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★MotoGP 2016年までのソフトウェアに関するレギュレーション

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MotoGPの2016年からのソフトウェア(ECU)統一化のニュースが続きます。
2016年からのレギュレーションで、ECUに接続される追加センサーの説明があるんですが、レギュレーションを読んでもわけがわかりません。まぁレースディレクションから発表されるレギュレーションがわかりにくいのは毎度の事なんですけど。。

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今年のMotoGPレギュレーションはシーズン中盤のソフトウェア開発の凍結がどのように施行され、2016年のECU統一後のルールがどのようになるかを示している。2015年は、実質的に最高峰クラスにおいて様々な技術的なレギュレーションがバラバラなままの最後の年となる。

簡単に解説すると、2015年オープンカテゴリーで参戦するライダーは、必ず統一のECU(ハードウェア/ソフトウェア)を使用しなければならないが、ファクトリークラスよりも多い燃料とソフトタイヤの使用などのメリットを受け、豊富なテストの機会が与えられる。

ファクトリークラスのライダーはメーカー独自のソフトウェアを使用し、なおかつ2つのグループに分かれる。2013年に決勝レースのドライコンディションで勝利しているチーム(ホンダ/ヤマハ)は一切の技術的なメリットは受けられない。2013年に決勝レースのドライコンディションで勝利していないチーム、もしくはその時点で参戦していなかったチーム(Ducati/スズキ/アプリリア)はオープンクラスと同様のメリットを受ける。

2016年からはこういったカテゴリーが廃止されて全てが統一ルールとなり、例えば燃料は22Lを共通して使用するということになる。これは丁度ファクトリーとオープンクラスのレギュレーションの中間の容量だ。ファクトリーメーカーはドルナ、ECUの提供元(Magneti-Marelli)と共にECUの開発にあたり、彼らのマシンが求める内容を満たす方向で開発が進められる。メーカー間の開発内容の足並みを揃える為に、ホンダ、ヤマハ、Ducatiの独自ソフトウェア開発は6/30で凍結される。スズキとアプリリアに関しては、2015年の終わりまで開発が許可される。

2015年のソフトウェア開発凍結について

6/30から2015年の終わりまでのファクトリーチームのソフトウェア開発は、安全上の理由に関するものだけとなる。

・このルールを満たすため、ホンダ、ヤマハ、Ducatiは、2015年7/1以降、彼らのソフトウェアのサンプルをテクニカルディレクターに提出する。なお、該当期間のレースはドイツGPとなる。

・ドイツGPにおいて、各ファクトリーチームは彼らの最後の凍結版ソフトウェアを使用し、レース終了後にどれか一台のファクトリー機からソフトウェアを取り外し、これをサンプルとして提出する。

・(それ以降)テクニカルディレクターからリクエストがあった場合、ファクトリーチームは彼らのソフトウェアをマシンから取り外し、検査のために提出しなければならない。もし以前提出した凍結版のソフトウェアとほんの些細なバグフィックスの内容の違いがあったとしても、ルール違反と見なされる。

・ソフトウェア凍結後の安全上のソフトウェア変更についても、チームはテクニカルディレクターに変更内容やロジック、変更となるメモリー位置などを報告しなければならない。

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2016年の統一ソフトウェアついて

・全車両はオフィシャルのMotoGP ECUソフトウェアを、エンジン、シャーシのコントロールに使用する事が義務付けられる。

・オフィシャルのECUハードウェアの使用が同様に義務付けられる。

・ECUに接続される全てのセンサー類は承認済みのものを使用しなければならない。

(以下の場合は例外とする)
1.未承認センサーはテスト走行やフリープラクティスにおいての使用が可能だが、予選と決勝では承認センサーのみの使用が許可される。
2.各メーカーは追加センサーを指定出来る場合があるが、これは全てのMotoGPチームが使用出来る場合/出来ない場合がある。この追加センサーはシーズンを通して予選や決勝においての使用も可能。このセンサーはECUに接続されていなければならず、その信号は内部データロガーにおいてのみ使用可能でなければならない。また、このセンサーはエンジンもしくはシャーシのマネージメントソフトウェアに影響を与えるものであってはならない。ECUへの接続に関しては、他のセンサーとの接続が明確に区別が付くものでなければならず、テクニカルディレクターによる承認が必要となる。

・承認済みのセンサーとは別に、ECUとCANバス(※CAN=コントロール・エリア・ネットワーク 輸送用機器に搭載された各機器間のデータ通信に用いられる規格)によって接続されるいくつかのデバイスが存在する。
-全てのアクチュエーター(フューエルインジェクション、イグニッションコイル、エレクトリックモーター、アクチュエーションコイル、フューエルポンプ)
-オルターネーター、レギュレーター、パワーボックス
-ダッシュボード、ディスプレイデバイス
-慣性プラットフォーム
-ワイヤリングハーネス
-その他オーガナイザーによって許可されたデバイス

・もしオーガナイザーによって許可されたデバイス(計測ツールやデータロガーなど)が追加で有る場合、すべてのCANプロトコルはオーガナイザーによって承認されたものとする。メーカーやECUサプライヤーに発生する追加費用とリスクに関しては、メーカーが責任を持つものとする。フリーデバイスは承認を受ける必要は無いが、他のメーカーに対して開示されチェックを受けなければならない。
-チェックを希望するメーカーが他のメーカーのフリーデバイスのチェックを希望する場合、任意のマシンを指定する。すると、フリーデバイスはテクニカルディレクターによって、レース終了後にマシンから取り外され、チェッカーの手に渡る。
-チェッカーは7日間このデバイスのチェック期間が与えられ、デバイスのオーナーはこのチェックに立ち会う事が出来る。
-チェックの工程の詳細と結果はメーカー協会、MotoGPのメンバーに開示され、必要があればテクニカルディレクターにも開示される。
-必要があれば、チェッカーはチェックの際に生じた損害をデバイスのオーナーに支払う。
-どのメーカーも、1シーズンにつき関連するデバイスについて、5つ以上のデバイスのチェックを受けることは無い。(ワイヤーハーネスなどは1つの部品とみなされる。)

MotoGP News - ‘Agreed principles’ revealed for 2016 MotoGP ECU