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★MotoGP2016ブルノGP 予選後プレスカンファレンス翻訳

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さて、ブルノGPの予選後プレスカンファレンスの翻訳をお届けします。マルケス選手はペース向上にウイングレットが役に立ったと語っています。またリアブレーキの使い方に関するマルケス選手、イアンノーネ選手の話は非常に興味深いです。マルケス選手はウイリーを抑えるためにストレートでもリアブレーキを使用しないといけないんだとか。。 f:id:teletele916:20160821094137p:plain

ニック・ハリス

「素晴らしい予選でした。ポル・エスパロガロとヴァレンティーノ・ロッシが前方にいながら驚くべきタイムとなりました。」

マルク・マルケス

f:id:teletele916:20160821094216p:plain 「午前中のロレンゾのタイムが凄かったので、今日は予選の前は1列目であれば良いなと思っていました。ロレンゾと同じようなラップタイムが出せるとは思っていませんでしたからね。今日の走行は良かったと思います。最終コーナーでオーバーテイクもありましたし。正直ヴァレンティーノのスリップストリームについて走行したのが、ポールポジション獲得の大きな助けになりました。ですからポール獲得は嬉しいですけど、それよりもFP4のほうが嬉しいですね。今週はずっとユーズドタイヤで苦戦していましたからね。FP4でセッティングを変えたことで、56秒台中盤で走れるようになりましたから。これはロレンゾやイアンノーネと同様に良いタイムです。明日がドライであれば最低でも表彰台、可能であれば優勝を狙いたいと思います。」

ニック・ハリス

「天候については皆定かでは無いと思っているわけですが。」

マルク・マルケス

「予報ではウォームアップは雨模様ですね。レースではドライになるよですが、もしもウェットであればウェットタイヤでベストな走行をするという事と、レースを完走するという事が重要ですね。ドライコンディションであれば競争力があるのはわかっていますし、レインコンディションであればどうなるかですね。」

ニック・ハリス

「昨日のFP2のターン13ではバイクを最後まで離しませんでしたが、何が起きたんでしょう?」

マルク・マルケス

「昨日は大きな転倒を免れました。ただ2014年のほうが大きな転倒になり得たわけです。あそこで転倒しかかった時はカメラが自分を追ってくれてると良いなと思っていました(笑)カメラマンはしっかり自分を追ってくれていたので、あれはファンにとって良いショーになりましたよね(笑)ただ繰り返したくはないですね。ああいうセーブをするには同時にラッキーじゃないといけませんから。」

ニック・ハリス

「マルクありがとう。それではホルヘ、今までのところ良い週末ですね。ポールポジション獲得はなりませんでしたが、良いペースで走っています。」

ホルヘ・ロレンゾ

f:id:teletele916:20160821094327p:plain 「午前中にあのラップタイムを記録して、その後に前にいるライダーのせいでスロットルを閉じなければならなかったんです。午前中のペースから考えて正直もう少し良いペースで走れると思っていました。午後は気温が少し上がったしまったことと、2本目のタイヤではブレーキングが遅くてアグレッシブになり過ぎたんでしょう。アクセルも開けすぎていたかもしれません。とにかく向上する事が出来ませんでした。マルケスのラップタイムは驚くべきものでした。彼がこんなに速いタイムを出すとは思っていませんでした。彼の前にいたライダーの助けがあったのかもしれませけどね。今日はポール獲得を予想していましたが、2位でも悪くはありません。オールドタイヤでも良いペースだというのがわかっていますし、レースの中でコンスタントなペースが維持できるというのもわかっていますから。明日がドライになるかというところですが、ドライであればレースに対して準備は出来ています。」

ニック・ハリス

「ホルヘありがとう。それではアンドレア・イアンノーネ。アレイシ・エスパロガロをフロントローから叩き落とす結果となりました。」

アンドレア・イアンノーネ

f:id:teletele916:20160821094409p:plain 「今日はFP4で良いペースが出ていたんですが、新しいタイヤを履いてラップタイムを出すのが難しかったので、この順位は嬉しいです。本当に限界に近いところでライディングしていて、ラップタイムを向上するのは簡単ではないとわかっていましたからね。最後は100%でプッシュしてタイムを向上出来ましたが、MotoGPクラスでは列目でのスタートが本当に大事ですから嬉しいです。特に明日はヴァレ、マルク、ホルヘが良いペースですしね。明日は彼らと戦う良いチャンスだと思います。」

ニック・ハリス

「レースペースに関してはかなり作業をしたんでしょうか?」

アンドレア・イアンノーネ

「ええ、かなり頑張りました。良いペースですが100%で走る必要はありません。これは非常に重要だと思います。ただホルヘ、マルク、ヴァレは非常に速いですから明日はとても難しいレースになるでしょう。ただこれがMotoGPですよね。」

ニック・ハリス

「アンドレアありがとう。それではフロアからの質問をどうぞ。」


Q

明日はフラッグtoフラッグレースになる可能性もありますが、これはザクセンリンクではあなたが十分に準備できていなかったシナリオだと思います。明日に関しては既にこうした事を話し合ったのかもしれませんが、何が最も最適なオプションでしょう?」

