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★MotoGP2016 マーヴェリック・ビニャーレス インタビュー

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スズキのマーヴェリック・ビニャーレス選手のインタビュー記事がありましたのでご紹介。ただインタビューとは言え、かなりのぶつ切り構成になっているので、ほとんどがインタビュアーの主観記事になってしまっています。ご紹介しておいてなんですが、ライダーの言葉の流れを分断してしまうインタビュー記事というのは読んでいてもライダーの人となりがわかりにくいですね。。

★MotoGP2016 マーヴェリック・ビニャーレス インタビュー

マーヴェリック・ヴィニャーレスは21歳だが、彼は18年もレースをしている。(※彼は3歳の時にミニモトを始めた)この18年の経験が彼を今の地位、最高峰食らうMotoGPのライダーたらしめているのだ。 ヴィニャーレスの記録は素晴らしい。彼は125ccのタイトルを4つ、Moto3でルーキー・オブ・ザ・イヤーを2011年に、Moto2で2014年に、MotoGPで2015年に獲得している。そしてMoto3では世界タイトルを2013年に獲得している。

Asphalt & Rubberはマーヴェリックとオースティン戦の際にモーターサイクルレーシングについて話す機会を持つことが出来た。彼と話していてまず感じる事は彼の集中力だ。彼は固い握手をする人間で、話している時もときおりアイコンタクトをする人間だ。この集中力がインタビューの間、そしてレースウィークを通して続いた。ヴィニャーレスはFP4の練習走行を終えた時点で4位ポジションであった。インタビューは最初その日の結果についての話になった。彼は「バイクは良くなっています。でももう少し速く走れますね。」と語った。彼のモチベーションが非常に高い事は明らかで、彼のトップに立ちたいという意志は強烈だった。「いつも自分達の仕事に集中していますし、他の選手よりも働こうといつも思っています。」若いにも関わらず彼の野望は明確だ。


2016年の目標は?という質問に、彼は笑いながら「チャンピオンになること、そして転倒しないことですね。」と語った。アルゼンチンとは異なり彼の2つ目の願いはオースティンで叶った。 最高峰クラスのモーターサイクルレーシングの世界で戦うには、とてつもないモチベーションと厳格な仕事のルールが必要だ。ヴィニャーレスはMotoGPクラスで必要とされる準備がいかに他のクラスと異なるかいついて語った。彼によるとライダー自身の才能だけでMotoGPクラスにステップアップは出来るが、チャンピオンシップで勝利し、成功するためには全体的な準備が最も重要になると語った。「準備というのは金曜日に始まります。エレクトロニクスとタイヤをレースに向けてセットアップするんです。」Moto3、Moto2、MotoGPではバイクのセットアップが異なるという話も彼はしていた。「MotoGPではバイクのエレクトロニクスをしっかりと理解する必要があります。」またビニャーレスは「トップで走行するには100%の状態でいることが必要です。」とも語り、「身体的にも非常に強い状態を保つ必要があります。」と語った。


話はそこから身体的な強さ、トレーニングについての話へと移った。我々はいかに多くのライダーがロードバイクをトレーニングに取り入れているかについて話し合った。 「強い心臓をもつという事はいまだに重要なんですよ。自分も最初はロードバイク、ランニング、フィットネスをやっていましたが、今ではフィットネスを中心にして、ロードバイクの時間は減らしています。」と語る。彼は2つのトレーニング方法の違いについて明確に認識している。「体つきが変わってバイクの上でより快適に感じるようになりました。速く走れるようになり、良い形でライディング出来るようになりました。」インタビューを続ける中で、話はレースへの準備、エレクトリックやフィットネスの話から、ミシュランタイヤの話へと移った。フィリップアイランドでのプレシーズンテストではヴィニャーレスは最速のライダーであり、タイヤに満足しているように思えた。「オーストラリアとカタールではリアのグリップは本当に高かったんです。」アルゼンチンではタイヤのトラブルによってソフトコンパウンドからハードコンパウンドのタイヤへと切り替える必要が出た。これはスズキとヴィニャーレスには良い形で機能せず、彼は「ハードタイヤでバイクのセットアップを行なうのは非常に難しかったですね。将来的にソフトタイヤを使えるようになると良いのですが。」と語った。


