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★MotoGP2016 ホルヘ・ロレンゾ「2009年以降ヤマハでタイトルを獲得しているのは自分だけ」

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セパンでのテストでは圧倒的な速さを誇ったロレンゾ選手ですが、選手権ではけして気を抜くことが出来ずライバルは必ず追いついてくると語っています。同時にロッシ選手に対する質問の中では、「2009年以降ヤマハにタイトルをもたらしているのは自分だけ」「いかに自分のメンタルが強靭であるか」なども語っています。こうした強烈な自負も、それを裏付ける激しいトレーニングと実績に基づくものだと言えるでしょうね。
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先週セパンテストが終了してすぐに、MotoGPチームはすべての荷物をまとめて空港へと急いでいた。そしてその中でもロレンゾのガレージは満足に包まれていた。歴史の中でも最も激しい戦いの中でタイトルを獲得し、ロレンゾは今までになく自信に満ちていた。

Q

「マレーシアにはどのようなコンディションで到着したのでしょうか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「自分が冗談を言っていると多くの人が思うだろうけど、最高のコンディションではなかったんですよ。タイトルを獲得したことでフィジカルのトレーニングが遅れてしまって、風邪をひいていたのに加えて抗生物質も飲んでいたんですよ。でも全ての物事がうまく行きました。そして今までにないくらいのリードを築く事が出来ましたね。つまりどのコンディションにおいても1秒以上の差を築く事が出来たんです。これは今までに経験が無いことですし、ここではMotoGPクラスで優勝した事も無いんですよ。」

Q

「昨年のタイトル獲得で自信がついたのはありますか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「ええ。勝利の後味が残っていましたから。ただ、チャンピオンシップで負けていたとしてもここに着いてすぐに結果が出せたと思います。」

Q

「この3度目のタイトル獲得は何を意味するのでしょうか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「このタイトル争いに関する負けていたとしたら非常に腹立たしかったでしょうね。ほとんどのレースで自分が最速でしたし、自分のチームが、最も素晴らしい働きをしていたと思っていましたから。いくつかのトラックでの不運によってこのタイトルを失っていたとしたら、本当に癇に障る事だったと思います。」

Q

「今回の出来事から何を学びましたか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「昨年は自分のライディングにとっては最悪のタイヤでした。ですから昨年のスタートは良くなかったんです。これは2014年の始めにも既に起きていた出来事です。それから彼らはた(※ブリヂストン)タイヤにモディファイを加えて、少しグリップが増えました。でも2013年、2012年や2010年に感じたような快適さは感じることが出来ませんでしたね。そのせいで望ましくないコンディションの中での最大リーンなどに悩まされました。2014年のドイツから2015年のヴァレンシアまで、自分が最もポイントを獲得したライダーです。多くの苦しみを経て自分は強くなりました。あの時ブリヂストンが選手権に参入していなければ、自分はさらにタイトルを獲得出来ていたでしょう。

Q

「あなたのライバルは、あなたが絶好調の時は太刀打ち出来ないと語っています。あなたの中での疑いのようなものが、どのように影響を与えるものでしょうか?」 ホルヘ・ロレンゾ 「ロレンゾはメンタル面では強くないと語る人がいます。ただ、自分のデビューイヤーの2008年と年間3位に終わった2014年は別として、自分は常に年間2位かチャンピオンシップで優勝をしています。自分が既に成し遂げた事を行うというのは非常に難しい事です。メンタル面が強くなければ、こんな事はけして出来ませんよ。ですからこの種の批判については理解出来ませんね。もしフィジカルの調子が良くて自信もあれば、もう少し自分のレベルを上げることが出来るでしょう。ただ、自分の調子が悪い時であっても自分は常にトップにいますし、タイトルに向けて戦っています。」

