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★Tenneco Marzocchi(マルゾッキ)を売却

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イタリアを代表するサスペンションメーカーのマルゾッキが売りに出されるとのこと。今までも事業自体はマルゾッキの経営では無かったんですね。

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輸送用機器メーカー大手のTennecoがイタリアの老舗サスペンションメーカーMarzocchi(マルゾッキ)を売り出す。

 

Marzocchi(マルゾッキ)はマルゾッキ一族によって1949年に興されたサスペンションメーカーで、チェリアーニと並んでイタリアを代表するメーカーとなった。

 エイドリアーノ・マルゾッキの経営により、ボローニャを拠点とするメーカーはチェリアーニを生産数で抜き、1970年代には黄金期を迎える。
 
しかし、それは同時に日本メーカーの台頭による衰退の始まりでもあった。日本メーカーのサスペンションは競争力が高く、地元の経済成長にも支えられていた。同時期に日本メーカーのバイクによってヨーロッパのバイクメーカーも同じくダメージを受けており多くのメーカーが倒産した。
 
それまでずっとマルゾッキを使用していたDucatiでさえ、日本製サスペンションに関心を示し始めていた。2008年。マルゾッキ一族はサスペンション以外の事業(石油採掘)に集中する方針を取り、サスペンション事業をTennecoに売却した。
 
Tennecoのような技術のある大企業の傘下に入る事は、マルゾッキがサスペンションの世界でリーダーシップを取れる位置に復帰する事を後押しするかに思えた。だが、実際にはそうはならなかった。
 
マルゾッキの問題はピアジオ以外のイタリアのバイクメーカーと同じく、小規模のマーケットで生き残るにはあまりにも巨大過ぎた事だ。
職人的な作り方は巨大産業としての生産体制を持つライバルメーカーに比べると小規模過ぎた。近年のバイクのサスペンションが電子制御式に移行する中、マルゾッキの予算は限られていた。
 
そして、多くのバイクメーカーに影響を与えたリセッションの影響は、マルゾッキにとっては死刑宣告と同じだった。2011年には労働組合との交渉も始まったが、マルゾッキを再び生き返らせる事にはならなかった。
 
この先はマルゾッキに確かな技術があると理解しているバイクメーカーが、KTMがホワイトパワーを取り込んだように、マルゾッキを取り込むという方法くらいしかマルゾッキ再生の道は無いのではないだろうか。。