでます。あのレースの後で、皆が自分は毎戦雨だと良いと思っているんだろうと思ってますが、自分は毎セッションドライだと良いとずっと思っているんです。日曜も来週も100%で走りますが、LCRホンダでホームのファンの前で良い走りをしたいと思います。」

ニック・ハリス

「ママと娘は、パパを助けてくれるという感じでしょうか?」

カル・クラッチロー

「ええ、そうですね。自分がプレスカンファレンスにいるというのも知ってますが、彼らがいるっていうのは良いものですね。子供が出来たら集中出来なくなるって皆言いますけど、子供が生まれてからずっと速く走れていますから最高ですね。それに娘はバイクが好きなんですよ。バイクを見てすぐに色々と周りを見回してましたから、彼女の父親がモータサイクルレーサーだっていうのは良いですよね。」

ニック・ハリス

「カルありがとう。それでは反対側のユージン・ラバティ。素晴らしいシーズンを過ごしていますが、今年がもしかすると最後のイギリスGPとなりますか。ここ数週間でとても大きな決断をしました。」

ユージン・ラバティ

f:id:teletele916:20160903101031p:plain 「ええ。自分の人生の中で最も難しい決断でした。去年は大変な1年でしたが、今年は大きく向上することが出来ました。勿論このまま向上を続けていきたかったんですけど、これがやはり最も重要なことなんですが、マシンの事情で上手くいきませんでした。ですから来年はWSBKに戻ります。この選手たちと過去2シーズン共に走る事が出来たのは素晴らしいことでした。」

ニック・ハリス

「オーストリア以外では全てポイントを獲得するという素晴らしい走りですね。」

ユージン・ラバティ

「オーストリアは最後の最後まで最高だったんですが、最終コーナーで最悪のことが起きてしまいました。夏休みの後は非常にバイクの上でも快適に走っていて、ブルノではウォームアップで素晴らしい調子でしたし、少しの間でもマルクの次に名前があったというのは素晴らしいことでした。彼らはドライであれば、何が起こるかわかりやすいからドライを望んでいますけど、自分は反対で雨が降って欲しいですね。何が起こるかわかりませんから。(笑)

ニック・ハリス

「シルバーストーンではWSSで勝利、WSBKで表彰台を獲得していますが、好きなサーキットですか?」

ユージン・ラバティ

「イギリスのサーキットの中では最も好きなコースの一つです。ドニントンパークはあまり好きではないので、ここにイギリスGPが戻った時は嬉しかったですね。高速で流れるような作りで、Ducatiエンジンは強烈ですからね。」

ニック・ハリス

「ユージンありがとう。来年はWSBKでの幸運を祈っています。それでは私からは以上です。フロアからの質問をどうぞ。」


Q

「ヴァレとホルヘに質問です。2006年ヘイデンよりもポイント上はかなり後ろにいましたが、そこから大きく巻き返しました。その時と比べて状況はどのなのか?そして2013年、ホルヘはマルケスに対してそうして状況でした。その頃と比べてマルケスはどのように変わりましたか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「2006年は確かにニッキーから大きく離されていて、似たような状況でした。自分はタイヤに問題があってついてませんでしたし、確かラグナ・セカでエンジンも壊れたんですよね。ただいずれにしても今の状況に比べるとポイントの差は小さかったと思います。確かその事は40数ポイントだったはずです。ただ毎シーズン状況は異なっていて、マルケスに対してここまでのポイント差を回復するというのは、かなり難しいと思います。自分はとにかく自分、そして今週末に集中する必要があると思います。バイクとチームに集中して最大限の走りをすること、ポイントを獲得して、表彰台を獲得して、出来る限り強い走りをシーズン最初のようにすること。より多くのポイントを獲得してミスを減らすこと、シチュエーションを理解して正しい選択をすること。その後は最後になるまでわかりませんが、いずれにしても楽しめると思います。残り7戦。その殆どは自分が好きなトラックですし。いずれにしても表彰台、優勝をかけて争うというのは良いものです。チャンピオンシップがどうなるかは今後わかるでしょう。」

ホルヘ・ロレンゾ

「2013年はマルクに対しては50ポイントにいかないくらいの差だったかと思います。その後フィリップアイランドで彼らがピットボードに関連するミスをしたおかげで25ポイントを獲得する事になり、ヴァレンシアは接近して迎える事が出来たのでラッキーでした。バイクもホンダに対しては少し劣っていましたから、経験があるサーキットでは自分も速く走れましたけどね。今年は状況は逆で、トラックによるとは言ってもタイヤ、エレクトロニクスを考えても、ホンダよりはバイクが速い状態です。ただ今年は少し不運だったのと、雨の中で非常に遅いという問題があるんです。マルクに対して多くのポイントを失ってしまいました。ですから恐らくドライのレースであればチャンピオンシップをリード出来たと思いますが、こうして雨のレース3つ、4つとあり、アルゼンチンでのミスもあって、チャンピオンシップ優勝からは遠い状態にいます。ただタイヤとエレクトロニクス、特にタイヤ、後はトラックコンディションによっては何事も起きると思いますし、チャンピオンシップはまだ終わっていません。今はチャンピオンシップを考えずとにかく速く走ること、そして勝つことを考えています。そしてこことミサノでポイントを回復することが出来れば、チャンピオンシップ優勝の可能性も、より現実味を帯びてきます。」


