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★MotoGP2015 カタールGP 開幕前プレスカンファレンス インタビュー翻訳

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遂に開幕したMotoGP2015年シーズン。早速現地入りした選手達によるプレスカンファレンスが開かれましたのでその様子を。インタビュー後半の「自分たちのバイクを一言で表すと?」みたいな問答が面白いカンファレンスでした。

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ニック・ハリス
「今年は2年目のタイトル防衛となりますね。これから18戦を控えるわけですが、いよいよ開幕ですね。」

マルク・マルケス
「そうですね。またここに戻ってきました。今年は怪我もしていないし、昨年よりも調子がいいと言えますね。先日のテストもそうですがプレシーズンのテストは上手く行ったと思います。トップ勢のタイムは非常に接近しているので、とてもおもしろいシーズンになると思います。

 

ニック・ハリス
「1秒の間に14台もいますからね。決勝ではそうはならないでしょうが、予選は接戦になるでしょうね。」

マルク・マルケス
「まったくその通りですね。マレーシアでもそうでしたが、前回のカタールテストではトップ以下0.3秒の中に実に多くのライダーがひしめいていましたから。フリープラクティスから良い調子をつかめないとQ1には残れないでしょうね。でも自分達はいつもどおりベストを尽くして、トップを穫れるように努力したいと思います。」

 

ニック・ハリス
「テストに関してはDucatiに触れざるを得ないでしょうね。ここでのテストでの速さは際立っていましたね。」

マルク・マルケス
「例年ヤマハが強いんですけど今年はDucatiも速いですね。彼らはマレーシアの時点で既に速かったですけど、ここでの速さは確かに凄いものがありました。きっと上位に出てくるでしょうね。でもチャンピオンシップ全体の観点で考えると多くのメーカーがトップ争いをするというのは良いことですよね。2人のアンドレア、特にドヴィヅィオーソは経験も豊富ですし、上位に必ず出てくると思います。楽しみですね。」

 

ニック・ハリス
「今までの過去2年間を見ると、ここでのあなたとヴァレンティーノの闘いは素晴らしいものでしたね。」

マルク・マルケス
「開幕ということで皆モチベーションも高いですし、良いスタートを切りたいと思っていますからね。過去2年間は確かにヴァレンティーノと素晴らしいバトルが楽しめました。今年もテストの段階から接近していますし、似たような感じになるんじゃないかと思っています。」

 

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ニック・ハリス
「ありがとうございました。それでは次にヴァレンティーノ・ロッシ。今年も今まで以上にやる気十分ですね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ
「そうですね。開幕というのはいつでもプレッシャーやアドレナリンが湧く感じでワクワクしますね。まるで学校の初登校日みたいな感じです。テストからどんな事が起きるかを想像して、レースウィークにどうなるとか想像してね。でも実際のレースはまた違った感じになったりするわけですけどね。今年はどのライダーも、どのバイクも非常に接近しているので、タフなレースになりそうですね。」

 

ニック・ハリス
「これだけ接近していると、予選は大事というよりも、むしろその順位が致命的なものになるかねませんね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ
「予選もそうですけど、フリープラクティスも同様にトップ10の順位を獲得する事が非常に重要ですね。」

 

ニック・ハリス
「最終日が雨で流れてしまったわけですが、Ducatiが物凄い速さを発揮していました。興味深いですか?」

ヴァレンティーノ・ロッシ
「最終日のテストが出来なかったのは残念ですよね。皆レースシミュレーションを行いたかったわけですしね。テストを見る限り、Ducatiは2台ともマルケスに非常に接近していました。一発のタイムだけではなくて、レースペースにおいてもね。なんとか彼らに付いていく事が必要ですし、なんとか表彰台を獲得したいと思いますよ。」

 

ニック・ハリス
「マルケスにも聞いた質問ですが、このサーキットではマルケスとあなたの熱いバトルが多いですよね。」

ヴァレンティーノ・ロッシ
「初年度はホルヘがトップで自分とマルケスが2位争いをして、去年はマルケスに負けてしまいました。でもいつでもマルケスとのバトルは楽しいですね。昨年のレースはいろんなチーム、ライダーが先頭でレースを展開した面白いレースでした。おそらくファンの皆もそういったレース展開を期待しているんじゃないかな。」

