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★MotoGP2016ビニャーレス「タイトル獲得チームからのオファーを断るのは難しい」

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MotoGPのパドックで今もっとも注目を集めるビニャーレス選手のインタビューがCycle Worldに掲載されていました。他の様々なインタビューでも語っていますが、彼の目標はMotoGPクラスでチャンピオンを獲得することですので、今回のインタビューの内容から考えてもやはりヤマハに移籍がほぼ確実でしょうね。。

★MotoGP2016ビニャーレス「タイトル獲得チームからのオファーにノーというのは難しい」

マーヴェリック・ビニャーレスは2016年MotoGPチャンピオンシップにおける驚くべき選手だ。彼は僅か1年でマルク・マルケス以来の将来の成功が約束された選手になった。彼は現在来年にDucatiに移籍するホルヘ・ロレンゾの後を継ぐ最有力候補と見られている。ヴィニャーレスはヴァレンティーノ・ロッシのチームメイトになって彼が9度の世界タイトルを獲得した秘密を近くで学びたいという夢を隠そうとしない。彼はル・マンGPで最高峰クラスで初となる表彰台を獲得、これはスズキにとっては2008年にロリス・カピロッシがブルノで獲得した表彰台以来初の表彰台となった。


これから数日のうちに、彼自身のキャリアにとって最も重要な決断をすることになる。これはヤマハと契約してロッシのチームメイトになるか、2000年のケニー・ロバーツ・ジュニア以降最高峰クラスでのチャンピオンシップ優勝が無いスズキに残ってスズキでチャンピオンシップ優勝を果たすというロマンティックな夢を追うかどうかだ。彼の選択に関する回答は来週のムジェロGPの開幕までには得られるだろう。

Cycle World

「まずは初のMotoGPクラスの表彰台獲得おめでとうございます。どのような気持ちですか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「表彰台を獲得するというのは今年の目標で開幕戦からずっと追い続けていました。ようやくル・マンで実現する事が出来ました。ここでは2011年125ccで初めての表彰台を獲得した場所でもあります。その時の勝利はGPシーンに自分が初めてやってきた時だったのもあり、誰も自分の事を知らなかったんですが、本当に嬉しかったですね。この前のレースの1周目はチームメイトと戦ってタイムをロスしたんですが、良いペースでリカバリーすることが出来ました。マルケスとドヴィヅィオーソが転倒した時、彼らの後ろで5位で走行していました。ヴァレンティーノの後ろになってからはもう少し控えめなライディングをしようと思いました。アルゼンチンで転倒した時それを考え過ぎてしまっていたんです。また表彰台獲得のチャンスを逃したくないと思ったんです。今回は集中力を維持してペドロサとの距離を維持することが出来ました。本当に嬉しかったですし、周りの人々とキアラ(※4度のモトクロス世界チャンピオンでビニャーレスのガールフレンド)のサポートに心から感謝したいですね。」

Cycle World

「表彰台獲得を達成するには転倒とミスから学ぶ事が必要でしょうか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「そうですね。アルゼンチンでは本当にガッカリしたんです。あと少しで初めての表彰台というところで転倒したわけですからね。別の意味では次のそういうチャンスがあればものに出来ると思ったんです。そして今回それが実現したわけです。」

Cycle World

「2013年のMoto3のワールドチャンピオン獲得からMotoGPでの初表彰台獲得までめまぐるしく動いていますよね。」

マーヴェリック・ビニャーレス

「ええ。Moto2には1年しか残らないという決断をしました。タイトル獲得のためにもう1年留まる事も出来たわけですが、スズキのファクトリーチームで走るというチャンスがあったのでそれを掴んだんです。結果的に正しい選択だったわけですが、1年間MotoGPクラスについて学ぶというのは必要不可欠でした。本当に多くを学びました。」

Cycle World

「今年は本当に大きく飛躍しましたね。あなた自身とバイクとではどの程度の成長がありましたか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「半分半分ってところでしょうか。スズキのバイクは本当に良くなりました。シームレスギアボックスは大きな前進の力になりました。ただ大きいのはパワーが上がったことですね。自分自身としては経験を積んで、バイクが良くなればさらに自信を深めて良い走りが出来るというサイクルが出来ました。」

