★スズキ GSX-S1000試乗レビュー

普段新車を見ても「欲しい！」と猛烈に思わない管理人ですが、このバイクは久々に「新車で買いたい！」と強く感じました。管理人が鈴菌感染者＆K5のR1000は気に入って長いこと乗っていたというのもありますが、このバイクは絶対に楽しいと保証します（笑）K5のエンジンって信じられないほどにロングストロークでお化けトルクで、超絶に乗りやすいんですよね。

スズキからネイキッドのGSX-Rが出ればいいのに…と思っていたライダーは多いだろうが、GSX-S1000はまさにそんなバイクだ。
最新の各社のスーパーバイクと比較すると、GSX-S1000はローテクなバイクだ。しかし、このバイクはわずかに£8999という価格でライバルと比較すると驚くほど安い。

 そもそもこのバイクは良いエンジンをベースにしている。ベースとなっているのは、今や伝説的とも言えるほどにロングストロークのK5-K8時代のGSX-R1000エンジンだ。

このエンジンをベースとしながらミドル域を太くしており、リッチで図太いパワーデリバリーを実現している。スロットルを捻れば、我々が愛してやまないGSX-Rの鋭く激しい咆哮のような吹け上がりを聞かせてくれる。しかし、全閉の状態からのスロットルレスポンスは少し抑えめの味付けとなっており、本来暴れん坊将軍と言えるほどのこのエンジンの魅力を少しばかりスポイルしている。

このモデルには最新のエレクトロニクスの類は装備されていない。つまり、ライディングモード、クイックシフター、オートブリッパー、ローンチコントロール、アンチウイリー、電子サスペンションなどの装備とは無縁なのだ。しかし、3段階のトラクションコントロール、フルLCDのディスプレイは付いてくるし、もう少し予算を出せばABS装備のモデルを購入する事も出来る。

スーパーバイクのシャーシに144馬力のエンジンを積んだこのバイクから、ライダーが望むであろう軽快な走り、ライダーの能力が許す限りのウイリーをGSX-S1000は実現してくれる。GSX-S1000のライディングは自由自在で安定性に富み、バイクからのフィードバックも実に豊富だ。車重は軽量でBMWのS1000RRと同じ重量しかない。
しかし、このバイクのショックにはコンプレッションのアジャスターが無く、ダンロップのD214は最新のタイヤのようなグリップ力はない。しかし、それでいながらGSX-S1000のコーナーは最高に楽しい。（※管理人注　おそらくリヤショックのことでしょう。まぁ余った予算でリヤショックを変えるという手も。。）

レーサーポジションを強要するGSX-R1000とは異なり、このバイクは快適でレンサルのファットバーが良く似合う。ただ、ネイキッドバイクなので140km/h以上のWindプロテクションは期待しないほうが良い。GSX-S1000はシンプルで正直、楽しいバイクだ。今現在のネイキッドバイクの市場の中で考えても、その魅力は色褪せることは無い。そう。まるでK5のGSX-R1000が10年前の登場で我々を楽しませてくれたように。

パフォーマンス、ハンドリングは同じようなラインと言えるホンダのCB1000RやカワサキのZ1000を凌駕し、欧州のネイキッドの競合車にも引け劣らない。このバイクは欧州では5月頃に登場し、フェアリング装備のGSX-S1000FAは夏頃に登場する見通しだ。

【GSX-S1000諸元】

全長：2,115mm
全幅：795mm
全高：1,080mm
シート高：815mm
車重：207kg
エンジン：水冷4ストローク999cc
ボアxストローク：73.4mmx59.0mm
圧縮比：12.2:1
馬力：144HP
トランスミッション：6速
フロントタイヤ：120/70ZR17M/C
リヤタイヤ：190/50ZR17M/C
燃料タンク容量：17L

（※PVを見る限りでも、このエンジンの特徴でもある低速域からの唸りは健在ですね。）

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http://www.globalsuzuki.com/motorcycle/moto/street/gsx-s1000/l6/