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★MotoGP2015アラゴンGP 決勝プレスカンファレンス翻訳

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ロレンゾ選手の走りも見事でしたが、素晴らしいバトルを展開したダニ・ペドロサ選手とヴァレンティーノ・ロッシ選手に質問が集中しました。ロレンゾ選手とロッシ選手とのやりとりを聞く限りだと、残りの4ラウンドのどこかで、ロレンゾ選手の鮫グラフィックのスペシャルヘルメットが拝めるかもしれません。(笑)

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ニック・ハリス
「ホルヘ今シーズン6勝目おめでとうございます。まさにプラン通りの展開で素晴らしいスタートからのレースとなりました。」
ホルヘ・ロレンゾ
「とても重要なレースでした。木曜にコメントしたとおりですね。ここでさらにポイントを失うようなことがあれば、ワールドタイトル獲得は不可能になりますから。ですから今日は良い走りが出来たと思いますし、マルケスのクラッシュもラッキーでした。おそらく序盤の1〜2周で彼は自分に追いつくためにブレーキングで無理をしたんでしょう。ただマルケスが速いのはウォームアップの後で分かっていました。」

「彼はウォームアップの最終ラップでユーズドタイヤで凄いタイムを出しましたから、レース後半で彼のペースがかなり良い事がわかっていたんです。ですから彼が転倒した事は非常にラッキーでした。ただマルケスの転倒は別として、ダニとヴァレンティーノから逃げるためプッシュして走行しました。マルケス転倒後のペドロサとの差は2.3秒でしたので少し安心したんですが、ダニは追いつくためにベストを尽くして走行するでしょうし、彼自身もヴァレンティーノに追われていることもわかっていたので集中してプッシュしました。ですから今回のレースは心休まるところが無く、ひたすらに集中して距離を保つことを意識して正確な走りを心がけました。今回のレースはとても重要で、嬉しい結果となりました。2戦続けてミスをして天候に祟られたのでネガティブな気持ちがずっとあったんです。今回の勝利でこうした気持ちを少し忘れて、これからのレースに気持ちを切り替えられるでしょう。」

 

ニック・ハリス
「14ポイント差で残り4戦ですから、最終戦ヴァレンシアまでもつれ込むでしょうね。」
ホルヘ・ロレンゾ
「見ているファンにとっても自分がこうしてポイント差を詰めていくのを楽しみにしてくれているでしょうから、集中してこれからの数戦でさらにポイントを挽回していきたいと思います。ただマルクは日本でとても強いですしヴァレンティーノはけして諦めない走りで強力です。けして楽な戦いではないと思いますが、すべての練習走行、すべてのレースで最大限の力で挑みたいと思います。」

 

ニック・ハリス
「そしてかつてのライバル、ダニの走りも今日は見事でした。あなたは今日は後ろだったので見ることが出来なかったと思いますが。」
ホルヘ・ロレンゾ
「そうですね。今の段階ではまだレースのリプレイはしっかりと見れていませんが、彼らのバトルの特に最終ラップを、静かにそして楽しみながらじっくり見たいと思いますね。皆がダニがとても素晴らしい走りをしていて、1周の間に5回も6回も抜き合う素晴らしいバトルだったと語っていますからね。それに今日の戦いではダニに感謝したいですね。この4ポイントというのはチャンピオンシップ争いにおいてとても重要ですからね。」

 

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ニック・ハリス
「ホルヘ6勝目おめでとうございました。それではダニ、今日は本当に凄いレースでしたね。」
ダニ・ペドロサ
「今日の結果には本当に嬉しく思います。今日は序盤スタート後に厳しい展開でした。数周Ducatiの後ろで彼らを抜けずにいたんです。彼らはコーナーの後で非常に速いんですよ。彼らを抜くのは本当に厄介でした。マルケスが転倒した後あたりから徐々にフロントタイヤのフィーリングが良くなってきてプッシュ出来たんです。ただその時には既にホルヘは遠くに逃げてしまっていて、後ろからはヴァレンティーノがいつもの日曜のようにやってました。彼は自分の後ろにずっとついていて、全てのコーナーで彼のエンジン音が真後ろに聞こえました。」

