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★MotoGP2016 ヘレスGP 予選プレスカンファレンス翻訳

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ヘレスGPの予選プレスカンファレンス翻訳をお届けします。ヘレスでは最終コーナーで白熱したバトルが繰り広げられる事もあって、そういった質問もありつつ、ミシュランタイヤとブリヂストンタイヤの違い、オースティンでクラッチを焼いてしまったロッシ選手のクラッチに関する質問なども出ていました。

★MotoGP2016 ヘレスGP 予選プレスカンファレンス翻訳

ニック・ハリス

「素晴らしい2日間になりましたね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

★MotoGP2016 ヘレスGP 予選プレスカンファレンス翻訳

「ヘレスは大好きなトラックなのでレースは本当に大事です。ミシュランの時代は自分はこのトラックで速かったんですが、ブリヂストンになってからはこのトラックで苦戦していました。良いレースもありましたが最高の形では走れていませんでした。昨年も表彰台は獲得したものの、その週を通じて苦しんでいました。今回は金曜から集中して挑み、最初のセッションからバイクとタイヤに関して良い感触を得ています。今年は予選でも昨年よりも良い形で走れていますね。ミシュランタイヤを履いている今年は調子が良いですね。既に2回フロントローを獲得していますし、こうやってポールポジションを獲得出来るというのは、また嬉しいものですね。」

ニック・ハリス

「レースは27周ですが、タイヤの消耗やタイヤの選択が重要になります。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「レースではフロントにいて勝利を目指すには良いスタートをする必要がありますから難しいですよね。1周目から速い必要がありますし、レースにおいて中盤、後半も良いペースで走る必要があります。タイヤ選択は非常に重要になります。色々な選択肢がありますが高い戦闘力を発揮出来ると思います。」

ニック・ハリス

「予選ではここまで調子が良いことはなかったと思うんですが、今日のセッションは本当に素晴らしいもので世界中が興奮したと思います。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「練習走行から最大限の結果を出して結果を出すのはいつも難しいですね。昨年終わり頃は予選も良い形で結果を出せていましたが、今年はこのタイヤだとさらに楽にタイムが出せますね。」

ニック・ハリス

「あなたのチームにとってもポールポジションという素晴らしい結果ですね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ええ。ニコロとアカデミーにとっても嬉しい出来事です。3年前にスペインのCEVで彼を走らせて、その後世界選手権を走らせた時に思っていた以上に苦戦したんですが、そういう事もあって今回のポール獲得は嬉しいですし、こういう形で進めていけるとチームも思っています。」

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノありがとう。それではホルヘ2位ポジションからのスタートとなりますね。3ストップ作戦で走ったようですが、2回目の走行はあまり上手くいかなかったようですね。」

ホルヘ・ロレンゾ

★MotoGP2016 ヘレスGP 予選プレスカンファレンス翻訳

「ええ。ミシュランのタイヤは最初の走行で良いラップタイムを出すことは難しいんです。ただ週末を通じて最初の走行のラップタイムは良かったので3ストップを試しました。他の選手はユーズドタイヤを使用していましたがそのほうが良い戦略だったかもしれません。とにかくベストを尽くしましたが2回目の走行でリアがチャタリングを起こしてしまい、コーナーでのグリップも無かったのでアタックを中止しました。幸運にも3回目に使用したタイヤが機能してタイムを出すことに集中しましたがポールは獲得出来ませんでした。1列目は確保出来たので目標は達成したというところです。」

ニック・ハリス

「1列目は重要ですが、ヴァレンティーノも話すように長いレースですね。」

ホルヘ・ロレンゾ

「ええ。バイクの最高のセットアップを出すのに時間をかけました。最終的にFP4に良いセッティングが見つかり良いタイムが出せました。リアタイヤが摩耗してくるとタイムも落ちていったんですが、最終的に快適に39秒後半で走る事が出来るようになりました。このペースであれば優勝の可能性はあると思いますので優勝を目指したいと思います。」

ニック・ハリス

「21ポイントの差がマルケスとありますが。」

ホルヘ・ロレンゾ

「簡単なことではないですよ。マルケスはここではどのセッションでも速いですしね。ただレースではバイクのリアタイヤのグリップがどう落ちていくかが重要です。自分は現状のバイクに満足していますが、レースの序盤でどのように違いを出せるかといったところですね。もしペースが出なければレース後半に良いタイムを出していく必要があります。」

ニック・ハリス

「ホルヘありがとう。それではマルク、素晴らしいタイムを出すために努力していたと思いますが、ターン13など2つの高速コーナーでは苦戦しているようでしたね。」

マルク・マルケス

★MotoGP2016 ヘレスGP 予選プレスカンファレンス翻訳

「ええ。練習走行と予選の結果には満足しています。ヤマハにここまで接近出来るとは思っていなかったんです。FP4と予選の間でセッティングを変更し、その結果予選の戦略を変えました。通常は出走して1周だけ高速ラップをするだけなんですが、今日は出来るだけリズムを維持しようとして高速ラップを連続して出そうとしました。そういった走行が出来たので明日どうなるかですね。ヤマハ2台は強力ですから彼らについていけるかどうかですが、ユーズドタイヤを使用して良いペースで走る事が出来ていましたから、良いスタートをしてスリップストリームにつけたいですね。」