Q

「これだけのポイント差を気付いて嬉しいことと思います。今年のマルケスはより成熟で、ヤマハのほうが速い時は堪えるレースが出来るようになったと言われています。ただ今後も戦い続けていくと語っていましたが、これはチームとの戦いだとも思います。(※チームはあまり無茶をして欲しくないので)こことミサノでヤマハが勝ったとしたら、どうするんでしょう?」

マルク・マルケス

「まだレース数はありますし、今年はクリティカルな状況で今までと違う選択をしています。ただリスクを取らなければいけない時はプッシュする必要があります。ただ自分は毎戦完走する必要がありますし、これは難しいことです。ただ多くのポイント差はありますので、同じメンタリティでレースを続ける必要があります。ムジェロとモントメロでもっと勝利の可能性があればプッシュする必要がありました。そして最終ラップで勝利出来るか、どの順位が最も良いのかを考えることになります。ただ木曜日に関しては、ここで勝つというメンタリティです。その後でウォームアップを迎えて、ここで勝てるか、完走を選ぶかを考えるんです。ただ、まだ多くのレースがありますから、何事も起きえます。53ポイントは大きなアドバンテージですけど、簡単に失う事もあります。」


Q

「ホンダの弱点は加速ということですが、このトラックは多くの加速ポイントがあります。これがホンダにとって良い結果を生み出すことに繋がると思いますか?」

マルク・マルケス

「確かにここには3つの大きな加速ポイントがあります。ただオーストリアのレッドブルリンクなどとは違う形です。あそこでは加速は2速からですが、ここでは加速は3速からになります。コーナーの中頃で既にかなり速度が乗っている状態です。ですからそれを考えると、自分達には少し良い状況だと言えます。今のところはこうしたメンタリティです。確かにこうした弱点があるのは事実ですけど、この事に関してあまり話したくはありません。自分達にも強い点がありますから、そこでタイムを挽回出来ると思います。

カル・クラッチロー

「確かに加速では苦戦しています。ただ自分の一番の問題はコーナーエントリーでしょう。ただ加速が悪いというのが影響して、今年はコーナーエントリーがあまり上手く行かないんだろうと思っています。ただマルケスと同じで、既に悪いことがわかっていることを考えて週末を迎えるより、もっとポジティブな事を考えています。ここでは回りこんだコーナーが多いですし、その後にはコーナに続くストレートがあり、ミサノのように低速ギアから加速するコーナーもあります。ただこうして週末を迎えるにあたって、デビッド、あなたが指摘するまではあまり考えていませんでした。」


Q

「なぜイギリス人ライダーは、MotoGPよりもSBKで成功することが多いのでしょう?そしてイギリスで過去20年で最も有名なライダーは誰でしょう?」

カル・クラッチロー

「どちらの質問もなんともわかりませんね。スーパーバイクは恐らく他の国に比べて、グランプリレースで戦う機会を与えられないからでしょうね。国内選手権もスーパーバイクベースですし、あとは天候でしょうね。自分達はあまり暑いサーキットでの走行経験を詰めないんですよ。今週もこうした天気ですしね。過去20年で有名な選手というのはまったく検討もつきませんね。ここ20年の選手もわかりませんし。自分が言えるのは自分は100%の力で走っていて、ナンバーワンイギリス人ライダーになるということではなくて、ここにいる皆、グリッドにいるライダーに近づこうとしているんです。この15年レースに捧げてきましたからね。自分がベストだなんて事は言いませんけど、そうだといいですね。今週末の終わりに教えて下さい。」


Q

「ドイツで2位、ブルノで優勝しましたが、既に次の子供の事も考えているんですか?」

カル・クラッチロー

「面白いね。丁度ホルヘが、子供が自分を速くするんだったら12人くらい作ったほうが良いって言ってたんですよ。(笑)」※会場爆笑

ホルヘ・ロレンゾ

「世界中で?(笑)」

カル・クラッチロー

f:id:teletele916:20160903101052p:plain 「だから自分は彼に、キミは既に世界中で既に12人くらい子供がいて、自分では気付いていないんじゃないの?って言ったんですよ(笑)※会場大爆笑(マルケス選手、横で声を上げて笑いだす。)いや、わかりませんけど、オーストリアではジャンプスタートしたんで家に速く帰ったんですよ。ただ、ホルヘも数年前にテキサスで同じ事をやってますよね(笑)まぁ今のところはまだ予定はないです。今の子で十分ハッピーです。ありがとう(笑)」


