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★MotoGP 2016年シーズンはエンジン数7基、最低重量157kg

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ペドロサ選手の再手術も話題になっておりますが、2016年のMotoGPクラスのルールが追加発表されましたので、その話題を。タイヤのアロケーション(割り当て)は共通になると言われていますが、どういったコンパウンドがあるのか?優勝が無いメーカーは何らかの優遇策を受けることが出来るのか?などという事に関しては不明なままですが、これはミシュランの開発がもう少し進んでからの話でしょうね。

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2016年のMotoGPクラスのルールについては、昨年に燃料の容量は決まっていたものの、車体の最低重量、年間のエンジン数、参戦してから勝利がないメーカーに関して、どこまでの優遇策が取られるか?などは未定だった。

 これらの疑問はカタールGPにおいて解決されることとなり、ドルナ、FIM、メーカー協会、チームは2016年から適用されるルールについて、以下の通り合意に達した。

まず、燃料は22L、マシンの最低重量は157kg、各ライダーが使用出来る年間のエンジン数は7基となる。

 

もともとの案としては最低重量は156kgだったが、今年のレギュレーションの158kgという重量から考えると、バイクが速くなりすぎるかもしれないという懸念から、最低重量は157kgとなったようだ。エンジン数は日本メーカーのホンダ、ヤマハ、スズキが6基と主張する中、イタリアのDucati、アプリリアは9基が良いと主張。ドルナが妥協案として7基のエンジン数と提案し、これが受け入れられた。エンジンの開発に関しては今年と同様に凍結される。

 

このルールに関しては、2013年から2015年にドライコンディションでの優勝が無いメーカーに関しては適用されず、そうしたメーカーは12基のエンジンが使用可能で、現時点ではDucati、スズキ、アプリリアにこのルールが適用される。これらのメーカーは契約しているライダーでのテスト、エンジン開発が可能である点も今年から引き継がれる。

 

2016年シーズン、これらのメーカーに適用される特別条件は、表彰台の順位に、優勝3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントを割り振り、その合計ポイントが6ポイントに達した時点で無制限のテストの権利を即座に失うものとする。そして翌シーズンより、それ以外の特別条件(※おそらくエンジン数、エンジン開発のことだと思われます。)を全て失うものとする。なお、このポイントは(※2016年は)ドライ/ウェットに関係なく適用される。

 

ルールに加わった2つの面白い内容としては、まず、シーズン中に表彰台を一回も獲得出来なかったメーカーは、翌シーズンも全ての特別条件の適用を受けるということ。そして天候によってカウントの方法に差が出なくなったということ。(※現時点ではドライでの表彰台順位のみがカウントの対象となっている。)
これらの特別条件の狙いは、戦力が低いメーカーに選手権のレベルへのキャッチアップの機会を与えるという狙いがある。既に戦力が高いメーカーに関しては、当然これらの特別条件は適用されない。


グランプリコミッションはエレクトロニクスに関しても話し合いを行った。ホンダとヤマハは、2016年から適用されるエレクトロニクスの開発に満足しておらず、彼らの開発内容をもっとインプットしていきたいと思っている。2014年に共通ソフトウェアの開発に合意しているホンダ、ヤマハ、Ducaitの3メーカーは開発の内容に関する拒否権をそれぞれ持っており、Magneti Marelliがソフトウェアに対して加えたいと思っている変更に関しては、3メーカーの満場一致の合意を得る必要があるのだ。

 

逆に言うと3メーカーが満場一致で望んだ変更内容は必ず反映されなくてはならず、現時点の共通ソフトウェアに比べて、ソフトウェアが複雑化する可能性があると言える。今までこうした開発の主導はホンダやヤマハであったものが、3メーカーの満場一致での合意の必要性が出てきたことを考えると、今後の開発における主導権は、Ducati、ひいてはその開発を指揮するジジ・ダリーニャが握っていくという可能性があるだろう。

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