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★MotoGP2016オランダGP ロレンゾ「リタイアしようかと思った。」

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雨のレース、フラッグtoフラッグのレースはいつも波乱の展開になることが多いですが、今回もまた大波乱の展開となりました。この厳しいコンディションのレースの中ロレンゾ選手は一時はリタイヤを考えたほどだったそうで、何とか完走して貴重なポイントを獲得出来た事は本当に幸運でした。

★MotoGP2016オランダGP ロレンゾ「リタイアしようかと思った。」

ホルヘ・ロレンゾは雨の中で19位と苦しみ、リタイアを考えたという。モヴィスターヤマハのロレンゾはブレーキング時にフロントタイヤのグリップが感じられなかったと言い、M1からあと少しで転倒するというサインを何度も感じたという。しかしレース2で(赤旗中止後のレース)履いたソフトリアタイヤと、路面上に水が少なくなった事で、10位、6ポイントを獲得した。

ホルヘ・ロレンゾ

「他の選手が転倒したおかげで助かりました。自分がオーバーテイクしたわけではありません。自分は全く競争力がありませんでした。最初のレースで競争力を発揮するのは非常に難しくて、今までで一番遅かったでしょうね。特に大雨が来た時はそうでした。どんどん遅くなってしまい全く安全な状態ではなく、何も見えませんでした。転倒しないようにスローダウンせざるを得ませんでした。前を走るライダーからもかなり離されていて、19位ではポイントも獲得出来ませんし、リスクも高いですからリタイアしようかと思ったんです。でもそれをせずに正解でした。レースをリスタートすることも出来ましたし。」


「セカンドレースではソフトタイヤをリアに履いて、トラック上の雨も少なかったですから良かったんですが、それでも自分が一番遅いライダーでしたね。マーヴェリックとラバティも近くにいました。ただ自分が出来た事と言えば転倒しないようにするだけで、10位で完走する事だけでした。このタイヤはまるで使用された事が無いかのような表面です。このタイヤで30周は走りましたがそれでもこのタイヤは新しく思えました。今日は他のライダーよりも苦戦していました。他のライダーでフロントタイヤのグリップが無いライダーよりも苦戦していたでしょう。」


ロレンゾはレース中はプッシュするようにしていたが、レースの中で競争力を発揮できなかったと言う。


「ただレースを辞めようと思っただけではなくて、ブレーキングでも加速でもコーナーの中でもプッシュしていたんです。でもバイクがあらゆる場面で危険を訴えてきたんです。すでに遅い状態であらゆる場面で危険信号が出ていれば、すぐに転倒するということです。既に遅い状態でも安全でないのであれば安全とは言えません。で、その原因はフロントにあると思うんです。フロントがブレーキングでグリップしない時は、自分のライディングスタイルとバイクの上での体のポジションもあって、他のライダーよりも苦戦するんです。タイムをブレーキングで稼ぐようにいきなり自分の乗り方は変えられませんからね。」


「通常コーナースピードを稼ぐために他のコーナーを犠牲にするように事もあるんです。でもコーナーの中頃でコーナースピードを得ることが出来ていなければタイムを稼げる場所はありません。そしてブレーキングでもタイムを失っていてはね。例えば茂木だとかフロントのフィーリングをしっかりと持っている時は、雨でも最速で走る事が出来ています。でもそれが出来ない時は最後尾になってしまうという事です。他のライダーよりも苦戦してしまい、それが今日だったいう事です。」


これでロレンゾは序盤8戦を終えてマルケスから24ポイントのビハインド。しかしアッセンではライバルの1人であるヴァレンティーノ・ロッシがさらに酷い形でレースを終えたことから、ポジティブな気分でサーキットを後にする。


「自分としては更に悪い状況になる可能性もあったわけです。ロッシのように最速で走って転倒して、ゼロポイントで終わる可能性もあったんです。自分は最遅の選手の1人でしたが、それでも6ポイントを獲得しました。これは(チャンピオンシップ)3位のロッシより上ですし、マルケスが2位で完走したとは言えその差を最小に留める事ができました。ル・マンの前には20ポイントの差が、今は24ポイントです。過去2戦は本当に最悪でしたね。モントメロでは6位か7位で完走出来なかった事で9か10ポイントを失いました。しかしここでは少なくとも6ポイントを獲得出来ました。これはチャンピオンシップにおいては重要なことです。2013年にはチャンピオンシップを僅かに4ポイントで負けましたしポジティブに考えなければいけません。フロントにソフトタイヤを履けば良い感触ですよ。そうでないとしても自分のライディングスタイルを急激に変えるほどシンプルなものではありません。」


今回で開催から250回目となるMotoGPレースは、中止になることなく序盤のレースのままで進んでいれば、彼にとって最悪のものになっただろうとロレンゾは語る。


「もしレースがキャンセルされなければ、自分にとって最悪のレースになっていたでしょう。今回のレースと2014年のレースは正直かなり似ていました。2つの最悪のレースです。どちらが最悪かはわかりません。マルケスにとっては今年が4年目の最高峰クラスのチャンピオンシップですから経験も積んでいるわけです。彼は練習走行中は何度も転倒しましたけど、レースでは転倒しなかったのはラッキーですね。 彼は自分が勝てない時にはより割りきっているように思いますね。どういうわけかトラックが複雑な状況の時、彼はトラックに留まる事が出来ましたね。彼は昨日、本当に大きな転倒をしそうな危ない瞬間がありました。転倒してひどい怪我を負う可能性もあったんです。彼が転倒せずにミスもしないとは言えません。常に限界ですからね。ロッシのように、誰もがミスをしてゼロポイントで終わる可能性はあるんです。」

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