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★フィリップアイランドGP 木曜プレスカンファレンス翻訳

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管理人風邪で寝込んでおりました為に大変遅くなりましたが、木曜日のプレスカンファレンスです。予選後のプレスカンファレンスではないのでお間違いないようお願いします。予選後のプレスカンファレンスは明日の決勝前には記事化したいと思っております。今回は今年のMotoGPのレベルの高さなどについての話題が多いですね。

 

ニック・ハリス

「残り3戦で18ポイント差ですね。」

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ヴァレンティーノ・ロッシ

「とてもつらく長い戦いですね。シーズン開始からポイントを取ったり取られたりという展開で、見ているぶんには楽しい戦いだと思いますが、常に集中して最大限の力を発揮するのが難しくもあります。18ポイントは大きくもあり小さくもあるポイント差です。」

ただこのトラックは自分のお気に入りなんです。いつも良い結果ですし良い記憶があります。ただ同時にどのライバルも強く、特にホルヘは常に速いですよね。ですから明日の朝からまた新たな戦いが始まると言えますね。フィリップ・アイランドはバイクの正しいバランスを見つけるのが難しいトラックで、天気も重要です。今日は良い天気ですが週末はもっと寒くなって天候も崩れるかもということですよね。風もいつも強いですしね。良いコンディションであればいつも最高のトラックなんですけど、悪い天候だと非常に難しいですね。」

 

ニック・ハリス

「ホルヘとのチャンピオンシップの争いはどうなるでしょうね。ダニもアラゴンでは素晴らしい走りをしましたし。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「自分にとっては今年のMotoGPは最初のレースから6人のライダーが勝利の可能性があると思っているんです。ですから正直どういう展開になるかというのが読めないんですよね。ペドロサも非常に戦闘力を増してきましたし、アラゴンでは彼に負かされてしまいましたし4ポイントを失いました。茂木ではペドロサは優勝してしまいましたしね。2台のDucatiやマルケスの事もあります。常に100%でいるという事が非常に重要になります。」

 

ニック・ハリス

「チャンピオンシップを追うシーズンとしては今年が一番難しいと言えますかね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「そうですね。毎年それぞれストーリーがあるんですが、今年は非常にオープンで3戦残した段階でまだいろんな可能性があります。ですから今年は最も難しいと思いますね。」

 

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノありがとう。それではホルヘ、18ポイント差ですね。」

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ホルヘ・ロレンゾ

「今年も色々なことがありましたけど、いよいよ残り3戦ですね。勝ち続け無ければなりませんし、これが現状のただ一つの目標ですが、非常に集中していますよ。過去数戦と同様の事をこなしているだけですが、バイクのセッティング、ライディングなど常に速くコンスタントでなければいけません。」

 

ニック・ハリス

「ヴァレンティーノも話していましたが、天候のこともありますね。今年は天候の面であなたについていないですね。」

ホルヘ・ロレンゾ

「そうですね。ただこれらは過去の話です。水曜日から晴れなのにいきなり日曜に雨が降るとかね。ただこうした事はあまり考え過ぎないようにしています。というのもこういうことを考えたところで将来には役立ちませんからね。今は良いレースが良い天気の中、この素晴らしいトラックの中で出来るということを望むだけですね。」

 

ニック・ハリス

「良い天気であれば確かに素晴らしいトラックですよね。」

ホルヘ・ロレンゾ

「ええ。おそらくカレンダーの中で最も素晴らしいトラックでしょうね。晴天の中、風も弱い中であれば、最高のトラックで最高のコンディションでしょうね。高速コーナーをスライドしながら最高の気持ちだと思います。」

 

ニック・ハリス

「ホルヘありがとう。それではダニ。素晴らしい2戦の後でのフィリップアイランドですね。」

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ダニ・ペドロサ

「ええ。過去2戦は素晴らしい結果ですので嬉しいですね。今年は色々な理由で厳しい展開のレースが多かったので、残りの3戦でこのような素晴らしいレースを続けたいですね。最後の3戦において良い結果で完走するということが現時点でのゴールです。そしてそれが来年にも繋がるものだと思っています。」

 

ニック・ハリス

「前のレースの結果のせいもあって、MotoGPへの愛が再び再燃したという感じですかね。」

ダニ・ペドロサ

「MotoGPを走る上で自信を持つことは重要です。うまくいかずにもどかしい時は、自分が何が出来るのか、何がしたいのかという疑問を持ってしまうものです。特に手術以降は調子が良くなっていて、そういう意味では現在は非常に良い状態だと言えます。このままラストラウンドまでこの調子を続けていきたいですね。」