 

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ニック・ハリス
「ヴァレンティーノ ありがとうございました。それではチームメイトのホルヘ・ロレンゾにお聞きします。ホルヘ、今年は昨年に比べて精神的にも肉体的にもずっと良いコンディションで迎えられているように思いますが。」

ホルヘ・ロレンゾ
「ええ、昨年よりも強い自分を感じますし、体重も5kg軽くなってますよ。ストレートで差が出ると良いんですが。今回はテストで少し苦戦してしまったのでトップタイムを獲得出来ませんでした。テストでの感触とおそらく似たように状態になるでしょうから、セットアップが非常に重要になりますね。ただ、今年はフィジカルもメンタルも力強さを感じますし。それをトラック上で発揮していきたいですね。」

 

ニック・ハリス
「去年は転倒してしまったわけですが。。」

ホルヘ・ロレンゾ
「去年は少し妙だったんですよね。通常自分はあまり転倒するライダーではないんですし、この10年近くのキャリアの中で開幕戦で転倒するなんていうのは初めての経験でした。去年は完全に自分のミスでしたね。今年はフロントタイヤは少しソフトだと感じますし、少し助けになるかとは思います。とにかく練習の段階から良いタイムを刻みたいですね。」

 

ニック・ハリス
「皆に聞いていることですが、今シーズンの闘いは実に接近したものになりそうですね。」

ホルヘ・ロレンゾ
「そうですね。たた、レースでは何が起こるかはわかりません。自分としてはヤマハのエンジニアの作業に感謝したいと思いますね。特にブレーキングが大きく進化しましたね。」

 

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ニック・ハリス
「ホルヘ、ありがとうございました。次にDucatiのアンドレア・ドヴィヅィオーソにお聞きします。テストの結果に関しては大満足でしょうね。」

アンドレア・ドヴィヅィオーソ
「レース前のテストで新型のバイクでこうした結果が残せたのは嬉しいですね。ようやく表彰台を争うバイクが出来たという感じですね。ただ、まだこの新しいバイクにおいては5日間しかテストをしていませんから、もっとバイクの事を理解する必要があります。スピードという意味ではなくて、コンスタントな走りという意味で、もっと改善出来ると思っています。」

「マレーシアでもここカタールでも最初の段階から、あらゆるシチュエーションで速いタイムが出ています。まだまだバイクの理解が足りませんが、今週のレースウィークを通じてコンスタントな速さを引き出せると思います。」

 

ニック・ハリス

「レースにおいてはコンスタントな速さがたしかに非常に重要ですね。」

アンドレア・ドヴィヅィオーソ

「昨年はシーズン後半は全体的に速かったと言えますが、レースの中においてずっとそうではありませんでした。問題はわかっていたんですけどね。今年は去年とは異なり”普通の”バイクになりました。去年はタイヤが新品の間は良かったですけど、タイヤが垂れてくるとタイムが出ませんでしたから。」

 

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ニック・ハリス

「ありがとうございました。それではスズキエクスターのアレイシ・エスパロガロにお聞きします。ずっと待ち望んできた瞬間ですね。」

アレイシ・エスパロガロ

「そうですね。この瞬間をずっと待っていました。過去はCRT機などに乗ってきたので、ファクトリーライダーとしてこの場にいることが嬉しいです。最初のシーズンでタフになることはわかっていますけど、自分もチームも皆集中していますし、シーズン開幕に興奮しています。」

 

ニック・ハリス

「テストの結果はかなり良かったですよね。」

アレイシ・エスパロガロ

「そうですね。バイクは悪くないですよ。一発のタイムもレースディスタンスのペースも悪くないです。トップにも接近していますしね。とはいえやることは沢山ありますよ。」

 