ホルヘ・ロレンゾ

「ええ。今日この後フラッグtoフラッグの可能性についても話し合う必要があります。」


Q

「あなたのライディングスタイルは非常に滑らかですが、あなたのライディングと彼のライディングを比べてみていかがですか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「え?誰?彼のこと?(ザルコのほうを向く)ええ。彼はスムーズですよね。ボディポジションは違いますけどね。特にブレーキングでは顕著です。あとコーナリングでは自分のほうがボディをコーナーの内側に入れますよね。でも彼は本当にスムーズですね。彼の場合はコーナー進入でもう少しスライドしていると思いますけどね。自分のスタイルはエディ・ローソンやコシンスキーのほうに近いですね。ザルコよりも。」


Q

「ポルとヴァレンティーノの後ろで走っていた時は、多少はタイムを失ったんでしょうか?」

マルク・マルケス

「ポルの後ろについていて最終コーナーでは少し失ったと思います。ただ彼らの後ろで走ってスリップストリームを多少使えたことのほうが大きかったと思います。もちろんタイムはいつでも向上出来るものですし、ベストラップとセクターのベストタイムを組み合わせればそうですけど、ポールポジションが獲得出来るとも思っていませんでしたし、このラップタイムが出るとも思っていませんでした。普段は1人で走るものですけど、今回はこのスリップストリームがポールポジション獲得の助けになったのかもしれません。」


Q

「明日は何人でトップ争いをすることになりますか?ヴァレンティーノとイアンノーネはあなたほどのペースは無いようですが。」

マルク・マルケス

「1周だけのペースでみればギャップは大きいですが、レース全体、そしてレースペースで考えれば自分も遅いんです。今日はFP4でホルヘのペースから0.1秒台の遅れで済んでいたので嬉しかったんです。そして今日の午後はユーズドタイヤでさらに良い感触でした。セッティングも良くなりましたし。ですから明日は4人から5人のライダーでの戦いになるでしょう。ヤマハの2人にイアンノーネ、それからビニャーレスも忘れてはいけません。彼もレース前半はフロントにいるかもしれませんから。自分達は加速で失っている部分が多いので、1列目というのは非常に重要です。コーナーでも妥協出来るセッティングを見つける事が出来ると思います。」


Q

「今日あなたが新しいクルーチーフを来年迎える事が明らかになりましたが、クリスチャンとは何度か共に働こうとした事がありましたが、遂に彼に決まって嬉しいですか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「確かに確定したことですけど、来年の事はヴァレンシア以降にお話したいと思います。」


Q

「昨日のレースペースはそれほど速くありませんでしたが、FP4では何を改善したんでしょうか?この時のペースはホルヘ、アンドレア、ヴァレンティーノに接近していました。」

マルク・マルケス

「昨日はエレクトロニクスだとか他の内容により注力していたんです。ただあまり好みでは無かったので元に戻しました。その後このサーキットであればウイングを使用することに可能性があるとわかり、ウイングを使用したところ少し向上する事が出来ました。それでセットアップも向上することが出来ました。タイヤの残りが少なくなってくるとスライドが多くなって良いグリップが無く、加速で更に苦戦するんですけど、この部分で良いセッティングを見つける事が出来てスムーズに速くライディング出来るようになりました。そのサーキットでベストのライダーをコピーするというのが重要で、ここではロレンゾがFP3で最速でしたから、彼のスタイルをコピーしようとしたんです。全く異なりますけど上手くいきました。」


Q

「先週はスペイン人ライダーであるジョアン・ミル(moto3)が優勝しましたが、彼についてはどう思いますか?」

マルク・マルケス

「スペイン選手権時代から注目していますけど、その時から彼の才能は際立っていました。大きなトラックで一緒に走ったこともありますけど、彼は良い位置に全てを持っている感じですね。彼は才能がありますから、これが彼の最後の勝利になるということはないでしょう。さらに勝利を重ねると思いますよ。」

ホルヘ・ロレンゾ

「彼は速いライダーですし、自分のようにマジョルカ島出身ですから嬉しいですね。マジョルカ島出身のライダーがMotoGPであるとかワールドチャンピオンになっていくのは嬉しいです。彼は本当に才能があると聞いていますし、このまま努力を続けていけばいつかMotoGPのトップライダーになれるでしょう。」


Q

「トラックはとてもバンピーだと聞いています。イアンノーネの転倒もこれが原因という話もありますが、これに対してライダーとしてどのように対処するのか、そしてバイクのセットアップはどのような形でこれに対処するのでしょうか。」

マルク・マルケス

「バイクがしっかりと衝撃を吸収するようなセッティングにするという事ですが、最終的には妥協点を見つける必要があります。というのもバンプだけに集中しているとその他の部分でタイムを失うという事になりますからね。昨年もセーフティコミッションにこのバンプの件は苦情を言っていて、今年はさらに酷いようです。昨日セーフティコミッションにも伝えていますので、遅かれ早かれこのサーキットは再舗装する必要がありますね。ただまぁ対応するだけです。2週間後のシルバーストーンもまたバンピーなサーキットですからね。誰にとってもバンピーな事は変わりませんから対応するしかありません。」

