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★MotoGP2014 ムジェロ決勝後 全文インタビュー

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だいぶ遅くなりましたが、先日のムジェロの決勝のインタビューをお届けします。

相変わらずロレンゾは優勝しない限り機嫌がわるいですねw

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Q

「今日のレースはシーズンで一番にタフだったのでは?」

 

マルケス
「そうですね。今日のレースは今までのシーズンで一番タフなレースでした。バイクを思い通りに仕上げるのにも苦労しましたし、特にホルヘのペースに付いていくのが非常に大変でした。タイヤが新しい間の彼のペースは本当に速くて、特にコーナーのミドル部分での速度は驚異的でした。タイヤのグリップが少し落ちてきてから何とか追いついて抜くことが出来ました。最後のラップは本当に良い走りが出来たので満足しています、これからスペインのホームトラックに向かうわけですが、落ち着いて行きたいと思っています。」

 

Q
「ホルヘを最初にオーバーテイクした時、その後も彼が追ってくると思いましたた?

 

マルケス
「そりゃもちろん。彼を抜いた時はかなり限界に近い走りをしていて、その後ロレンゾも絶対に仕掛けてくるだろうと思っていました。最後のラップは本当に全ての力を振り絞って走りました。」

 

Q
「6戦連続のポールポジション、そして優勝は素晴らしいですね。」

 

マルケス
「素晴らしい結果ですね。全て良い方向に向かっています。でも同じ気持で向かって行くことが大事だと思っているので、次もいつもどおり全力で勝利に向かっていきます。」

 

Q
「ホームトラックに素晴らしい結果を持って凱旋するというのは、最高の気分でしょうね。」

 

マルケス
「多くのファンが待っているので楽しみです。でもヤマハが強いサーキットでもあるので、今回と同じく大変な戦いになると思います。でも全力を尽くして優勝を狙っていきます。」

 

Q
「次にホルヘ、遂に表彰台に帰ってきましたね。凄く嬉しいでしょうね。」

 

ロレンゾ
「優勝に本当に近かったので凄く悔しいですね。優勝は優勝、2位は2位で全くの別物ですからね。今回は今までのレースとは別物で体力的にもマシン的にも今までよりは自信がある状態でした。バイクは改良した部分が良い結果につながって、ブレーキで勝負できるようになりました。マルケスもブレーキは強いですが、去年自分たちの状況からするとかなりの進化を遂げていると思います。ただトップスピードの部分だけがなんともならなかった部分ですね。コース全体で考えるとマルケスのほうが遅かったんですが、トップスピードの部分でどうしても彼にアドバンテージがありましたね。」

 

Q
「次のバルセロナはホームレースですね。」

 

ロレンゾ
「そうですね。多くのファンや友達や家族が来てくれるでしょうね。良いレースをしたいと思います。」

 

Q

「ヴァレンティーノにとっては今回は300戦目の記念すべきレースでしたね。」

 

ロッシ
「そうですね。今回は練習から予選までかなり苦戦しました。今回はマルケスやホルヘと戦えるチャンスだと思っていたんですが、失敗してしまいました。4列目スタートはやはり厳しいものがありますね。今朝の調整でかなりバイクは良い方向に仕上がっていたんです。序盤のスタートは本当にラッキーでいい位置に付けることが出来ました。10位につけた時に、マルケスは既に1.4秒も先にいたんです。その後の自分の走りはペース的にもかなりいい状態でした。前にいるマルケスとロレンゾがしっかりと見えた状態でしたから。二人の戦いが最高の位置で見えました(笑)とにかく今回ムジェロの表彰台に4,5年ぶりに帰ってくることが出来て凄く嬉しいです。ここで表彰台に立つことが出来るのは最高の経験です。多くの人に感謝を捧げたいと思います。ファンはいつも最高だし今回は特に素晴らしいレースが出来ました。」

 

Q
「このところずっと表彰台で調子が良いですよね。」

 

