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★MotoGP2016 タイヤの選択肢が増え、オープンクラスが消滅。

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CRT、オープンクラス、ファクトリーオープン(ハンデつきのファクトリー)、ファクトリークラスなど、各メーカーとチームの戦力差を均等にしてレース展開を面白くするためにレギュレーションがコロコロと変わってきた数年でしたが、2016年からは基本的には1つのクラスの下にレースが展開されます。スズキ、アプリリアは来年も今年に引き続きファクトリーチームながら特別ルールが適用されますが、ソフトタイヤは消滅します。こうしたチームにとってはストレートでタイムが伸びないサーキットでもコーナリングで挽回してタイムを出すという走りかたで1周のタイムだけ出して予選上位獲得という戦法がありましたが、来年はそうした戦法も難しくなります。現在ストレートでゴボウ抜きにされるスズキは来年はエンジンパワーを何としてでも上げないとマズイですね。(※昨日Ducatiも特別ルールが採用されると記載してましたが、Ducatiは2016年は適用になりませんね。失礼しました。。)

★MotoGP 2016年からはタイヤの選択肢が増え、オープンクラスが無くなる。

MotoGPのルールを作っているグランプリコミッションはMotoGPの2016年ルールに変更を行なうために先週集まりを持った。オフィシャルタイヤサプライヤーが変わること、統一エレクトロニクスの使用が2016年からの2つの大きな変更点であるが、何よりもファンを喜ばせるであろうことはオープンクラスの終焉だ。オープン/ファクトリークラスというものはレギュレーションから取り払われ、統一エレクトロニクスに変更になることを受けて全てのチームはMagneti Marelliのハードウェアとドルナが提供する統合ソフトウェアを使用することとなる。つまり再びMotoGPクラスは1つの統一クラスとなるのだ。

ただこれは全てのファクトリーがイコールであるという事ではない。勝利した事がない、コンセッションポイントを6ポイント獲得していないファクトリーには特別ルールが適用される。特別ルールの適用を受けるメーカーは通常1シーズンに7基のところ12基のエンジンの使用が使用可能で、テストライダーではなくファクトリーライダーでのテストが無制限に可能。そしてエンジン開発は凍結されない。これらの特別ルールは将来にわたって維持される見通しだ。特別ルールの目的は成功しているメーカーの進化を遅らせ、新顔のメーカーが彼らに追いつけるようにするためのものだ。2015年にDucatiが成し遂げた進化はオーガナイザーも知るところで、これらのルールは残っていくだろう。特別ルールの適用を受けるメーカーが失うものはソフトタイヤの使用権利だ。

 

2016年からミシュランは2種類のコンパウンドのリヤタイヤを毎戦全てのチームに提供する。エクストラソフトタイヤはそもそもファクトリーバイクに対して馬力の劣るCRTチームを助けるために開発されたものだ。今やCRTクラスはなくなりオープンクラスも無くなったために、エクストラソフトタイヤの必要はなくなったのだ。タイヤの割当も当然変更となる。チームは細かい条件に合わせたタイヤを使用することが出来るようになる。(※1戦で)使用出来るスリックタイヤの数は21から22となり、チームが使用出来るリヤタイヤも現在の12本から増えることになる。これはトラック(コンディション)で1種類のタイヤしか有効ではないような場合に役に立つ。彼らはさらにもう1本タイヤを使用することが出来るようになるのだ。これはQ1からQ2に進出するライダーを助けるとも言え、予選で使えるタイヤも1本増えることになる。

 

ライダーが使用出来るレインタイヤも増え、合計でフロント、リヤそれぞれ7本が使用可能となる。これは完全な雨のレースウィークの中で毎セッションに少なくとも1セットのウェットタイヤの組み合わせで走行が出来るようになることを意味する。雨でも晴れでも無いようなコンディションの際はライダーはそれぞれ3セットのインターミディエイトタイヤも使用出来るようになる。その他の変更点よりもわかりやすい変更としては、安全に関する装備のヘルメット、ツナギ、グローブ、ブーツなどに関しての新しいルールだ。DaineseのD-Airシステム、アルパインスターのテック・エアーシステムによって装備は進化しており、ライダーの安全性はライダーの装備の進化からもたらされると言える。ライダーの装備の標準化を強制することは、このスポーツの安全性を高める為に有効で簡単な方法であると言える。

 

その他にレギュレーションの中で触れる価値がある点はホモロゲーション(公認)受けたエンジンだ。Ducatiは3つのサテライトチームに、まるですべてがファクトリーチームであるかのようにエンジンを提供する。最大で3つの異なるホモロゲーション(公認)を受けたエンジンを提供することは非常に管理が難しいだろう。この内容が変更となり、サポートを受けるサテライトチームの数によってファクトリーチームは最大で5つの異なるホモロゲーションを受けたエンジンを提供することが可能となった。これ自体はさほど需要な変化ではないが、将来に向けて大きな内容になる可能性がある。

 

2015年まではファクトリーチームは2人のファクトリーライダーをサポートし、最大で4人のサテライトライダーをサポートするという一般的な合意があった。エンジンの割り当てが変更になったことでこれらの制限はなくなり、メーカーはより多くのサテライトチームをサポート出来るようになる。ドルナはスズキのようなメーカーがファクトリーライダーと同様にサテライトライダーをサポートすることを長く望んでおり、そのため各ファクトリーは最低でも2人のサテライトライダーをサポートをすることに同意しなければならないという内容が合意内容に追加されている。もしDucatiが8台のバイクを提供し続けるなら、スズキがこうしたサテライトチームをサポートする必要はなくなる。しかし2016年にスズキのGSX-RRが望まれているような大きな進化を遂げた時、サテライトチームにとっては魅力的なオプションとなるだろう。ファクトリーは最大でも€220万でサテライトバイクを提供することとなっているが、2017年からはこうした状況に対しても注視が必要だろう。

BY DAVID EMMETT

MotoGP Tire Allocation Expanded & Open Class Killed Off

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