次に彼のMotoGPでのライダー、誰が彼のヒーローであるかを語った。ヴィニャーレスはロッシが彼のアイドルであると語ったが、「でもトラック上では誰も自分のアイドルでありません。彼らは自分のライバルで打ち負かすべき相手ですよ。」マーヴェリックが1995年生まれというのは面白い。これは若きヴァレンティーノ・ロッシが125ccクラスで戦っていた時期と重なる。1997年、ヴィニャーレスが2歳の時、ロッシは彼の最初の125ccの世界タイトルを獲得する。19年後の今、ロッシと彼は同じグリッドで戦っている。ヴィニャーレスはヒーローを崇める時は終わったことを理解している。「トラックにいる時は自分の事だけを考えています。自分の100%で走っていますので、とにかく向上することだけを考えています。」もちろんマーヴェリックがロッシのファンであるように、世界にはヴィニャーレスをアイドルとするファンが大勢いる。彼は今やFacebookで300,000のフォロワーがおり、TwitterとInstagramで200,000それぞれ200,000のフォロワーがいる。


この事についてソーシャルメディアは好きなのか、有名なライダーの義務の一つとして捉えているか?という点について、彼はソーシャルメディアは非常に好きだと語った。 さらに重要なことには彼はソーシャルメディアは「自分が普段何をしているかを人に示す為のもの」と考えているようだ。「MotoGPでは本当にハードにトレーニングをする必要があります。他に何もする時間がないんですよ。トレーニングしてレースをして、トレーニングしてレースをする繰り返しです。ですから実際には大変な生活なんです。」彼がソーシャルメディアが好きな理由には「人々に自分が実際なにをしているかを知ってもらいたいと思っていて、いかにそれがハードであるかもしって欲しいと思っています。この世界にいるために、いかに努力しているかをね。」であるからして、MotoGPの中でもトップの選手というのは、単純にトラックに現れてバイクに乗っているだけではなく、非常にハードな仕事をしているのだ。


金融危機の影響によってスズキはMotoGPから遠ざかったが、スズキは2015年にGSX-RRで戻ってきた。ヴィニャーレスは初年度にルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。彼は年間ランキング12位でシーズンを終え、彼よりも経験豊富なアレイシ・エスパロガロよりも良い順位であった。「今年のバイクはさらにプッシュする事が出来ます。昨年は60%でしかプッシュ出来ませんでしたが、今年のバイクは最大限の力でプッシュ出来ます。」彼はシームレスギアボックスについても「色々と異なるラインで走行する事が出来ますね。本当に違いは大きいです。」と語る。エンジンパワーについても「協力になって速くなりましたね。」と語る。スズキは今年からさらに良いバイクになったわけだが、彼の2016年のゴールはそれで変わったのだろうか?「全てのレースでトップ6でいることで、これは大きなチャレンジです。」今のところ彼はこの目標に限りなく近いように思える。カタールでは6位、アルゼンチンでは2位走行中に転倒、COTAでは彼のキャリア最高位となる4位で完走している。彼はかなりのペースで彼のゴール向かっているように思える。表彰台でレースを終える日も遠くなかろう。


もしレーサーとしてのキャリアではなく何か他の事をやるとしたら、何をするかを尋ねたところ、彼は「ちょっとわからないですね。。でもトップガンですね!」と笑って答えた。この答えは私を大いに笑わせたが、あながち冗談とも言えないだろう。彼はスペイン空軍のF/A-18に乗る機会があり、この経験を大いに楽しんだようだ。「あのGフォースは凄いですね。6.3Gもあって痛かったですよ。」と彼は語った。 戦闘機のスピードとG、GPレーシングの世界とに通ずるという事について話したが、正直に言って彼の身体能力と200馬力以上のバイクを操る能力を考えると、彼が優れた戦闘機のパイロットになるという事については彼の集中力もあって疑いの余地はない。


その後の彼のレースウィークは好調で、彼は予選を5位で終え、レースを4位で終えた。彼のMotoGPクラス最高位である。彼のチームは本当に上手く機能しているようだ。バイクの開発は良い形で進み、彼のライダーとしての才能は申し分ない。彼は自身のTwitterで「4位獲得。。表彰台に近づいてきた!」と語っている。彼とこうして話して彼の集中力を感じ、彼の今年のゴールを聞いた後では、彼が近いうちに表彰台を獲得するという事は私の確信となった。

BY ANDREW KOHN

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