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★270馬力のKTM RC16 ヴァレンシアでのテストを終了

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2016年開幕に向けて各チームが精力的に開発を続けていますが、KTMも2017年からMotoGPへのフル参戦が決まっています。こちらも現在開発の真っ最中とのことですが、1年前のこのタイミングでかなりパッケージが出来上がっているという事は2015年からMotoGP復帰を果たしたスズキと同程度には仕上がった状態で開幕を迎えるかもしれません。扱える馬力でないと意味がありませんが、現時点で270馬力近くを発生するエンジンというのも気になります。

★270馬力のKTM RC16 ヴァレンシアでのテストを終了

オーストリアでのデビューとなるテスト以来、KTMは自身のMotoGPマシンであるRC16でのヴァレンシアでのテストを終えた。土曜日と日曜日にテストライダーのアレックス・ホフマンとミカ・カリオがRC16をスペインのトラックで走行させた。 

テストではKTMがRC16の開発のペースを上げていることが見て取れた。アレックス・ホフマンは開発ライダーとして起用されてきた人物で、このバイクが正しい方向に開発されるように舵取りをしてきた人物でもある。新しく起用されたミカ・カリオは優れたパフォーマンスを誇る33歳のライダーで、フルタイムのレーサーを引退したばかりだ。そのため、限界までマシンをプッシュ出来るライダーでもある。

 

カリオは最新のMotoGP操縦の経験もあり、プラマックDucatiを2010年に操縦し、SuterのCRTマシンを2012年にテストしている。カリオは以前チームメイトからも細部に気を配り、開発が必要な部分をピンポイントに指定出来るライダーだという評価を受けている。プレスリリースでは、MotoGPプロジェクトを牽引するマイク・ライトナーがバイクの開発具合に大きな喜びを表明している。KTMは2017年からMotoGPへのフル参戦の準備をしており、KTMのCEOであるステファン・ピーラーは、最近ドイツのSpeedweekに2016年の最終戦ヴァレンシアにワイルドカード参戦する意向について語っている。

 

ピーラーのインタビュー内容にはいくつか面白い点がある。KTMが90度V4エンジンを使用しそれをスチール製のトレリスフレームに搭載することは既に知られていることであるが、ピーラーによると、そのエンジンは何と270馬力近い馬力があるようなのだ。
このバイクはX-tracと共同開発のシームレスギアボックスを使用する。KTMは既にドルナCEOのカルメロ・エスペレーターにヴァレンシアでのワイルドカード参戦を要請しているが、もしバイクの準備が整った場合はもう少し速い段階での参戦もあり得るかもしれない。

 

KTMのプロジェクト成功の秘訣は、2017年に競争力のあるライダーを獲得出来るか否かにかかっているだろう。それはつまりテストの中でバイクが速い事をタイムで証明する必要がある。ヴァレンシアのテストではタイムは公開されていない。またプロジェクト自体もまだ早い段階であることから、まだまだやるべきテストは多く残されている。
2016年の終わりには全てのライダーの契約が切れることからも、KTMは出来るだけ早いタイミングで彼らのバイクが速いのだということを証明しなければならない。

 

KTMオフィシャルプレスリリース

「公式発表から4週間後、KTMストライダーのアレックス・ホフマンとミカ・カリオは先週に新型のKTMMotoGPマシンのテストをスペインのヴァレンシアで終えました。4キロに及ぶサーキットの素晴らしいコンディションもあり2人のライダーはRC16を操縦し、ホフマンは土曜に、カリオは日曜に多くの周回をこなしました。」

 

MotoGP責任者 マイク・ライトナー

「チームがバイクの発表から4週間で成し遂げ事を誇らしく思います。彼らは既に素晴らしいチームスピリッツを持っており、ファクトリーからのアクションに対して迅速なレスポンスをしてくれています。ヴァレンシアはSpielberg(オーストリアRed Bull Ring)よりもグリップに優れており、我々にパッケージにとって素晴らしい環境です。私は現在のライダーのラインナップに関しても満足しており、両名とも素晴らしいプロフェッショナルとしての働きをしており分析力にも優れています。アレックスは多くの素晴らしい情報をもたらしてくれますし、ミカは1日目にも関わらず、全体のパフォーマンスを引き上げる為の仕事を出来るレベルの走行をしてくれています。」

 

ミカ・カリオ

「テスト前には多くの疑問点がありましたが、テストを終えた今はとても満足していて、良い気分で冬休みを取ることが出来ますね。アレックスとチームは素晴らしい形で仕事を進めてくれており、全く問題は発生しませんでしたし既にかなり高いレベルにあります。まだ道のりは長いものの次のテストが待ち遠しいですね。それまでは自分のコンディションを保つためにも氷上のレースなどに参加してみるつもりです。」

 

アレックス・ホフマン

「バイクが同じ方向で進化しているというのはとても良いことです。ミカは数週間前までここでレースをしており、完全にレーシングムードです。彼はこのバイクでの初日にも関わらず、その日の終りには素晴らしいタイムを記録しました。これはつまり全体のパッケージが上手く機能していることでもあり、冬休み前のチームにとって重要なステップです。」

 

この先彼らは2月頭のテストに向けて両テストライダーからの走行データを使用して、KTM RC16のさらなる開発を続けていく。

by David Emmett 

www.asphaltandrubber.com