 

ニック・ハリス

「フィリップアイランドは素晴らしいサーキットですよね。」

ダニ・ペドロサ

「良いコーナーもありますしライダーが景色に映えるトラックでもありますね。ただここでのレースは非常にトリッキーでタイヤも同様です。良いバランスを見つける必要がありますし、セッティングがいつも難しいんです。ここで良いレースをするには、高速で走れるセッティング、フィジカル面などが必要です。また非常に短いトラックを何周もする形になりますので、45分間常に集中して走行する必要があります。」

 

ニック・ハリス

「ダニありがとう。それではアンドレア・ドヴィヅィオーソ、シーズン最初は良い位置での走行、中盤は苦しんでいますが、現在の状況はいかがですか?」

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アンドレア・ドヴィヅィオーソ

「茂木ではスピードは速かったんですが、ヤマハのライダー達についていくのはいかなるコンディションでも難しかったですね。ただ自分たちが良いスピードで走ることが出来たのは良いニュースでした。雨の中ではもう少し良い結果が出せると思っていたんですが、レインコンディションと言えるような状態ではありませんでしたので、レースの中で常にプッシュ出来る状態ではありませんでした。(※後半に路面が乾いたのもあり。)フロントが限界だったのでペースを落とさざるを得ませんでした。」

「結果を見れば5位なので悪くはありませんが、トップとの差は非常に大きかったので素直には喜べませんね。最終的には良いポジションに戻ってこれましたが、ただ望んでいたような形ではありません。選手権の戦いは非常にレベルが高くなっているので簡単なことではありませんね。今回はまったく異なるサーキットですので、その中で良い結果を残すことは非常に重要ですね。風の強いコーナーでスライドも多いですが、セッティングを見つけてタイヤをマネージしていきたいですね。ここでも良い結果を残すことが出来るとは思っているんです。」

 

ニック・ハリス

「今年のレベルは確かに高くなっていますね。2人のトップライダーだけではなく、チャンピオンシップのレベル自体が非常に高くなっていますね。」

アンドレア・ドヴィヅィオーソ

「バイクの進化が大きいですね。特にヤマハのバイクの進化が大きいと感じていて、シーズン中にも進化しているなと感じます。茂木でも後を走ってみて速いなと感じました。それに今年のチャンピオンシップを見ていても、トップ2人の走りは全ての練習走行、レースにおいても凄いですよね。ホンダもトラックによってはヤマハより速いことがありますし、ダニも戻って来ましたし、マルクはいつも速いわけで、彼らが中心となってMotoGPのレベルを引き上げていると感じます。」

 

ニック・ハリス

「ドヴィありがとうございました。それではジャック・ミラー 簡単なレースでは無いですよね。」

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ジャック・ミラー

「ええ。グリップレベル、風の強さによるマシンの安定性の問題などから考えても、カレンダーの中で最も難しいトラックの一つだと思います。いつもはタイトなコーナーの入り口で苦戦しているんですが、このトラックの作りであれば高いコーナリングスピードでコーナーリング出来ますので楽しみにしているんです。」

 

ニック・ハリス

「そして来年は大きなニュースがありますね。」

ジャック・ミラー

「来年はMarcVDSチームで走行する事になります。非常に楽しみですね。今年も参戦初年度からこうしたパッケージを用意してもらったことにはとても感謝していて、LCRホンダの皆には本当に感謝しているんです。いっしょにレースが出来た時間が短い事は残念ですが、来年からの新しいチャプターの始まりを楽しみにしています。」

 

ニック・ハリス

「今のチームを引き連れてということになるんですよね?」

ジャック・ミラー

「ええ。幸いな事に皆ついて来てくれることになりました。」

 

ニック・ハリス

「今年はタフなシーズンですか?ヴァレンティーノもホルヘもジャックにとってもMoto3からいきなりの参戦はタフになると語っていましたが。」

ジャック・ミラー

「確かにタフですけど、皆が語っているように今年は過去おそらく10年の中で最も難しいシーズンなわけですしね。茂木では残念な結果になってしまったけどここでは地元のファンのためにも頑張りたいと思います。天候が変わりやすいので、天候が安定していることを願います。今年は週末だけ天気が変わることが多いので、この場にいる誰かが何か仕組んでいるんじゃないかと思いますけど(笑)今週は良い天候の中でレースがしたいですね。」

ニック・ハリス

「ジャックありがとう。それではフロアからの質問をどうぞ。」

 

