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★ロレンゾ「ホワイトフラッグが振られたら全てのライダーはピットインすべき」

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レースの進め方に関して安全意識の高いロレンゾ選手ですが、雨の場合のフラッグtoフラッグルールを変更すべきでは?という問題提起です。
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「ホワイトフラッグが振られレインレースが宣言された場合、全てのライダーにピットインしてレインマシンにスイッチすることを強制するようにルールを改正すべき」という意見がヤマハのホルヘ・ロレンゾから提起されている。ロレンゾはこうしたルール改正によって現在のフラッグtoフラッグルールがより安全になると考えている。

 レイン用のマシンに交換するという考えの始まりは2005年。レースを雨のために中断するよりは良い考えということで始まったものだ。

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しかしアラゴンでのマルケスとペドロサのクラッシュのように、スリックタイヤのマシンからレインタイヤのマシンに乗り換えるまでの間に発生するタイムロスを嫌って、トップを走行するライダーには乗り換えを遅らせたいという心理が働く。アラゴンではペドロサは雨の中スリックタイヤで出来る限り走行しようとしていたが転倒、その後マルケスも同様に転倒している。
 
この時ロレンゾは完璧なタイミングで乗り換えを行い勝利を勝ち取ったが、同様に雨が降ったヴァレンシアでは乗り換えのタイミングを間違えている。
 
ホルヘ・ロレンゾ
「自分の意見としてはショー、エンターテイメントとしてはフラッグtoフラッグルールは良いルールと思います。しかしライダーの安全性という観点では良いルールとは言えませんね。確かに生中継の放送にとってレースが中断するということの影響は理解出来ます。しかし雨の中でスリックタイヤでレースすることは危険すぎます。」
 
「1つの可能性としてですが、ホワイトフラッグが振られた場合ピットに入ってマシン交換してもしなくて良いというのではなく、ライダーはピットに入りマシンを交換しなければならない。としてはどうでしょうか。フラッグが振られてから2周のうちにピットインしなければいけないようにすれば良いとすればある程度の自由度も持てるでしょうし。でも自分の提案は(レースディレクションに)受け入れられないでしょうね。」
 
トラックの大部分がレインタイヤにはハードすぎるほどにドライであった場合でも、トラックの一部で雨が降っていれば「レインマシンに乗り換えても良い」というルールになっているというのが現状だ。ある一定数以上のマーシャルポストが「レインコンディションである」と判断した場合にバイクの交換を強制するというのも有りかもしれないが、これにしても雨の程度によって変わってくる問題である。
 
最も簡単な解決法は、雨の場合にトラックがスリックタイヤには危険過ぎると判断するための制限タイム(レースリーダーの平均ラップタイムやトラックの長さを考慮)を設け、このタイムを下回った場合はピットインを強制するというものだ。
 
このタイムは例えばベストラップの10秒落だとか、ラップタイムの110%とするとか。もし決勝前にドライのラップタイムが無ければサーキットレコードからそのタイムを算出するといった具合だ。
 
このルールの問題としてはレースリーダーにターゲットタイムを下回らないように周回しようという強いモチベーション働く事だ。
 
2016年にミシュランタイヤがMotoGPに復帰するのに合わせてインターミディエイトタイヤが復活する事が噂されているが、ライダーがピットインの際にレインもしくはインターミディエイトタイヤのマシンどちらかを選べるようにすれば、ライダーのピットインしようというモチベーションも強くなるだろう。
 
その他にフラッグtoフラッグレースを安全する取り組みとしては、ピットインでのマシン交換の際に全てのライダーに例えば10秒ストップしていなくてはならないとするなどだ。
 
これはピットレーンの安全性を高めるが、10秒を計測するのが難しいことに加えて10秒のタイムロスによってライダーがピットインしたがらなくなるなどの問題もある。
 
ドルナは、アラゴンのレースウィークの結果から(水を含むと恐ろしく滑る)人工芝をコース脇から排除するなどの対策を講じている。