ニック・ハリス

「21ポイントのリードをしていて、優勝を狙ってプッシュし過ぎるということよりも、表彰台で完走するという事が重要ではないですか?」

マルク・マルケス

「もちろん優勝は狙いますけども、自分のライディングスタイルやバイクの特性からしてベストのサーキットとは言えません。オースティンやアルゼンチンよりも苦戦していますけど良い位置にはいるわけです。もちろん100%の力で走りますけども、とにかくヴァレンティーノやホルヘに近いタイムで走行出来ているというのは嬉しいですね。」

ニック・ハリス

「マルクありがとう。それではフロアからの質問をどうぞ。」


Q

「多くのファンがこうしたフロントローを望んでいるわけですが、レースになるまでは熱い戦いは見られないものです。明日はそういった戦いになるでしょうか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「可能性はありますけどレースにならないとわからないですね。確かに今週自分達3名は他のライダーに比べて良いペースで走っているように思えます。明日はそういったバトルに良いペースで挑めることを願っています。」

ホルヘ・ロレンゾ

「ありえますけど、最終ラップに3人が絡んだ戦いというのは想像出来ませんね。」

マルク・マルケス

「そうなったら面白いですけど、最終ラップに彼らと絡んで走る事が出来ていればそれは既に良い結果だと思いますね。」

Q

「なぜミシュランタイヤのほうが予選ではブリヂストンよりも良い感触なのか説明していただけますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「なぜかは正直わかりません。ミシュランタイヤとともに成長して、ブリヂストンを使用した時には既に年をとっていたからかもしれません。ミシュランは予選ではソフトを使用し、レースではハードを使用するような形になるんですが、ブリヂストンの場合は予選で使用したコンパウンドとレースで使用するコンパウンドが同じになることが遥かに多いんです。それが理由なのかもしれませんが、なぜかはわかりませんね。」

Q

「最終ラップに絡んで突入し、最終コーナーを迎えた時、1番手から3番手のどの位置にいるのが一番良いと思いますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「面白い質問だけど、3台が並んで最終コーナーに侵入するというのは結構難しいと思うんですよ。ただ、最終コーナーでは過去に多くの素晴らしいバトルがありましたからね。一番良いのは1番手で2位に1秒の差がある状態でいることですね(笑)(※会場笑)」

ホルヘ・ロレンゾ

「1位で後続に100〜150mの差をつけて、インサイドから抜かれないように巨大なウイングレットを付けているのが最高ですね。もし後ろのライダーが芝の上を走行したりした場合のためにもね。(※会場笑」 マルケス 「こういう回答の後だと、3位でそれを眺めているのが一番でしょうね。(※会場爆笑)」

Q

「前回のポール獲得は昨年アッセンですが、ここスペイングランプリで2人のスペイン人の”親友”の前でポールを取るのは良い気分ですか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「それは置いといて、このレベルでマルケスとロレンゾと戦えるのは嬉しいことです。それに4位との差はかなり大きいですし良い走行が出来ているということでもあります。アッセンでもポール獲得というのは嬉しいですが、昨年はアッセンで強い走りが出来るという確信がありましたけど今回のヘレスはそれがなかったので、今回のほうが嬉しいですね。」

Q

「最初の2列でホンダはあなただけですが、ここでホンダを乗るのは難しいですか?」

マルク・マルケス

「いつもはここでダニが速いんですが、今回は難しいですね。ただホンダとチームが懸命に作業してくれていますのでそれは嬉しいですね。FP4では2回、予選でもセッテングを変えたバイクで走行しましたし、未だに模索しているんです。というのもプレシーズンでは長くて幅の広いコースでの走行でしたから。ここでは変化が大きいですが安定性や加速性など妥協点を見つける必要があります。ただこうした状況でもフィーリングは良いですし、自分達は向上して行くことが出来ると信じています。月曜には多くの事を試すわけですしヤマハに近づいて行くことが出来ています。ですから、この事に関しては嬉しく思いますね。」

Q

「今日はがっかりしているように見えますが、これはもっと良い結果が出せると思っていたからなのか、ヴァレンティーノがここまで速いとは思っていなかったからなのでしょうか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「今日はタイヤに関して頭に来ているんです。3ストップで走ると決めたわけで、その3つのうちのタイヤのうち1つがダメになれば2周しか走れないわけです。ミシュランのリアタイヤは暖めるのに時間がかかるので、アタックのチャンスは限られているんです。ただ38秒2というのは素晴らしいタイムだと思います。ロッシと比較してセクター3で0.3秒ほど失いましたが、自分よりも速いライダーがいるということもありますので、それは受け止める必要があります。ただタイヤのせいで集中出来ない状態になったということに頭に来ているんです。」