Q

「リン・ジャービスはDucatiがあなたを獲得しようとしていると語っています。貴方自身ヤマハで何年もやっていくというイメージでしょうか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「どんなに辛い時であっても自分の夢はヤマハで引退することだと述べて来ました。そしてそれだけではなく、このタイトルの後に、このチームであれば自分は最も成功したライダーになる事が出来ると感じています。これは今のところの夢ですね。ただ、このチームを自分の最優先事項としているように、自分が彼らに対して何を与えることが出来るのかというのも重要な事です。ヴァレンティーノがヤマハで最後にチャンピオンシップで優勝した2009年以降、ヤマハにタイトルを捧げているのは自分だけですしね。

Q

「昨年は過小評価されていたと感じますか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「ロッシがメディア受けする話をするという事、多くの写真家を彼の近くに留めているという事に関しては気にしたことはありません。それに彼の人気を考えればヤマハがロッシに勝利して欲しいと考えるのは不思議なことではありませんよ。そのほうがバイクは売れるでしょうからね。自分が気にしているのは同じ装備が供給されるという事だけです。自分は自分の能力を信じていますし、それがあれば素晴らしい結果が出せるという事もわかっています。そういう意味ではヤマハは日本の企業ですし、非常に真剣に出来る限り自分達をサポートしてくれますね。」

Q

「あなたが優勝した後、チームはあなたをどのような気分にさせましたか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「優勝の後にチームの中のある部分では妙な感情が残ったでしょう。ヤマハの中で1人のライダーがタイトル争いをしている訳では無いですからね。この種の物事はチームの中で数名の態度を冷たくさせるわけですが、これはセパンで起きたことに対する結果だと思いますよ。」

Q

「今現在のロッシをどう見ますか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「彼の年齢でこのレベルについて来るのは不可能だと思いますが、彼はそれを実現しています。彼が今のパフォーマンスを続けることが出来れば、まだ数シーズン契約を更新することはあるでしょうね。少し前まで何年もMotoGPのトップでタイトル争いを続けるなんて想像できなかったんです。ただ、自分に十分な戦闘力があって、このスポーツをさらに楽しむことが出来るのであれば、キャリアを延長するのは不思議ではありませんよね?」

Q

「ヤマハとの話の中でロッシに対するチームメイトとしての否定などはありましたか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「ヴァレンティーノはもちろん他のチームメイトにしても否定をした事はありませんよ。そういうチャンスがあった時でさえね。ロッシはこのブランドにとってトラックの中と外で価値がある人間だと理解していますし、今の状態で良いと思いますね。自分達は完璧なチーム構造ですし、3冠を獲得しています。これは強力なペア無くしては不可能です。」

Q

「マルケスが圧倒的だった数シーズン前、ヤマハはホンダからそれほど離されていないと言われていましたが、今やホンダは災難の最中です。」

ホルヘ・ロレンゾ

「彼らと比べた時のその評価というのは状況によるものです。自分がMotoGPでデビューした時、自分はロッシのようなスターであっても負かすことは可能なんだと証明しました。実際自分達のバイクは同じですし、自分の結果のほうが良いわけですよ。それを考慮に入れても彼のほうが歴史の中では最高のライダーだと評価されているわけです。自分のレベル、価値、評価は結果によって決定されるものです。」

Q

「マルケスとホンダの組み合わせが無敵ではなくなったというのはホッとする事でしょうか?」

ホルヘ・ロレンゾ

「2014年にはマルケスが今後5年も6年も連続してタイトルを獲得するかに思えました。その後に何事も永続するわけではないという事がわかり、ファンジオ(※アルゼンチン出身のF1の5度のワールドチャンピオン)が語っていたとおり"ベストを目指すために闘うこと。ただ、それが自分だとは思わない事。"という事が真実だとわかったわけです。リラックスなんて出来ないんです。自分が強い時にそのアドバンテージを稼ぐ事は出来ます。ただ、遅かれ早かれライバルが追いついてくるんですよ。 www.motorsport.com