Q
「何度も聞いていますが、このタイミングでの2人の関係性というのはどうなんでしょうか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「興味を持っていただいてありがとう(笑)僕らは2人の関係について秘密の日記を持っているんだ。ただ秘密は最終戦まで取っておくよ。(笑)まぁチャンピオンシップを戦う場合においては非常に難しい場合もあるんだけど、それが普通だと思います。ただチームで集まったり、それぞれの仕事に集中したりしているから良い事だと思うけど、同時にライバル関係でもあるわけでね。バトルは厳しいけどそれが普通だと思いますよ。」
ホルヘ・ロレンゾ
「僕らは2人ともワールドチャンピオンを獲得しているわけで、チャンピオンシップが進むごとに、緊張が高まっていくのは仕方ないことだと思います。ただチームで働いて、他の色々なライダー達とも競う中でチャンピオンシップを目指しているわけです。将来的にはもう少しリラックスした関係になれると思いますよ。」

 

Q
「ディアンジェリスの事故に関して茂木の安全面について、危険なトラックだと言えるでしょうか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「アレックスに関しては良いニュースを貰っていて、自分の友人もアレックスとは直接話したと聞いています。頭は問題ないようですが、大きな転倒だったのでまだ体には影響があるようですね。一番気になるのは彼の復帰の速度です。これがどの程度かかるのかにって異なりますね。彼自身も速く戻ってきたいでしょうがそう簡単ではないでしょう。100%の状態になるには時間がかかりますが、彼が戻ってこれる状態であることが重要ですね。」

「明日はセーフティーコミッションと話をしますが、アレックスが転倒した箇所は通常あまり激しい転倒をする場所ではないんですよ。彼は1コーナーの出口でインサイドで立ち上がったんですが、通常はアウトサイドに集中する部分なんです。ただこのタイプのバイクでここまでパワーがあると、バイクがどの方向に行きたいのかを理解するのが難しい時があるんです。明日コミッションと話し合いをしますが、茂木ではストレートでコースと非常に(※退避スペースがということかと。)近いんですよね。ポルもそこで転倒して非常に危険でしたよね。ただ一般的に茂木は安全なトラックでもあるんですけど、エスパロガロやディアンジェリスが転倒したように危険な箇所もあるんですよ。」

アンドレア・ドヴィヅィオーソ

「セーフティーコミッションとドルナの仕事は近年非常に良いと思います。ただ自分達にとって100%安全なサーキットというのは難しいんですよ。ただいつも新しく学ぼうとはしていて、常に改善の余地がありますからね。ただディアンジェリスが転倒したような箇所はトラックにはいくつもあるんですよね。またエアフェンスも直角にぶつかった時は良いんですが、斜めからぶつかった場合は酷いことになります。ですから努力はしていますが、全てに対処するのは難しいですね。全てのコーナーでもっとスペースがあれば良いですが、このスポーツで完全な安全を全てのトラックで求めるのは難しいですね。」

 

Q
「このトラックではクラスをまたいで8勝していますが、何が強みなのでしょうか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「このトラックが好きなこととレース経験が長いこと、それにレイアウトも良いですね。このトラックがは非常に良いトラックですし、多くのライダーのお気に入りだと思います。ただ年によって異なりますね。」

 

Q
「前回は素晴らしいレースでしたが、ベストの状態に戻ってきたと感じますか?それと1年前チームを変えるという決断をしたわけですが、その効果はいかがでしょうか?」
ダニ・ペドロサ
「まず前のレースはホンダで最高位だったわけで気分は良かったですけど、2つ目の質問に関しては、もう少し向上出来るかなと思っています。現状バイクのセッティングに苦しんでいるんです。トラックのレイアウトによっては異なりますけね。残りのシーズンではそうした結果のアップダウンが出るとは思いますが、そこを改善して来年につなげていきたいですね。チームは確かに1年前に変えて違う構造になっています。ただ直ぐに自分の腕の問題が出てしまったので、今でもバイクのセッティング、どのトラックでどの程度までがリミットなのかなどがわからないんです。ただここがだいぶ改善されてきたので、今後はどんどんこの部分は改善されていくはずです。」

 

Q
「今年最速のライダーではないにも関わらずチャンピオンシップでリードしている理由は何だと思いますか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「自分はいつもコンスタントで過去2年でバイクのセッティングの出し方が上手くなり、今年に関しては常にレースの中で戦闘力がある状態です。ですからレースの中でもバイクを限界域で走行させることが出来て、良い結果が得られているんだと思います。あとはウェットコンディションでのレースで強いということですかね。ただチャンピオンシップはまだ終わっていませんし、最高のライダーはヴァレンシアで1位になるライダーだと思いますよ。」