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★MotoGP2016ドイツGP ロレンゾ「どのエリアでも戦闘力が無い」

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ヤマハ勢がまさかのトップ10に誰も入らないという波乱の金曜日となりました。路面が冷えていることでタイヤがグリップしないというのが大きな原因のようですが、特にロレンゾ選手のライディングスタイルの場合、タイヤのエッジグリップを最大限に活かしたスタイルですので、こういったコンディションでは辛いですね。

★MotoGP2016ドイツGP ロレンゾ「どのエリアでも戦闘力が無い」

ホルヘ・ロレンゾはターン11での転倒で怪我を避ける事には成功した。しかしこれは現チャンピオンにとって唯一の良いニュースだ。彼はFP2で16位という結果となり、「どのエリアでも戦闘力が無い」と語った。

ホルヘ・ロレンゾ

「体は大丈夫ですし怪我もありません。骨も折れていませんし通常と同じようにライディング出来ます。路面は本当に冷たくて、前のラップよりも少し速くターン11に進入したんです。少しリーンアングルに違いがあったのかもしれません。それでフロントを失ったんです。去年よりも全然遅い状態だったんですが、コンディションとタイヤは同じではありませんでしたね。」


結局5人のライダーが金曜にウォーターフォール・コーナーで転倒。これはこの右コーナーがMotoGPのカレンダーの中でも最も速く、オフキャンバーなコーナーで、左コーナーの連続の後にタイヤが冷えている事によるもの。

ホルヘ・ロレンゾ

「このコーナーは本当に高速コーナーなんです。チャンピオンシップの中でも最速のコーナーと言えるでしょう。オフセットキャンバーになっていますし、左コーナーが連続して後での右コーナーですからね。」


ミシュランは右側にソフトなコンパウンドを採用した新しいアシンメトリックのフロントタイヤをザクセンリンクで初めて投入。しかしロレンゾは、このタイヤはこのコンディションには固すぎると考えている。


「特にこうしたコンディション、午後は少し気温が上がりましたが朝のコンディションに関してはソフトタイヤであっても硬すぎますね。昨年よりも20km/h遅くコーナーに進入して、リーンアングルもだいぶ浅かったんですけど転倒してしまいました。その他のコーナーではそこまで問題は出ていません。でも注意深く走る必要があります。特に朝はそうですね。」


アッセンの惨憺たるレースの後の転倒とあって、ロレンゾの自信を傷つけた事は間違いない。なお他のヤマハのライダーも金曜は非常に苦戦している状態だ。テック3のポル・エスパロガロはM1で最高位となる11位(トップから1.239秒遅れ)、チームメイトのブラッドリー・スミスは12位、ロレンゾのチームメイトのロッシは14位となった。トップ10のライダーのみがQ2に進出出来ることから、ヤマハのライダー達はFP3でハードにプッシュする必要がある。


「自信は失っていません。明日もしル・マンやムジェロでレースをするのであれば速いペースで走れるでしょう。高い競争力を発揮出来るでしょう。でも色々と良くない要素が組み合わさってタイムが伸びないんです。今日は全てのヤマハがこのコンディションで苦戦していました。ヤマハはトップ10には1台もいない状態で、自分もグリップを感じられず、転倒した後にバイクを信用することが出来ずプッシュすることが難しかったです。現時点ではトラックのどのエリアでも競争力がありません。ブレーキングにしてもコーナーの中間でもそうです。エレクトロニクスが低い路面グリップも相まってスムーズに働かないんです。また加速でもグリップがありません。その為にトップから1.5秒も遅いんです。今日は(※燃料タンクを後ろに装着したシャーシ)テストを行なうには適切な日ではありませんでした。少しの違いを感じる事は出来ますが、まだ決定をするには至っていません。でも大きな違いはありませんね。」


幸運にも土曜日は暖かくなるようだが、日曜には雨の予報となっている。ロレンゾは燃料タンクが後ろ側に装着されたM1を試したと語るが、結論を出すのは難しいと語る。ロレンゾはホンダのマルケスから24ポイントのビハインド、なおマルケスは金曜には3番手タイムだった。


By Peter McLaren

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