Q

「前回ここでポールを獲得したのはいつか覚えていますか?また予選を改善するためにチームと努力したということですが、何を努力したのでしょうか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「前回のポールは2005年ヤマハでした。そして翌日のレースは素晴らしい結果でしたので、今回も同じような結果を望んでいます。今までの予選は簡単だったんですよ。コースに出てバイクとタイヤを理解して集中を高めて自分の限界に到達する。そして最後の10分でタイヤを変えてアタックという形でしたけど、今は違う形の予選になりました。ボックスにいる時間が増えましたから集中力を維持していることが重要です。今の予選に関しては1周目でどうプッシュするかなどを変えましたね。」

Q

「ホルヘ、ハードのフロントにソフトのリアという組合せで最初に出走しました。これはあなたがレースペースを刻むにあたっては予想していなかった組み合わせですか?また、ヴァレンティーノにお聞きしたいのは、明日は気温が高いとされていますが、それに合わせてセッテングを替える必要はあるのでしょうか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「最初にソフトのフロントタイヤを使用しようと思ったんですが、いくつかのコーナー、特に左コーナーで自信を得ることが出来なかったのでハードを使うことにしました。いつもはソフトタイヤを使えるんですが、たまには今日のようにハードを使用することもあります。いくつかの部分でタイムを失っているとは思いますが、ソフトは安心感が低いんです。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「タイヤの選択肢は幅広いですけど、自分もハードでも問題はありません。27周を考えるとハードのほうが最終的には良いかもしれませんが、明日まで色々と考える事ができます。ただ今日は曇りで少し冷たかったですから、明日のコンディション次第ですね。明日のほうが気温が高ければ間違いなくハードでしょう。」

Q

「ミシュランタイヤは温めるには時間がかかると最初から言われていましたが、その中でも3ストップ戦略は可能なのでしょうか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「自分のスタイルは一周目からは速いということです。ですからその強みを活かしたいです。それが難しいのであれば2ストップで走るでしょうが、自分は他のライダーよりも早くタイヤを温めることが出来ますから、今日は試してみたいと思ったんです。今日は最高の結果とはなりませんでしたが、良いラップタイムではありましたね。」

Q

「ヴァレンティーノはレースでは野獣だということはわかっていると思いますが、いつもは2列目などから素晴らしいレースをするわけで、今回彼がポールということはレースにどのように影響しますか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「レースにもよりますね。時には自分も2列目スタートで優勝することもありますし、ペースとバイクへのフィーリングもあります。ペースは良くてもソフトタイヤのメリットを引き出せないこともありますしね。彼が表彰台争いに絡む事は間違いないですが、3人の序盤のペース、中盤、終盤のペース次第ですね。」

マルク・マルケス

「なぜか今年は自分は予選で昨年のようにソフトタイヤのメリットを引き出せないんです。1列目でスタートすれば確かに楽ではありますが、ヴァレに関しては同じでしょう。自分自体のスタートが良くありませんので、自分は集中していることですね。それに序盤のレースを引っ張るのはいつもホルヘですからね。」

Q

「ここヘレスでポールを獲得した時にファンからのサポートを感じましたか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「あまり感じませんでしたけど、それにしても良い雰囲気ですよね。」

Q

「ポールポジションを獲得した時にいつものようなサポートを感じました?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「うーん。自分達は耳栓をしているから、特に何も聞こえないんですよね(笑)」

Q

「今日は新しいセンサーがクラッチについていましたが、オースティンの後でスタートの仕方などを変えているんですか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「オースティンではクラッチをスタートを焼いてしまいました。今年はカタールで実は同じような問題があるんです。明日のレースに備えてクラッチには少しモディファイを加えています。そしてセンサーは何が起きているかを理解するためのものです。」

Q

「昨年の今頃はヤマハと2016年一緒にやっていくという契約を交わしていたわけですが、先ごろこの先の契約を発表して初めてのレースウィークとなりますが、それについてはいかがでしょうか?」 

ホルヘ・ロレンゾ

「将来が確実だということは安心出来ますね。今年も含めれば3年間の未来がしっかりと描けているわけですから、良い気分ですよ。」

Q

「今年は予選順位が昨年よりも良いわけですが、レースではそれでより良い結果を期待出来ますか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「ポールポジションからのスタートなので、スタートはいつも寄り楽ではあります。ポールポジション獲得は良い気分ですし、数メートルのメリットがありますけど、結局違いを生むのは明日のペースですからね。今年はペースも良いですしから、明日に優勝を目指して戦えるかどうかは明日にならないとわからないですね。」