Q

「エンツォ・フェラーリはライダーが子供を持つと遅くなると話していたのを知っていますか?あなたはなぜ当てはまらないんでしょう?そしてこの言葉に対してどう思いますか?」

カル・クラッチロー

「だからメルセデスがチャンピオンシップをリードしてるんですよ(笑)ただその言葉には証拠がありませんよね。この速い連中が子供を持った時にどうなるか見てみたいですね。ただドヴィは子供がいますけど、彼は毎年とても速いですよね。こうした言葉は信じられませんね。」


Q

「MotoGPのインタビューで、昨年はしたことのツケを払っているというような言葉がありましたが、これは一体どのような意味でしょうか?個人的はあなたはトラック上で今年はさらに戦闘力が高いように思えるのですが、シーズンの前半で疲れてしまったということなんでしょうか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「昨年は特にシーズン後半で大変な状況でした。シーズン全体もそうでしたけど、本当に接戦でしたからね。トラックに最高の状態で行き、ミスが出来ない状況でした。それに昨年はああした形で負けてシーズンを終えるというのは、特に冬にはツライものがありました。その後シーズンスタートに備えて準備をしましたが、今シーズンはレースの中で2つミスをしたレースがありました。レースによりオープンマインドで挑もうとして、時には簡単に勝てる時もあれば、もっとミスをしてしまう時もあります。ただ昨年は本当に努力を重ねた末に負けてしまったわけで、負け方もああした形でしたので、その翌年に向けては最高とは言えない状況だったんです。」


Q

「あなたの同僚の数人は、あなたの予選の走り方を批判しています。あなたは誰かのスリップストリームを常に狙っているというものですが、これに対してはなんと回答しますか?」

エクトル・バルベラ

「予選ではライダーは皆同じコンディションです。全て使える手を使って速く走ろうとするわけです。ただこれは自分だけではなくて、皆がやっていることだと思いますよ。


Q

「MotoGPで2年過ごした後にWSBKに挑戦するのは何が一番大きな挑戦となるでしょう?」

ユージン・ラバティ

「またあそこに戻って勝利をするというのが最優先事項ですけど、一番問題となるのは、同じライダーが同じバイク、同じチームに残っているということですね。彼らはどんどん強くなっていくわけですからね。自分は新しいパッケージで参戦するわけですから、戦闘力を発揮するまでに時間がかかるでしょう。カワサキやDucatiは年々強さを増していますよね。彼らの安定感たるや凄いものがありますからね。ジョナサン・レイなんかは、ほぼ毎戦表彰台ですから。自分もそうした強さを見つける必要があります。」


Q

「今年はよりオープンマインドでレースをしようとしているという面白いコメントがありました。レースをオープンマインドで行なうというのはどういった意味でしょう?もっとリスクを取るのか、チャンピオンシップを考えないということなのか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「まずは今年はタイヤに関して、誰もがミスをする可能性が高いと言えます。昨年はブリヂストンも問題があり、ミシュランよりも問題が大きかったトラックもありました。ただフロントに関してはブリヂストンのほうがより安全でした。ですから今年は皆にとってより難しいと言えるんです。自分がオースティン戦を迎えた時は、確か25戦ノーミスの状態だったんです。20戦、21戦となってくると、そろそろミスるかもなとか、考えてしまうんです。ですから皆にとってシーズン全体をミスなく過ごすというのは難しいものなんです。またチャンピオンシップをポイントを気にせず考えると、昨年は常に自分がフロントにいて、毎戦数ポイントで戦っていました。ですからそのアプローチは異なっていました。今年はポイントを負う展開でリスクも冒さねばなりません。特にムジェロでエンジンが故障した後は特にね。そんなこともあってミスを簡単にしてしまうんですよ。」


Q

「2010年以降、マルク、ホルヘあなた方2人がここで最も成功しているライダーです。今年はタイヤやエレクトロニクスなど大きくことなりますが、その経験が今週に役立つと思いますか?」

マルク・マルケス

「自分が初めてMotoGPクラスで走行した時は、最終コーナーでホルヘに負けてしまいました。2014年はまたしてもホルヘに負けてしまいました。昨年は雨でしたけど、ドライコンディションであれば、自分とホルヘが最も強い選手であることは間違いないでしょう。今年はミシュランタイヤにエレクトロニクスと何もかも違いますから、違った週末になることもあるでしょう。ただ自分達はまた高いレベルの走行をドライで披露しようとするでしょう。雨であればどうなるかというところですが、ここではホルヘは本当にタフな相手だと思います。」

ホルヘ・ロレンゾ

「マルクが言ったように、自分達が今年までここでは最速のライダーでしょう。ただ毎年違うわけですし、今年は新しいタイヤ、新しいエレクトロニクスですから、何が起きてもおかしくはないわけです。ただドライであればどちらも速いでしょうし、二人共トップ争いが出来るでしょう。」

ニック・ハリス

「それでは皆さんありがとうございました。」