「実際彼がトラックのどこで速いのかはわからなかったんですが絶対に仕掛けてくると思っていました。彼は残り5〜6周のあたりでアタックを開始したんですが、今日は自分もバイクを良くコントロールする事が出来ました。今日は自由にラインも変えることが出来ましたし、彼がアタックをしてきても直ぐに抜き返す事が出来ました。自分のほうがペースが遅いコーナーで彼からのアタックはありましたけど、それ以外の部分でもアタックをしてきたので驚かされました。残り1周の表示が見えてなんとか2位を獲得しなければと思いました。最終ラップは2人とも素晴らしい走りだったと思います。最終的には2位で完走出来てとても嬉しいです。このところヴァレンティーノはずっと強かったわけですが、自分自身も今日はとても強い走りでレースを楽しむことが出来ました。」

 

ニック・ハリス
「今年はかなり厳しい戦いでしたが、残り4戦をどのように考えていますか?」
ダニ・ペドロサ
「厳しい戦いにはなると思います。今回もホンダが得意なトラックだと思っていましたが、過去に比べて苦戦していますし、今年は全てのトラックで同様の状態です。ただそうした状況でもポジティブに捉えて良い走りをしていきたいと考えています。表彰台や勝利を掴めるチャンスがある時はそれを逃さずにしたいですね。」

 

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ニック・ハリス
「今日は2位獲得はなりませんでしたが、まだチャンピオンシップをリードしています。これが最も重要なことだと思いますがいかがでしょう。」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「こうしたバトルで負けた後の気持ちというのはあまり良くないというのは確かにあるんです。でも良い結果、良いレースでしたので嬉しくもあります。強い走りが出来ましたし、バイクもしっかりとコントロールして走る事が出来ました。間違いなくキャリアの中で最高のアラゴンGPでの結果だといえます。ここはやはりとても難しいトラックですから。今日はダニの前で走り続けることが出来ませんでした。自分の持てるカードを全て使いましたし、自分自身でも予想していなかったカードも使ったんですが駄目でした。単純にダニのほうが今日は速かったですね。チャンピオンシップを考えると5ポイントは惜しいですが、今日は自分の力が足りませんでした。」

 

ニック・ハリス
「残り4戦が日本から始まりますが、今までの戦いについていかがでしょう。」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「今年のホルヘとの戦いはとてもタフですね。彼はどのレースでも素晴らしいですし2人ともポイントを取り合っている感じですね。彼の走りはほとんど完璧ですから難しいですよ。今後のトラックは自分も全部好きですし、どうなるかというところでしょうか。」
ニック・ハリス
「ヴァレンティーノありがとう。それではフロアからの質問をどうぞ。」

 

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Q
「ホルヘ、今日のパルクフェルメでの鮫のパフォーマンスについて説明してもらえますか?あれはミサノで2人が話していた内容ということでしょうか?」
ホルヘ・ロレンゾ
「あれは特に挑発的な意味では無くて、ヴァレンティーノのジョークを自分も引き継いで、今日の自分を力強い鮫のような状態ということで表したんだ。」
ヴァレンティーノ・ロッシ(※思わず身を乗りだして)
「自分はそのパフォーマンスを見ていないんだけど、自分も彼のパフォーマンスについてはまったく攻撃的な意味合いは無いと思っていますよ。実際今日の彼は鮫のように速かったしね。それにもし彼が望むなら残りの戦いの中で、あのデザインを彼のヘルメットに使ってもらってもいいよ(笑)」
ホルヘ・ロレンゾ
「いいね。是非そうしたいよ(笑)」(※二人とも満面の笑みで握手)

 

Q
「昨日はブレーキングに問題があるようでしたが、今日はダニをブレーキングで何度もパスしていました。昨日からバイクにどのような変更を加えたんんでしょうか。」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「正直言って昨日のFP4ではミスをしたんです。というのも昨日の朝まではとても戦闘力があったんですがその後のセッティングをミスってしまいました。今日はウォームアップの後に再びセッティングを変えてまたしても良いフィーリングが得られず、ただこれを逆にチャンスとして今まで良いペースで走れていた内容など考えて、バイクを良いバランスに仕上げる事が出来ました。ただそうして良いバイクを仕上げた後でホルヘに対しては9ポイントを失ってしまいましたから、今年のチャンピオンシップは厳しい戦いですよね。今後も良い走りを続ける必要がありますね。」

