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「★逆境に負けるなBuell!」

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Buellに対する熱烈な応援の記事がありましたのでご紹介します。日本から見るとBuellアメリカ人からどのような扱いを受けているのか感覚的にわからないわけですが、この記事によると多くの人がアメリカのお荷物メーカーと考えているようで、それに対して筆者が「それっておかしくないか?」と疑問を提示しています。管理人もXBシリーズは一時期購入しようとして数種類試乗した事がありますが、実は結構好きです。

「★逆境に負けるなBuell!」

エリック・ビューエルについてのニュースをお届けする時はいつも楽しいものだ。ほとんどの自分のような人はいつもビューエルには悪に打ち勝ち、素晴らしいモーターサイクルを作って欲しいと願っているのだ。しかし毎回彼の会社が”死ぬたびに”甲高い声で「当然だ!」と叫ぶ出す輩がいる。「Buellのバイクなんかガラクタだ!レイクもトレールも何もかも間違ってる!」「彼は酷いビジネスマンだ!マーケットのことなんかわかっちゃいない!」と叫ぶのだ。

まず第一に、素晴らしいエンジニアの中でマーケットの事を理解し、優れたビジネスマンである人間がどれくらいいるだろうか?第二に、我々のお気に入りの現代のバイクの殆どはピアジオの子孫から来ているようなものだ。単純に巨大な販売店ネットワークを構築出来ないから、売却が上手くいかないからといってジャンクというのはいかがなものだろうか?ハーレーとの関係性が切れた時、それはBuellにとってのディーラーネットワークが無くなったことと同義だった。マクドナルドのドライブスルーがそこにあるからといって、毎日食べたいと思う人間は少ないだろう?

 

個人的にはなぜ人々がBuellのような惨めなブランドに対して冷たくあたるか理解できない。おそらくそうした人々は旧型のXBシリーズにしか乗ったことがないのだろう。確かに旧型は色々な問題があった。(※個人的にこのモデルには参らされた)しかしこうしたモデルは今でも町で見かける事が出来るし、オーナーはこのバイクを愛している。本田宗一郎の作った自転車用エンジンが一番最初から完璧に動作したのかはわからない。しかしいくつかのスタートアップと呼べるバイク企業が1つもバグを出さずにバイクを作れたと思いたいのだ。そして最近ではEBR1190SのRXとSXモデルは素晴らしい評価を得ている。

「★逆境に負けるなBuell!」

Buellの最近の話題としてはHeroモーターだ。(※インドのバイク企業でBuellを一時買収した。)この巨大に肥え太った企業はエリックに対して、彼のWSBK参戦への熱意が会社を倒産させたとしている。まるで母親が子供に妙な服を着せるかのように、誰もスポーツバイクなど欲しがっていないとしたのだ。ただ、実際のところEBRのレース予算はHeroからによるもので、彼らはレースの場で自分達のブランド名が全面に出ることを望んでいた。レースは当然のように企業の技術を発展させ、より先進的なバイクの生産に企業を向かわせる。そしてもしスポーツバイクがなくなったら、次に生産されるのはアドヴェンチャーバイクだったであろう。そうBuellの有名なユリシーズの後継機へと。

 

WSBKは成功と言えるものではなかったが、非常に素晴らしいものであった。ウィスコンシンにある130名の非常に小さな企業が、Ducatiカワサキと参戦初年度からグリッドを争うなんてことはとんでもない事だ。ハーレーがVR1000でミギュエル・デュハメルやスコット・ラッセルに大金を払ってライディングをさせていたら?AMAスーパーバイクの中で6年で1勝でも出来ただろうか?否定的な立場を取る人達の意見としては、Heroの出来事もBuellが2009年にハーレーから切り捨てられた時と同様にBuellの責任だというだろう。明らかにBuellは誰もが欲しがらないジャンクだと彼らは言い、過去26年に渡り137,000人の顧客がいたことを無視して話をする。であるからして、HeroがBuellへの資本的な援助を取りやめた時、彼らからするとそれはエリックのミスとしか映らないのだ。しかしそれに対してエリック自身はどのように考えているのだろうか?