ニック・ハリス

「今シーズンの後半に表彰台獲得というのは厳しい目標でしょうか?」

アレイス・エスパロガロ

「現状では難しいでしょうね。エンジニアやチームが物凄く懸命に努力しているのはわかっていますが、現状はレースをしっかり完走してポイントを貯めること、データを集めることですね。もちろんトップの選手たちには付いていきたいですけどね。」

 

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ニック・ハリス

「それでは次にLCRホンダのクラッチロー選手にお聞きします。順位はそこまで良くないかと思いますがどうでしょうか。」

カル・クラッチロー

「そうですね。チームは良くやってくれています。自分にとっては3年間で3台の違うバイクに乗るというのは大変なことです。今回はマレーシアのテストも楽しめましたしね。このバイクを操縦していて自信も感じますし、快適にも感じます。2日目のテストはベストではなかったので3日目のテストをしたかったんですが、これに関しては皆条件は一緒ですからね。」

 

ニック・ハリス

「前半の3戦等でコンスタントな速さを発揮して表彰台獲得なんていうのはありえるでしょうか?」(※ここの訳ちょっとあやしいです。。)

カル・クラッチロー

「う~んどうでしょうね。とにかくコンスタントな結果を出して走るだけですよね。多少冒険なり挑戦なりをしてみるつもりですが、皆も語っているとおり非常に接近した戦いですからね。レースウィーク序盤から良いペースを掴んで行く必要がありますし、最初の数戦でバイクの感触を良くしてコンスタントな結果を残したいですね。」

 

ニック・ハリス

「チームはどうですか?去年とくらべてやりやすいですか?」

カル・クラッチロー

「いや、昨年のチームも良くやってくれましたよ。ただ、まだチーム全体がどのように動くのかというのを完全に把握するには時間が足りませんね。」

 

ニック・ハリス

「カル、ありがとうございました。それではフロアからの質問をどうぞ。」

 

Q

「マルケス選手に質問です。レースは団子の混戦と、ホルヘやヴァレンティーノといった明確なライバル相手に展開するのとどちらら好きですか?」

マルク・マルケス

「戦う相手が一人だけなら、ストラテジーを考えたりと余裕があります。ただ混戦のほうが楽しいでしょうね。何が起こるかはわかりませんが、とにかく100%の力を注ぎこんでね。チャンピオンシップでのライバルが誰になるのかはわかりません。」

「ヨーロッパラウンドが始まることには、誰が戦闘力があって、どのバイクが速いのか?ということも含めて明らかになるでしょう。とはいえ最初の3戦は大事ですけどね。」

 

Q

「全員に質問ですが、どういったバイクなのか説明してもらえますか?」

 

カル・クラッチロー

「自分から?なんでワールド・チャンピオンから聞かないんだよ(笑)自分のバイクを説明すると。。”白い”ね。」(※会場爆笑)

アンドレア・ドヴィヅィオーソ

「”速い。”(笑)」

ヴァレンティーノ・ロッシ

「”正確”(笑)」

マルク・マルケス

「”雄牛”(笑)(※ スポンサーとかけて、A bullと言ったのだと思います。)」

ホルヘ・ロレンゾ

「”スムース”(笑)」

アレイシ・エスパロガロ

「”小さい”(笑)」

 

 Q

「アレイシに質問です。去年はオープンヤマハ機で素晴らしい結果でしたが、今年のスズキのファクトリーマシンと比べていかがですか?」

アレイシ・エスパロガロ

「正直に言うと、エンジンやシャーシは去年のバイクのほうが良いです。でもスズキのバイクのほうがコーナリングが良いし、ブレーキングもアグレッシブに攻めることが出来ます。ライディングポジションも今年のバイクのほうが良いです。あとは課題はトップスピードですね。」

「でも今年のバイクでも速く、いや今年のほうが速いタイムで走れないとと思っています。このトラックで速く走るのは非常に困難ですが、今年のほうがチーム体制を含めて充実していますので、速く走れると思いますよ。」

 

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ニック・ハリス

「皆さんありがとうございました。それでは最後に写真を取りますので起立をお願いします。」