ホルヘ・ロレンゾ

「昨年よりバンプが酷いですが特にターン3で顕著です。昨日トンネルにケーブルを入れようとした時にこうしたバンプが出来たかもしれないという話をしていました。これを数日前に発見したということです。ですからターン3でのブレーキングでバンプが激しいんです。ただミシュランのソフトタイヤであればこうした衝撃を吸収してくれますし、どこかで失う代わりにどこで得るものはあるわけです。今の段階では自分はミシュランでとても快適ですからこれは良いことなんです。自分が初めてブリヂストンよりも深くブレーキング出来ていますから、今のところフロントに関してはとても自信を感じています。」

アンドレア・イアンノーネ

「バンプはいつでも問題になりますけど、自分でもバイクのセッティングで調製することが出来ます。自分の場合は今朝に異なるフォークを試してみましたけど、あまり状況の改善には役立ちませんでした。バンプがあるというのはいつも難しいものです。今朝は転倒もしていますし、このトラックに関してはセーフティコミッションに再舗装をリクエストしたのは今回が初めてではありません。将来的に良い方向に進んでいくというのは大事な事で、セーフティコミッションも100%サポートしてくれると思っています。」


Q

「マルケスは来年も同じクルーで、ホルヘは来年チームもクルーも変わるわけですが、これは残り8戦でタイトルを争う上で大きな変化となりますか?」

マルク・マルケス

(※質問の意味がわからず、しばし考える。プレスカンファレンスではたまにあることですが、記者の英語力の問題で、一体何が聞きたいのかわからない質問が飛び出す事があります。)

「自分にとっては全てが同じでドリームチームです。」

Q

「質問の意味としてはこれはアドバンテージになりますかということです。」(※だったら初めからそう言え。。)

マルク・マルケス

「もちろん自分はさらに集中することが出来るでしょう。自分がどういった形で戦うのかわかっているわけですからね。勿論バイクやエンジンを向上しようと努力はしますしね。ただホルヘはプロフェッショナルですから、こういった事は切り離して考えるでしょう。来年は遅くなるかもしれませんし速くなるかもしれません。ただ今はこのチャンピオンシップに集中していますので、特に今年に影響はありません。」

ホルヘ・ロレンゾ

「これは難しいですよね。長年働いて来ている人々とは友人関係がありますからね。勿論一番最初の練習走行は大きなインパクトがあるでしょうけど時間の問題でしょう。新しいチームでどんなプロフェッショナルを見つける事になるかわからないですからね。ただこれは数ヶ月心配することになるでしょうね。」

アンドレア・イアンノーネ

「いやぁ自分はわからないですね。今は非常に良いチームだと思ってますけど、今はDucatiで本当に素晴らしいチームで、皆と働くのが素晴らしいという感じです。皆最初から自分をサポートして100%の仕事をしてくれましたけど、来年はわからないですね。」


Q

マルク、リアブレーキをラップの80%で使用しなければならないという話を聞いた事があるんですが、これは正しい数値ですか?そしてホルヘ、ヤマハは11%程度と聞いたことがありますが、リアブレーキを多用することでどのような事に助けとなるのでしょう?」

マルク・マルケス

「勿論トラックとどのような問題を抱えているかによります。コーナーのエントリーでは使い方はほぼ同じだと思います。大きな違いは自分はリアブレーキをストレートで使用しているということです。これはウイリーを抑止するためです。ヤマハとDucatiはあまり使っていないと思うんですけど、これはエレクトロニクスなのかエンジンなのかは自分達はわかりません。自分はよりリアブレーキを使用していますけど、これは自分がストレートでも使用しているからです。それだけですね。コーナーエントリーでの使用に関しては場合によります。」

ホルヘ・ロレンゾ

「ええ。彼に同意ですね。ストレートが大きな違いを作っているのだと思います。」

アンドレア・イアンノーネ

「ええ、自分もリアブレーキは良く使いますが、ストレートではないですね。Ducatiはこれに関しては良くコントロールしていますし、ウイリーはあまりしませんから。恐らくウイングレットが大きな助けになっているんだと思います。自分はコーナーの中でリアブレーキを使用しますね。バイクを加速させる前にリアブレーキを強めにかけてバイクを早めに立ち上がらせてアクセルを開けるんです。ちょっと妙に思えるかもしれませんけどね。」


Q

「セカンドセクターでとても強力な走りでしたが、昨日は目立った加速ポイントが無いからだと話していました。その他に何か理由はありますか?」

マルク・マルケス

「繰り返しになりますけど、やはり大きな加速セクションがないからですかね。後は自分の得意な左コーナーが多いとかですか。ただやはり自分にとって大きな理由と言えるのは大きな加速ポイントが無いからでしょう。というのも他のライダーを追っていると自分がタイムを失っている部分がわかるんです。明日は加速であまり失わないようにしたいのと、他のセクターで向上したいですね。」

ニック・ハリス

「以上ですか?それでは皆さんありがとうございました。」