 

Q
「全てのカードを使って、自分自身では予想もしていなかったカードを使用したと話していましたが、それは何でしょうか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「最終シケインは通常はオーバーテイクポイントでは無いんですが、あそこが最後のチャンスだったんです。ダニのほうが立ち上がり加速がいいですから、あそこで勝負を仕掛けたんです。良い具合に彼をオーバーテイクしてラインに戻ってこれるところだったんですが、彼に再び抜かれてしまいました。でもまぁ良いバトルでしたね。」

 

Q
「ダニ、今日のバトルは優勝こそしなかったものの、キャリアの中で最高のバトルでしたか?」
ダニ・ペドロサ
「そうですね。戦った相手のおかげもあって間違いなく最高のバトルの一つでしょう。通常こうしたバトルを他のライダーとするのと違って、ヴァレンティーノはこうしたバトルのプロですからね。彼はこの状況に自信もあるでしょうし、様々なライン、様々なバイクの動き、ブレーキングポイントを変化させたり、コーナリングポイントを変えたりも出来ます。こうしたバトルは自分の弱点でもあるので、今日の結果は本当に嬉しいですね。」

 

Q
「今日はもちろんダニを抜こうとしていたんでしょうが、バトルの中でチャンピオンシップを意識して、このバトルは危険だななどという考えはありましたか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「タイトルを獲得するためにポイントをかけて戦っているわけです。ですからその中でさらにポイントを積み重ねるチャンスがあれば戦うものですよ。」

 

Q
「ダニ、素晴らしいバトルでしたが、今日の結果を受けて手術は素晴らしい成功だったと言えますか?」
ダニ・ペドロサ
「このトラックでは左コーナーが多いので、いつもよりリラックス出来たというのはあります。それに腕に痛みがない状態だと頭も働きますからね。」

 

Q
「ホルヘ、今日のウォームアップでは天候が悪く、皆がホルヘに対して可哀想に。。と思っていたと思うんですが。」
ホルヘ・ロレンゾ
「正直信じられませんでしたよ(笑)レースウィーク中は最高の天気なのに日曜に目が覚めたら天候が悪いんですからね。今日はなぜ雲がレース前になくなったのかはわかりませんが、ドライで良いタイムが出せるとわかっていたので嬉しかったですね。ただ天候というのは今日のように読めないものですね。」

 

Q
「ダニのホンダ機とあなたのヤマハではストレートのスピードに圧倒的な差がありましたが、あれは通常のものなのか、何かしら今日は問題があったのかどうでしょうか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「トラックによるね。ただ今回は練習走行の段階からバックストレートでは苦しんでいたんです。ホルヘや他のライダーと比べても自分のほうが2〜3km/h遅くてね。ターン14でリアのスピンが多くて良い形でコーナーを抜けられていないというのがあるんですよ。ただホンダのほうがストレートで速いのはありますし、ダニは小柄で軽量なライダーですから、そういう面ではいつものことと言えます。」

 

Q
「これからの4戦で14ポイント差ですが、これからどのような戦いをするつもりですか?」
ヴァレンティーノ・ロッシ
「う~んわからないね。(笑)その時々によって変えるという感じだね。」

 

Q
「ホルヘ、もしマルケスが転倒しなかったらどのような展開になっていたと思いますか?」
ホルヘ・ロレンゾ
「レースの最初にはかなりプッシュしていたんです。というのも他のライダーがどの程度のペースで走行するのかはわかりませんからね。ただ後続のライダーとの差が3秒〜3.5秒ある時は100%の力ではなく99%か98%の力で走り、追いつかれそうになった時にプッシュするようにしています。今日はダニが追いついて来ているのがわかったので、同じような差を維持するような走りをしました。」

 

Q
「ダニ、今日のピットボードのサインは最高のものでした。説明してもらえますか?」(※会場大爆笑)
ダニ・ペドロサ
「ストレート走っている時に毎回、全てのメッセージを読めたと思うかい?それは流石に無理だよ(笑)何て書いてあるのかはちょっとわかりませんでしたね(笑)
ヴァレンティーノ・ロッシ
「自分は毎回彼のサインボードを見ていたんだけど、ありゃ傑作だったね。(笑)」