 

エリック・ビューエル

「彼らは非常に悪質でインターネット上で語られる自分とEBRについての話は受け入れがたいものがあります。しかし自分はタフな人間ですから。私が思うに世の中には我々が作った製品を評価して購入してくれるマイノリティーが十分にいると考えています。ですから今までに137,000台ものバイクを販売出来たのです。(※同期間で考えるといくつかのブランドの販売台数を超えている)そして我々のブランドを選んでくれるお客様というのは、自由な発想の持ち主が多いでしょうから、私達のバイクの持つ可能性から始まる旅を考えて購入してくれたのでしょう。」

 

私にはEBRとHeroの仲違いの理由はわからない。Heroは世界でも有数の巨大なバイクブランドだ。Wikiによるとその時価総額は2013年で56.6億ドルだ。もしHeroがあと2500万ドルBuellに投入していたら、(つまりこれは当初HeroがBuellの株式を取得する際に49.2%の持ち分に対して2013年に支払ったのと同額だが)今でもBuellはこのインドのベヒモスを代表するブランドであっただろう。だが私にも段々とこの状況がわかってきた。最近ドナルド・トランプ(※アメリカの大統領戦で)が注目を集めているわけだが、「すべては権力主義なのだ」という言葉が無かっただろうか?簡単に考えて見ると良い、もし子供を育てるなら、「尊敬される人間になるor独立した人間になる、従順な人間になるor自立した人間になる、礼儀正しい人間になるor思いやりのある人間になる、マナーの良い人間になるor興味深い人間になる」のどれが良いだろうか?もしあなたが全ての質問で最初の答えを選んだとすると、政治屋の気質から考えて実に権力思考の人間になると言え、ヘタするとそれはクソッタレのドナルド・トランプのような人間になりかねない。

 

エリック・ビューエルの場合は全て後者だ。独立、自立しており、思いやりが深く、興味深い人間だ。あなたが権威主義の親御さんだった場合はあまり嬉しくないかもしれないが。。研究によると権威主義の人間というのは「社会生活において最も学ばれている考え方であり、まだ色々な議論があるものの彼らは基本的に強いリーダーに従い、部外者に対して脅威を感じた時は強烈に反発する。」と言われている。Buellがハーレーを脅かしたり、アメリカンスタイルの乗車姿勢やそれを含む生活を脅かしただろうか?BuellがHeroに撃たれた時、それを見て嬉しかったような人間はいるのだろうか?

 

アメリカ人が空を飛べる人達だった場合、神は我々にDucatiのパニガーレを与えただろうか?左車線でトロトロ走ることに喜びを見出しただろうか?また、いつから我々はホレイショ・アルジャー(※19世紀の小説家)の成功を憎む国になったのだろうか?私の疑問は外国人恐怖症はどこにいったのかということだ。なぜBuellを殺したインドのメーカーを責めずにエリック・ビューエルを攻めるのか?なぜ映画「捜索者」(※アメリカの西部劇)の中でジョン・ウェインいけ好かない奴だったにも関わらずインディアンは悪者だったのか?そして何故現代エリック・ビューエルを責めるのか?いや違うって?彼もまたインディアンなのか?そうであるなら謝まろう。(個人的には私は時期尚早に2009年にBuellを放り出したハーレを責める。しかしMVアグスタの800トリプルの開発に資金を出したことは大いに賛成だ。)

 

エリック・ビューエル

権威主義に関して良いことは、へつらう大衆の支持を得られることでしょう。もっとも多くの真実を偽装しなければいけませんが。。歴史上多くの慣例がありました。裸の王様のようにね。ただそれに関して落ち込んではいられません。戦うまでです。」

 

なぜ筆者がここまで気にかけるのか?それは私が天才が骨の髄まで働き詰めで、狙いのメチャクチャなぱちんこ(※スリング)で劇場の最後部席から的を狙うのを見ていられないからだ。これは国民がオバマ大統領に対して同情の念を感じるのと似ている。オバマ大統領は最近「もし私がガンの治療法を明日発見したとしたら、多くの看護婦や製薬会社が仕事がなくなると訴えるだろう。」と語った。エリック・ビューエルにしても彼は破られた約束に対して文句を言ったりしないし、過去の出来事やこういったインターネット上の論争に関してもどうこう言うことはない。彼は「こういった物事に関して私が語った事は、泣き言に聞こえるように湾曲されてしまいます。そして私は泣き言を言うつもりは全くありません。」と語る。

 

彼がしているのはポジティブでいるということだ。そして私はBuellにとって素晴らしい瞬間がやってくることを信じている。これはドナルド・トランプの語る言葉などよりも相当に楽しいだろう。頑張れBuell

By John Burns

www.motorcycle.com