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★バイクの進化は人々の常識によって遅れている?

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Cycle Worldの人気?コーナー「ケヴィンに聞け」で面白い内容があったのでご紹介。
 
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Q
バイクの発達はFIMのルールと関係があるんでしょうか?
現代のバイクには昔から引き継いだ伝統のようなものが少なからず存在します。
 
例えば6速ミッション。技術も進歩しているわけですし、もう少し色々と選択肢があっても良いと感じます。あとはエアロダイナミクスの面からデザインももう少し選択肢があるのでは?と思うのです。
 
何も16速ミッションやゴミ箱みたいなフェアリングが良いということではないのですが、時代も変わって来ているわけですしアイディアに上限を設けるべきでは無いと思うのです。
 
A
その考え方には100%賛成です。
ただほとんどのライダーは、バイクがどのような見た目で有るべきという考えを持っていますので、そこから大幅に外れたデザインをしたとしても、おそらく受け入れられないでしょう。
 
過去にエリック・ビューエルが空気抵抗を極限まで低下させるデザインとして、非常に大ぶりなチューブのようなカウルを採用したことがありましたが、人々は"クジラ"と呼んでそのデザインをバカにしました。
 
ヤマハがフォークレスのGTS1000を発表した際もそうです。誰もそれがなんであるのか理解が出来ませんでしたし、セールスが好調だったかというとけしてそんな事もありませんでした。

 

6速ミッションにしても同様で、EPA(environmental protection agency)がバイクの燃費を向上させようとした時に産業としてまず最初に行った事は、市場のメーカーが今どういった取り組みを行っているか調べることでした。
 
トップギアは巡行時に十分に回転数を下げて燃費を向上出来る事を重視し、停止状態から十分なトルクをもって坂でも車体をスタートさせることが出来る位置に1速をおき、シフトアップした後も十分な力をもって加速出来るようにその間にギアを配置していったというわけです。
 
1958年にFIMが現在のバイクの原型となる基準を定めました。それによると、フロントホイールは露出したデザインで、ライダーの前後には流線型のフェアリングがあってはならないというものでした。これは流線型のフェアリングを採用していた1950年代のバイクが突風の中で非常に不安定だったためです。
 
しかし、今やほとんどのフェアリングは流線型を多かれ少なか採用していますし、1958年当時の技術からエアロダイナミクスは進化しているのです。
 
MotoGPに目を向けると、燃料を20Lに制限しておきながら、燃費が向上する技術であるダイレクトインジェクションのような高圧の燃料供給方式を禁止しています。
 
耐久性が低く信頼性も低いシングルクラッチを採用し、シームレスなギアチェンジを実現するデュアルクラッチトランスミッションも禁止しているのは何故でしょうか。
 
思うにMotoGPのレギュレーションを決めている層は、こういった最新の技術の存在を知らないのではないでしょうか。