ロッシ
「そうですね。いい調子です。チャンピオンシップで2位というのはいい結果ですね。マルケスがこの先3,4戦くらい出場しないでくれるといいですけどね(笑)そのほうが皆にとっても面白いでしょ?とにかく今は勝ちたいですね。4列目からこの位置に来れたということに関しても、今日は凄く満足しています。」

 

Q
「ホルヘに質問です。今日の走りはまさにスパルタンなものでしたね。今回の走りは昨年のバレンシアのペドロサとの戦いを思い出させました。今回の戦いはその時のようなベストと言えるものでしたか?」

 

ロレンゾ
「難しいですね。普通はバイクがブレーキで強力に勝負出来るんですが、マルケス相手だとそれが難しいです。いつもであればブレーキで抜けない分、コーナリングスピードを高めて抜いていくんですが、ようやくブレーキで勝負できる自信が持てました。ヤマハに感謝したいと思います。いつもこういう走りがしたいと思っていたものがようやく実現出来ました。ル・マンの時よりも体調が良かったので、バイクの上でも自信を持って走ることが出来ましたね。」

 

Q
マルケスに質問です。今日はヴァレンティーノがもっと強く、ロレンゾがここまで手強くないと思っていました?」

 

マルケス
「4,5周目でロッシのタイムがそこまで上がってこないことがわかったので、それほど心配はしていませんでした。とにかくロレンゾのペースが凄くて、付いていくのが難しかったんです。とにかくロレンゾについていくために限界で攻めました。彼のタイヤが少しグリップが落ちてきてから、ようやく彼に追いつけるようになったんです。」

 

Q

「ロレンゾとマルケスオーバーテイクを見ていてどうでしたか。」

 

ロッシ
「凄い戦いでしたね。最後のほうは少しタイムが遅くなっていってしまってね。マッピングを変更してみたんだけどダメでしたね。結局元に戻したわけです。最後のほうはストレートから3,4回のオーバーテイクがありましたね。二人が戦いながらミスをしないかと後ろで常に様子を伺っていました。うまくいけば追いついて三つ巴の戦いが出来ますからね。最後にマルケスがアタックした時に、かなりロレンゾに差をつけてしまったのが残念でしたね。とはいえ、後ろから眺めているにしても、良いショーでしたよ。」

 

Q
「6速を少しロングにしたということですが。」

 

マルケス
「そうですね。ここでのオーバーテイクは難しいと思っていたのでね。ヤマハがコーナーで速いのはわかっていたので、ストレートスピードで稼いでブレーキで抜こうと思っていたんです。でも自分が前にいてスリップに付かれると、ヤマハがやはり速くて苦労しました。少しだけでもストレートのアドバンテージを稼いでくれたチームに感謝です。」

 

Q
「ロレンゾ、今回はビッグディスクを使ったんですか?ヴァレンティーノはどうですか?」

 

ロレンゾ
「ええ、使いました。」

 

ロッシ
「ええそうです。でも、ここではそれほど大きな違いはないです。後ろからのスタートだとかなりブレーキで頑張る必要があると思ったのでビッグディスクを使用しました。かなり効果的に効いていたと思います。」

 

Q
「多くの観客が表彰台であなたに向けて声援を送っていましたが、どんな感じでしたか。」

 

ロッシ
「実に素晴らしい瞬間ですよね。ムジェロはいつも素晴らしい観客がいるんです。皆が黄色の帽子を被ってね。だからこそ表彰台にいつも上がりたいと思うんですよ。この場所で表彰台に上がるというのは、いつも最高の気分ですよ。」

 

Q
「もっとエンジンパワーが必要だと言っていますが、エンジン開発は凍結されています。どのように感じていますか?」

 

ロレンゾ
「それが問題だね。凍結をやめて欲しいんだけどね。それはまぁ無理だから、他の部分で何とか改善をしていくしかないですね。」

 

Q
カタールから強い戦いをしていますが、何が鍵なんでしょうか?」

 