Cycle World

「スズキの強みと弱みは何でしょう?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「スズキの強みは常に高いコーナリング速度です。ただハードブレーキングが必要な箇所と加速では苦戦しています。今回の表彰台は日本のエンジニアにとっても更に良いバイクを作るというブーストになったと思います。少し安堵した面はあると思いますが、まだまだ成長の余地が沢山あります。」

Cycle World

「ミシュランのタイヤは今年のレースの結果にどの程度影響を及ぼしているのでしょうか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「大きいと思いますよ。特にテストや練習走行では本当に何回もタイヤをテストする必要がありますから、他のものをテストする時間も増えるわけです。これはスズキのようにレースの中でも開発を続けているようなチームにとっては本当に大きいですね。」

Cycle World

「今回の表彰台獲得はあなたの将来の選択にとってどの程度影響があるんでしょうか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

表彰台獲得は今年のターゲットでしたから、自分の選択には影響を及ぼしません。これから数日のうちに頭の中を整理して決断をします。余計なプレッシャーや気の迷いを生じさせないためにも出来るだけすぐに決断をしようと思います。そうすればレースに集中出来ますから。」

Cycle World

「良い点と悪い点は?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「スズキは家族的で自分を信頼してくれます。自分はスズキで最高峰クラスにデビューしたわけですから、チームともマネジメント層とも良い関係を持っています。もしスズキに残るとすれば開発は自分を中心に行われるようになるでしょうからやりやすくなると思います。ケヴィン・シュワンツのようにスズキにタイトルをもたらすというのはロマンティックな夢ですね。ケヴィンはタイトルを1度獲得したわけですけど、その間にミック・ドゥーハンはホンダで5回タイトルを獲得しています。これは考えさせられますよね。ケヴィンのバイクは他の選手が乗っていたようなレベルに達してはいなかったと思うんです。彼が速かったんだと思うんですよ。ただ、いくつかの人が自分の名前をケヴィンの次のライダーとして上げてくれるのは嬉しいですよね。しかし最終的に必要なのは結果です。自分が4位か5位でレースを終えても自分は伝説のライダーにはなれないですし、スズキの伝説のライダーにもなれません。ですから自分にワールドタイトルをもたらしてくれる何かが必要なんです。そしてワールドタイトルを獲得しているチームが自分を求めていると言われれば、ノーと言うのは難しいですよ。

Cycle World

「ヴァレンティーノのチームメイトになれるというのはどれほど魅力的ですか?」

マーヴェリック・ビニャーレス

ライダーとして成長するのに大きな助けになるでしょうね。彼は物凄い経験を持っていますし、彼が9度の世界タイトル保持者であるということは何か秘密があるはずなんですよ。それにチームメイトとタイトル争いをするという事は自分自信のハードルを上げて一段上のレベルで戦うということですから成長に繋がるわけです。ロレンゾを見ればわかるように、彼は3度もMotoGPのタイトルを獲得しているわけですよ。」

Cycle World

「マルク・マルケスはどうでしょう?」

マーヴェリック・ビニャーレス

「マルケスとは子供の頃から戦っています。7歳か8歳の頃はほぼ毎週末のように会っていました。時には自分が勝つこともありましたし負ける事もありました。ただ2歳上の彼はスペイン選手権、そしてグランプリシリーズに自分よりも速く参戦しました。ただ彼は自分にとってはいつもモチベーションを与えてくれる選手です。というのも彼が出来るのなら自分にも出来るはずだと思うんですよ。ですから彼と戦って勝ちたいですよね。


ヤマハが勝利出来るバイクを提供出来るという事で、彼の決断はヤマハ寄りのようだ。しかしスズキはこの天才を確保するために最大限の努力をするだろう。パドックにいる多くの人間がレースが彼を定義するのだと知っている。我々は彼の決断を近く知ることになるだろう。


By Maria Guidotti www.cycleworld.com