マルケス
「すべてのサーキットで状況は違うから一概に言うのは難しいですね。今回は体調が完璧に仕上がっていたのでより準備した状態で挑めたのはあります。でもヴァレンティーノもロレンゾもそれぞれに強力な部分があるので、それぞれのライダー達に立ち向かうために色々な戦略を立てる必要がありますね。」

 

Q
「今回はフロントタイヤに問題はあったんですか?」

 

マルケス
「レース中盤ではフロントが凄く暴れてしまいました。でも限界で攻めていけば、タイヤがそういう挙動を示すのは仕方ないと思っています。特に今回はコーナーでヤマハが非常に速かったので、そこに付いて行こうとしていたので大変でした。」

 

Q
「ヴァレンティーノ マッピングに問題があったんですか?」

 

ロッシ
「ギヤボックスに問題があってね。人為的な問題でね。いつもと違うセッティングだったんです。アンラッキーでしたね。」

 

Q
「バトルをしていた二人にとって、今回のバトルはキャリアの中でどのような位置づけのものですか?」

 

マルケス
「もちろん最高ですよ。今回はほとんど全てのコーナーでクラッシュしそうになるくらいプッシュして走りました。キャリアの中でベストかというとそうではないけども、ホルヘがとても強い走りをしていてコンタクトも何回もあったし、全力を出し切ったバトルです。」

 

ロレンゾ
「バトル自体はあまり楽しんではいません。勝っていないわけですからね。」

 

Q

「今日のレースの戦略はどのようなものだったんですか?」

 

ロレンゾ
「序盤リードしている時は気分が良かったですね。とてもスムースにコーナリングスピードも高い状態で走れていました。でもマルクの後ろでも良い状態でしたね。本来ならばそのまま逃げ切りたかったですが、それが出来ませんでした。彼とブレーキで戦おうと思いましたが、彼のほうがブレーキで強力でしたね。」

 

マルケス
「とにかくロレンゾについていくことが大事だと思っていました。リヤのグリップが低かったので、あまり無理しすぎないようにはしていました。とにかく勝負をかけるのは最終ラップだと思っていました。」

 

Q
「5年間タイトルから遠ざかっているわけですが、その部分についてはどう思っていますか?」

 

ロッシ
「もうだいぶ長く走っていますからね。でもこうして走っていることが凄く楽しいんですね。昔はもっともっと速かったと思いますが、今でもこうして強い走りが出来ているのが嬉しいですね。」

 

Q
「最近では一番のムジェロの結果ですよね。」

 

ロッシ
「そうですね。昔に比べてレースはかなり難しくなっていると感じます。昔は色々と戦略を考えて、あえて100%の力でプッシュしない周もあったわけですが、今や初めから終わりまで全力でしょ。特に今回のように4列目スタートで全くミスをしないで上まで上がっていくのは難しいですよ。とくにこの二人相手に戦うのはね。でもレースを終えてみると凄く感動しますよね。」

 

Q
「今年は体力的にかなり良かったということですが、去年のタイヤに比べると今回のタイヤはどうですか?」

 

ロレンゾ
ブリヂストンは同じタイヤだと言っているんで彼らを信じますが、去年のものよりもグリップが低いように感じますね。燃料が1L少なくなっているのでより難易度は高くなっていると思います。どんどん良くなっているとは思いますが、次のレースに向けてもっと改善していきたいですね。」


Q
「今回はホルヘが手ごわかったと思いますが、彼はまだ完璧な体調ではなかったということです。今回で100%じゃなかったとしたら、完調の時は物凄く手強くなりそうですよね。」

 

マルケス
「そうですね。ただ、そんな中でも最終的には彼を抜くことが出来ました。彼はきっと手強いと思いますが、チャンピオンシップのアドバンテージも活かしながら戦いたいと思います。ヤマハが得意なコースもあればホンダが得意なコースもあります。大事なことはチャンピオンシップを意識して、そこで勝ちにつなげていくことですね。」